今日の絵本

「ピパピパピパ」（２分）
宇治勲：絵・文
至光社：発行（１２００円）

ピパピパピパに登場するピパとは南アメリカの池や沼に生息する子守りガエルの仲間で、子どもたちは卵からおたまじゃくしを経て、カエルになるまでの間を、お母さんの背中にある窪みの中で過ごします。
私はこのユニークな子育ての方法にとても暖かいものを感じるのですが、世の中が昔ほど優しくなくなって、まるで機械のなかをのぞいているかのように寒々しい今日、南アメリカでも同様に木々の伐採が繰り返され、その美しい姿を失おうとしています。おそらくオピパたちは、私たちが知らないジャングルのそのまた奥のどこかで、コピパを守るために、我ら人間とは比較にならない困難にもめげず、頑張っていることと思います。
（作者のことばより）