ありがたくも嬉しいことに
時空を問わず
尊敬する方々がたくさんいらっしゃいます。
中でも
同じ時代の先達として
同じ女性として
憧れ、仰ぎ見、
心中ひそかに声援を送り続けている方が
つい先日９７歳のお誕生日を迎えられた
思想史学者の武田清子先生です。
先生は兵庫県で生まれ
神戸の大学を出てから
戦前のアメリカに留学し
日米開戦に伴い交換船で帰国しました。
縁あって先日
緑に囲まれた場所に
先生をお訪ねしました。
先生は
何年も前にちょっとだけお会いした私のことも
よく覚えていてくださって
今も変わらず凛として
今も変わらず美しく
圧倒的な、けれども
優しく包み込むような存在感で
そこにいらっしゃいました。
珈琲とお菓子をいただきながら
あれこれとお話しし
まだまだご一緒にいたい気持を振り切って
おいとまを申し上げたら
玄関口で立ったまま
車が出るまで見送ってくださいました。
バックミラーに映った先生は
９７歳にして凛として美しく
周囲の空気をピンとさせるような
オーラを放っていらっしゃいました。
今、手元に
４月１８日の毎日新聞に掲載された
先生についての大きな記事があります。
その中にも
心に響く言葉がたくさん書かれています。
「６月に９７歳を迎える今も、思想史の研究を続け、『のん気なんでしょうね。自分の老いをあまり感じませんし、いつ死ぬかなんて考えたこともありません』と語る。」
「2007年に夫の長幸男を亡くしました。大きな悲しみでしたが、５０年以上、信頼し合い人生を歩んだ彼の精神が、今の私を支えてくれています。毎日、一緒に生きていると感じます。」
「生涯を振り返ってみると、今さら驚くほどさまざまな人々に出会い、育てられてきました。人生の歩みの中で、自分の育った文化・社会とは異なるさまざまな人に出会い、異なる文化、考え方、思想に出会います。そのことで、苦しみ、傷つけられることもありますが、その出会いがきっかけで、私自身が変化し、成長してきたと思うのです。」
「死はいつか来るでしょう。でも、それは神さまが決めてくださることです。終わりのことを考えるより、やっておきたいことがたくさんあります。キリスト教思想と日本の伝統的思想がどう関わって、これからどう展開していくのか。戦後一貫して追求してきたテーマに、終わりはありません。最後の日まで考え続け、成長を続けたいと願っています。」
ご訪問をありがとうございました。
どちらでも一つ押してくださるととても嬉しいです。
どうぞ良い一日でありますように！
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