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杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

闇金ウシジマくん Part2

2014年11月29日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2014年5月16日公開 133分

ある日、ウシジマ(山田孝之)の事務所に暴走族のヘッド・愛沢(中尾明慶)とトラブルを起こしたヤンキーのマサル(菅田将暉)が、愛沢に連行されてくる。愛沢はマサルに借金をさせ、その金を自分への慰謝料として払うよう要求するが、マサルはウシジマに懇願してカウカウ・ファイナンスで働くことに。当てが外れた愛沢には、すぐにでも金が必要なある事情があった。一方、ナンバー1を目指す新米ホストの神咲麗(窪田正孝)に入れ上げる17歳のフリーター彩香(門脇麦)は、その夢を応援しようとウシジマに借金を申し込むが・・・。


真鍋昌平のコミックを実写化した「闇金ウシジマくん」の劇場版第2弾です。
トゴ(10日で5割)ヒサン(1日3割)の暴利で貸し付け、容赦なく取り立てる闇金業者「カウカウ・ファイナンス」の社長ウシジマの周囲に群がる、ライバルの闇金業者やヤンキー、暴走族、極道、ホスト、風俗嬢、ストーカーといった金と欲望にかきたてられた人々の壮絶なサバイバル劇で、中身は相当悲惨なのですが、じめじめした暗さが不思議なくらい無いのが面白いところです。
山田君演じるウシジマは終始無表情なのに、時折喜怒哀楽が透けてみえる気がするのは演技力の高さでしょうか。

今年ブレイクした感のある窪田君のホスト役もです。
母親の自殺すらネタに変えてナンバー1を狙うその上昇志向は、孤独から生み出されたものなのかしら?彩香との出会いはごく普通の若者らしいものだったのに、彼女がどこからお金を工面してくるのか疑いも持たず(あるいは気付いていても知らぬ振りで)彼女の行為を利用するようになっていく姿にため息だよ

彩香の方も、中卒の引き籠りで家族から厄介者扱いの孤独を麗の夢を応援することで埋めるかのような行為が痛々しく映りました。

蝦沼(柳楽優弥)はウシジマのライバル闇金の犀原(高橋メアリージュン)の借金返済のためタコ部屋同然の日雇い労働をさせられています。彩香に自分と同じ孤独のニオイを嗅ぎ取り彼女をストーキングするのですが、彩香に近づく男たちを排除することに喜びを見出すという何とも醜悪で粘着質なキャラ。イっちゃってる目の柳楽君、恐いです 

彩香が体で稼いだお金でナンバー1になったのも束の間、蝦沼にバットで殴打され顔面に傷を負った麗はホスト界を去り、昔の夢だった料理人を目指すの。彩香は風俗に身を置いて借金を返しながら、やり直すための勉強を始めます。別れはしたものの、この二人については希望の見える結末で良かったな

逆にどうしようもない奴だったのがマサル。
ウシジマの元で働きだしたのはいいけれど、仕事を甘く見てクビになり、そのことを逆恨みしてウシジマの部下の高田(崎本大海)や柄崎(やべきょうすけ)を襲って金を奪うよう愛沢を唆すんだから最低だなそんなマサルに対しても「殺したら借金取り立てられないからな」と言い放つウシジマが超クールでした。

愛沢は12~15歳のガキを取り巻きにしている時点でガキのまんま大人になったような男ですが、妻(木南晴夏)を思いやれるだけ根は優しい奴なのかも。その妻はホストに入れあげて我が子の面倒もろくにみてないんだけどねぇ自業自得とはいえ、保険金目当てに車にダイブさせられるのはちょっと哀れでした。彼よりマサルの方が酷いことをしてる気がするんですがねぇ。

ウシジマ君の良き理解者は戌亥(綾野剛)。この二人なかなか似合いのコンビよね
そしてカウカウの社員たちの忠誠心も普通のサラリーマンより有りかも

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