ここ、アメリカの首都ワシントンDCには
「モール」と呼ばれる一角があります。
東は国会議事堂、西はポトマック川の緑豊かな公園地帯には
たくさんのミュージアムがあります。
東西の距離は4キロメートル。
ガイドブックによれば
「DCの心臓部であり、いつも多くの観光客で賑わっている所でもある。」
メイおばさんの家の窓からもモール一帯が
そしてその左端には
空に向かってそびえ立つオベリスク(石柱)が見えます。
これを見るたびに、ちょっと大げさですが
「人生の不思議」を思います。
その昔、メイおばさんがまだまだ若かった時のこと
大学を卒業して就職した職場で、まだ一年もたたないと言うのに
突然、こんなことを言われたのです。
「これを急いでワシントンに持って行くように。
とにかく着いたら『May Flower』と言うホテルに行くこと。
予約はすでにしてある。
着いた日の翌朝に●●と言う人が君を訪ねるからこの書類を
渡すように。」
まあまあ、まるでスパイ映画のようですけれど
実はこれ、結構大変な任務だったのです。
時は、オイルショックの時代。
航空会社は、飛行機を飛ばすための燃料を確保するのに大変でした。
航空会社勤務のメイおばさんが本社から託されて持って行ったのは
燃油調達のためのアメリカ政府への陳情書でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/12/2d1b15b3f08ddc13773c214b0ef2a49e.jpg)
いっくら書類を渡すだけと言ったって
そんな大役、23歳になったばかりの新入社員のメイおばさん
緊張して当たり前。
結局、着いた日は
枕を抱えて、あちこちをウロウロ。
最後には大きなバスタブの中でまで
寝ようと試みたりもしたのですけれど
結局、一睡もできずに朝を迎えてしまいました。
昨日、メイおじさんとワシントンのダウンタウンを歩いていたら
突然メイおじさんが言いました。
「メイ、ここだよ、このホテルだよ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/4f/74bbe64a5fbc6e69581f196d003f646a.jpg)
昔、君が一人でワシントンにやって来て
枕を抱えて一晩中ウロウロしたのは。」
そう言えば、メイおじさんと出会ってすぐに
そんなことも笑い話の一つとして話したのでした。
偶然にもそんな思い出のホテルの前を通って
「ああ、あれから何十年がたったのだろう。
ああ、あの頃はまさか自分がアメリカ人の夫とワシントンに暮らすことに
なるなんて思ってもみなかった、、、」
そんな思いが渦巻いて、ちょっとばかりか
かなり感傷的になったのでした。
人生、いろいろあったけれど
あり過ぎるぐらいあったけれど
そして気づけばこんな年齢になってしまったけれど
歩き続けて来てよかったなあ、、、
晩年も悪くはないよ、などと呟きながら
さ、まだもう少し歩くかな、、、
読んでくださってありがとうございました。
ランキングの方もどうぞよろしくお願い致します。
Have a good day!!
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「モール」と呼ばれる一角があります。
東は国会議事堂、西はポトマック川の緑豊かな公園地帯には
たくさんのミュージアムがあります。
東西の距離は4キロメートル。
ガイドブックによれば
「DCの心臓部であり、いつも多くの観光客で賑わっている所でもある。」
メイおばさんの家の窓からもモール一帯が
そしてその左端には
空に向かってそびえ立つオベリスク(石柱)が見えます。
これを見るたびに、ちょっと大げさですが
「人生の不思議」を思います。
その昔、メイおばさんがまだまだ若かった時のこと
大学を卒業して就職した職場で、まだ一年もたたないと言うのに
突然、こんなことを言われたのです。
「これを急いでワシントンに持って行くように。
とにかく着いたら『May Flower』と言うホテルに行くこと。
予約はすでにしてある。
着いた日の翌朝に●●と言う人が君を訪ねるからこの書類を
渡すように。」
まあまあ、まるでスパイ映画のようですけれど
実はこれ、結構大変な任務だったのです。
時は、オイルショックの時代。
航空会社は、飛行機を飛ばすための燃料を確保するのに大変でした。
航空会社勤務のメイおばさんが本社から託されて持って行ったのは
燃油調達のためのアメリカ政府への陳情書でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/12/2d1b15b3f08ddc13773c214b0ef2a49e.jpg)
いっくら書類を渡すだけと言ったって
そんな大役、23歳になったばかりの新入社員のメイおばさん
緊張して当たり前。
結局、着いた日は
枕を抱えて、あちこちをウロウロ。
最後には大きなバスタブの中でまで
寝ようと試みたりもしたのですけれど
結局、一睡もできずに朝を迎えてしまいました。
昨日、メイおじさんとワシントンのダウンタウンを歩いていたら
突然メイおじさんが言いました。
「メイ、ここだよ、このホテルだよ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/4f/74bbe64a5fbc6e69581f196d003f646a.jpg)
昔、君が一人でワシントンにやって来て
枕を抱えて一晩中ウロウロしたのは。」
そう言えば、メイおじさんと出会ってすぐに
そんなことも笑い話の一つとして話したのでした。
偶然にもそんな思い出のホテルの前を通って
「ああ、あれから何十年がたったのだろう。
ああ、あの頃はまさか自分がアメリカ人の夫とワシントンに暮らすことに
なるなんて思ってもみなかった、、、」
そんな思いが渦巻いて、ちょっとばかりか
かなり感傷的になったのでした。
人生、いろいろあったけれど
あり過ぎるぐらいあったけれど
そして気づけばこんな年齢になってしまったけれど
歩き続けて来てよかったなあ、、、
晩年も悪くはないよ、などと呟きながら
さ、まだもう少し歩くかな、、、
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