2014年10月24日公開 アメリカ 99分 G
2021年10月7日放送 午後ロード
全能の神ゼウスと人間アルクメネの間に生まれたヘラクレス(ドウェイン・ジョンソン)が、自身の出自や犯した罪にさいなまれ、救いを求めて旅に出る姿や、不死身の獅子や地獄の番犬ケルベロスといった魔物たちとの戦いを通し、いかにして英雄となっていったのかを、迫力のアクション満載に描き出す。(映画.comより)
ギリシャ神話の英雄ヘラクレスを描いたスティーブ・ムーアのグラフィックノベルを、ドウェイン・ジョンソン主演で映画化したアクション大作。監督はブレット・ラトナー。
海賊に捕まったイオラオス(リース・リッチー)が、ヘラクレスの伝説を語る冒頭。ゼウスと人間の女の間に生まれたヘラクレスは、ゼウスの妻ヘラの怒りに触れ殺されそうになりますが、難を逃れます。成長すると神々に12の難行(ネメアーの獅子、レルネーの水蛇、鹿や猪や牡牛、アマゾネスの腰帯などなど)を命じられ、全てを終えればヘラも許すというので次々とその難行をこなしていきます。この難行シーンはちょっとB級色はありますがファンタジーっぽく出来ていました。
ただの神話と馬鹿にする海賊たちの前にヘラクレスと仲間たちが現れ、海賊たちは退治されます。彼のパワーは確かに超人的ですが、実はイオラオスが語った話は敵を怯ませる為のもので、ヘラクレスは報酬目当ての傭兵だということが早々に明かされます。人間ヘラクレスのお話なのね。
ある日、コテュス王(ジョン・ハート)の娘メガラ(イリーナ・シェイク)が助けを求めてヘラクレスの元を訪れ、多額の報酬目当てに引き受けた一行はトラキアへ向かいます。敵のレーソス(トビアス・サンテルマン)に苦戦して兵を失い、戦えるのは農民しかいない状態を見兼ねて、ヘラクレスたちは彼らを兵士に鍛えようとしますが、訓練途中での出兵で、レイソス軍の罠にはまり、兵の半数を失ってしまいます。 この時点で戦を急ぎ兵を無駄死にさせた王の態度に疑念が生じますね。
妻メガラ(イリーナ・シェイク)や子どもたちを彼自身が殺害する悪夢にうなされるヘラクレスを心配するユージニアに、アウトリュコス(ルーファス・シーウェル)は、ヘラクレスはアテネで王達から危険な任務を幼馴染である自分と遂行するなかで、今の仲間たちに出会ったと話します。スキタイではアタランテ(イングリッド・ボルゾ・ベルダル)と共に戦い、テーベではテュデウス(アクセル・ヘニー)を保護し育て、アルゴスの預言者アムピアラオス(イアン・マクシェーン)も加わり、その活躍を甥のイオラオスに伝説として語らせたのですが、仲間たちもそれ以上の真相はわからないのです。
その後、残った農民兵を鍛え上げたヘラクレスたちは、見事勝利してレイソスを捕虜にしますが、彼から暴君はコテュス王の方だと聞かされます。騙したのかと詰め寄るヘラクレスにユージニアは息子のアリウス王子 (アイザック・アンドリュース)を守るためだったと言います。
真実を知ったヘラクレスはトラキアを暴君から救おうとアウトリュコス(彼だけは拒否して報酬と共に去っていきます)を除いた仲間と城に乗り込んだものの、待ち構えていた王に捕らえられてしまいます。そこにアテネのエウリュステウス王(ジョセフ・ファインズ)が現れて、ヘラクレスの家族を殺したのは自分だと言い放ちます。王は国民に人気がある彼に嫉妬し、王座を奪われるのではと疑ったのです。
絶望するヘラクレスをアムピアラオスが鼓舞し、人間離れした怪力で戒めを引きちぎったヘラクレスは、エウリュステウス王を倒して妻子の復讐を果たします。(ヘラクレスの妻子を嚙み殺した王の3頭の飼い犬をケルベロスの番犬に例えていました)王子を楯にしたコテュス王は、トラキア軍にヘラクレスたちを殺させようとしますが、アウトリュコスが助けに戻ってきます。しかし王子を守ろうとしたテュデウスが殺されてしまいます。追い詰められたヘラクレスは、女神ヘラの巨大な像の台座を破壊し、崩壊する像の頭部に弾き飛ばされた王は転落死。その雄姿に兵士たちはヘラクレスの名を叫んで讃えるのでした。
神話の物語に登場する伝説を人間同士の戦いに置き換えているのが新しいかな。レイソスがケンタウロスの兵を率いているという噂が実は騎馬兵だったり、レルネーの水蛇は蛇の頭を被った人間だったりね 魔物より恐ろしいのは権力に取り憑かれた人間ってのもまさに真実ですね。
でもなんといってもドウェイン・ジョンソンの長髪&獅子頭がインパクト大でした