雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。

マイルストーン

2019-08-20 00:01:54 | 初めに、タイトルの話
このブログは2012年の7月14日から記し始めました。
あの、東日本大震災の後からです。
書き始めたのには幾つかの理由があったのですが、
その時からマイペースで、内容もグダグダのまま、
よくもまぁ続いているな、と、自分でも驚いていたりします。
ただ、サブタイトルにあることに関してはいつも大切に思っていて、
守り通せる様に頑張っているつもりではあります。

==========================
いつの日か、愛する誰かが
「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」
と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。
==========================

そんなブログの最初の記事は、
スタートの記事らしくブログタイトルの由来の話だったのですが、
それは「螢(ほたる)」という
13歳の少女詩人と僕とのエピソードが元となっているものでした。
以降、僕の覚えている彼女にまつわるエトセトラは、
このブログの一年毎の区切りと、
そのマイルストーン的な意味で記してきました。
それらの記事は、コメントなどにも残っているように、
初回記事から読んでくれている皆さんとの約束事でもあって。
それが今年は、
この「中断」や「やらかすよね。」という記事にある様なことに追われまくって、
必死にもなっていたのか?
足の痛みで思考がトンでいたのか?
あちこちを飛び回っているうちにスッカリと忘れてしまっていました。
そんな中、前回記事の「april」さんからのコメントや、
幾つかのメールなどでソレに気付くことが出来て......

本当に申し訳ありません。

遅ればせながら、
今回はそんなマイルストーン記事とさせていただきます。
以下はそんな過去記事をまとめたリンクとなりますが、
ご参考までに、なにとぞ。なにとぞ。



雲と螢
雲と螢 2
雲と螢 3
おちあがるように
平原の丘
少女の手
Klimt,Schiele,Hotaru
厳しいトコロだった
無駄な人数
みんな...



螢は当時、
神奈川県の八景島という場所のほど近くに両親と住んでいました。
そして、未成年だった彼女は、当然、
両親やマネージメントオフィスとの約束もあり、
帰りが遅くなったりする時は僕が責任をもって自宅までお送りする......
ということで色々な仕事をこなしていました。
そんな中、暑い夏が終わろうとする頃。
写真撮影の仕事を終えるとスッカリ日が暮れていて。
それで、
例によって僕が自家用車で彼女を自宅まで送り届けることとなりました。
この時は、撮影スタジオからそのままマネージャーさん(♀)と
デザイナーの「ちーさん♀」も一緒にお付き合いをしてくれて。
4人でワイワイとトリトメの無い話をしながら、
都内から八景島近くのインターチェンジへと向かっていました。
僕らは派手でカラフルな首都高の夜景を走り抜け、
横浜へと辿り着き。
そろそろ高速のインターを降りようとしていました。
その時。
助手席に乗っていた螢が突然、
こんなことを言い出しました。



「花火がしたい」



すかさず、
後ろの席に座っていたマネージャーさんと
デザイナーのちーさんは、



「いいわね」



と......

......

決定でちゅ。

プチ花火大会。

僕らは高速を降りた後、コンビニに寄り。
皆それぞれに好みの花火を適当に買って。
ライターも買って。
もう一度車に乗り込んで、一路、
「八景島シーパラダイス」
なるレジャーランド方面へと向かいました。
僕らはシーパラダイスの入口付近に広がる、
海沿いの広い芝生広場に目をつけ、そこに車を止め。
その広場の中を縦横に走る道の上で花火をすることにしました。

かなり深い夜更けの時間。

辺りに人影もなく。

目前の海辺には、
明日に備えて静かに眠っている大きなレジャーランド。
ブルーフォールなる高くて大きいタワーアトラクションの夜灯。
コースターの様な乗り物やミュージアムを縁取る灯り。
頭上には、綺麗に瞬く星々が大きく広がる夜空。
聞こえて来る波音も心地よく。
懐かしく。



「やるよー♪」



僕らは買ってきた花火をレジ袋から取り出し、
それぞれ思い思いにお好みの花火に火をつけて、
ギャンギャンと、
キャーキャーと、
花火を始めました。
かなりの数の花火に火をつけて、
辺りにモウモウと煙が漂い出した中、
ふと、螢を見ると、
何やらまた新しい花火をレジ袋から取り出しています。



「今度は何やんの?」



と聞くと。



「線香花火」



と。



「マジか!?そんなの買ってたの?地味じゃね?それ?」

「うん。でも、これがいちばん好き」

「あ、そー」

「私も好きよ。線香花火」

とちーさん。

「あ、そー。どこがいいわけ?せんこー花火の?」

と螢に聞くと、

「......なんか、好き」

「なんか?」

「うん」

「なんか?とかでいいわけ!?
詩人だろ?おまえさん。
もっと表現してみ?なんか。ええ!?
どうなのさ?」



と、ヘンな詰め寄り方をする僕さん。
すると、彼女はもう一度、こう言いました。



「なんか好きなの」

「ふーーむむ......」

「なんか好きは、なんか好きでいいの。
それでいいの!」



そう言う彼女の言葉を聞きながら、
僕は二人の会話を聞いていたであろうちーさんの方を見てみると、
彼女は



「( ̄ー ̄)ニヤリ......」



と、静かに下を向いて、
イジワルそうに微笑んでいます。



「ふーーむむ。。
なんか、好き、ね......ふーーーんんん。。」



確かに。
なんか好き以上の好きは、ないかもな。と。
僕はそんなことを思いながら、
海辺の公園にジワリと光る線香花火を見つめていました。



「そーだな。
なんか、俺も好きだな。
せんこー花火......」



最後は四人でまとまって、
しゃがみこんで、
それぞれが灯す線香花火をボーーーーーーッと、
眺めていました。
太い束になっていた全ての線香花火が一つ残らず無くなるまで、
一本一本、噛みしめる様に。
まるで小さな太陽の様な、
チリチリと火花を散らす炎の玉が全て地面にポトリ......と、
夕陽の様に落ちるまで。
僕らは一緒に淡い火を見つめていました。

それは、

なんか、

心地の良い、

夏の終わりの夜のひと時でした。

今もよく覚えています。



「地味なことばっかやってんじゃねぇどぉぉーーーーーっ!
おまいらに火ぃつけたるわぁぁーーーーっ!ヽ(`∀´ヽ) !!」

と、決して手に持ってはいけない大きな花火を持って
皆を追い回す、在りし日の大人げない僕さん。
右には呆れつつも笑っている大人の螢さん。
懐かしの撮りっきりカメラの紙焼き写真。
有罪決定。合掌。ちーん。(・ω・)


にほんブログ村 その他日記ブログ 日々のできごとへ
コメント (16)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リンクバナー