杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

めがね

2010年04月12日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2007年9月22日公開 106分

早春の南の島に大きなトランクを提げてやってきたタエコ(小林聡美)さんは、予約していた民宿「ハマダ」に、宿の主人ユージ(光石研)が描いた恐ろしく簡単な地図を頼りに辿り着きました。観光する所もない辺鄙な田舎町にやってきたタエコさんもですが、「ハマダ」には不思議な人々を吸い寄せる働きがあるようです。毎朝、浜辺で行われる「メルシー体操」、近所でぶらついている高校教師のハルナ(市川実日子)さん、笑顔でカキ氷を振舞うサクラ(もたいまさこ)さん。彼らのマイペースさに一度は逃げ出したタエコさんですが・・・。

「かもめ食堂」のまったりさ加減が妙に気に入ったので、同じ監督のこれも期待してました。そして期待通りのゆるさに和みました。

題名は監督や主だった出演者が皆めがねをかけていたからだとか。どうせならと出演者全員がめがね着用となりましたとさ

都会の喧騒から逃れるように海以外に何もない田舎町へとやってきたタエコさん。何故そんな気持ちになったのかは何も示されていません。サクラさんや宿の主人のお節介が我慢できずに一度は他に宿を求めるのですが、そちらは更に「変」な施設(自給自足な宗教施設っぽい所)で、仕方なくまた舞い戻ってきます。迎えに来てくれたサクラさんの自転車の荷台にちょこんと座るタエコさんがです。

で、風変わりな面々と渋々交流するうちに、あら不思議。何だか心地よい空気感。
浜辺での「メルシー体操」も気付けば参加しているの。

タエコさんを追いかけてきたらしい青年(加瀬亮)も加わり、ゆったりした日々が過ぎていきます。ある日春の終わりを告げる風が。それは旅の終わりをも告げていました。
だけどね。「ハマダ」に宿の主人の描いた地図を見て迷わず着けた彼らは、ここで過ごす「才能」を持った人たちなんです。だから一年後・・・・タエコさんが編んだ真っ赤なマフラーを首に巻いたサクラさんを皆が出迎える浜辺の光景が

タエコさんの持ってきたトランクに象徴される物質的な豊かさは、島での素朴な心の豊かさを前にしたら、ぽんと置き去りにされる程度のものなんだね

サクラさんの氷あずき食べた~~い
メルシー体操浜辺で一緒に参加したい
ユージさんの漬けた梅干も食べたいなぁ。素朴だけど美味しそうなご飯も

スローライフ、したいなぁ

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