杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ダウト・ゲーム

2018年06月16日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2014年製作 ドイツ=カナダ=アメリカ 91分

シカゴで暮らす新進気鋭の検察官ミッチ・ブロックデン(ドミニク・クーパー)は妻との間に娘を授かり、公私ともに充実した日々を過ごしていた。ある夜、仲間と飲んだ帰りに飲酒運転をして、突然飛び出してきたセシル・アッカーマンをはねてしまう。妻子のことが脳裏を過り、救急車を呼んで保身のためその場を立ち去り逃げてしまったミッチは、翌日、犯罪歴のある自動車修理工クリントン・デイヴィス(サミュエル・L・ジャクソン)がアッカーマン殺害の容疑者として連行された事を知る。デイヴィスは妻子を殺された傷ましい過去を持ち、当事件の裁判を担当することになったミッチは自責の念に駆られ、彼を擁護する。裁判後、デイヴィスが連続殺人事件に絡んでいることが判明し、ミッチは義兄のジミー(ライアン・ロビンズ)と2人で事件の全貌を明らかにしようと動くが・・。

 

ミッチは上流の出ではなく、犯罪歴のある義兄の存在を隠して妻と結婚しています。今の地位は自らの努力で勝ち得たものではありますが、彼の中では後ろ暗さもあるわけ。

飲酒の後、タクシーで帰ろうとした彼ですが、乗ってきた車(いや、初めから乗って来なきゃいいのに)を置いていくのが気になってつい運転してしまったミッチは、パトカーに気を取られた隙に人をはねてしまいます。救急車を呼ぼうとしてスマホの待ち受けの妻の画像を見てしまい、保身が頭を過った・・・これはわからなくもない。今まで築き上げたものが音を立てて崩れていくんですからね。でも逃げちゃったらダメでしょ・・・

デイヴィスが逮捕されたと知り、元は善良なミッチは悩みます。だって彼はひき逃げ犯じゃないもの。自らの勝ち点を減らしても彼を救おうとする姿は立派なようで、でも結局保身と罪悪感からの逃避に過ぎないのよね

ところが、このデイヴィスが曲者。妻子を目の前で拷問の末に殺されたことで、彼の精神も破綻してしまっているようです。実はアッカーマンは性犯罪者で、デイヴィスは彼を拷問して殺そうとしていたところを逃げ出され、そこにミッチの車が・・というのが真相でした。

他の事件にもデイヴィスが関与していることに気付いたミッチは、義兄に協力を頼みます。血は繋がらなくても共に育った兄弟の絆で結ばれているんですね ところがデイヴィスにばれて、逆にはめられ、ジミーを襲った犯人にされてしまうの。自らが正義と妄信するデイヴィスは、ミッチのためと称して彼の妻子を襲います。絶体絶命のピンチを救ったのは・・・ ま、流れからいくとあの人しかいないよね

一件落着してジミーもミッチの家族に受け入れられ・・・あれ?でもそもそも轢き逃げしたことは変えられない事実で、その罪は負わなくても許されるのかい?それとも司法取引というヤツでしょうか 


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