雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。

雲と螢

2012-07-14 10:09:59 | 初めに、タイトルの話
彼女が13才の時、僕は彼女に出会いました。
彼女の名前は「螢」



このブログのタイトルは、ある日、
中学一年生だった彼女と二人で公園の芝生に寝転がり、
ボーッと空を眺めていた時に、
彼女が「空に向かって」言った言葉です。



「......俺もそう思う。うん......」



何故でしょうか。
今でも僕の心に深く残る言葉、空、風景です。



当時僕は30才ぐらい。
今と同じくメジャーレコード会社でプロデューサー業をしていました。
初めて彼女に会った時、
彼女は何の変哲も無いグレー色をしたノートを......
それは女の子が好む様な可愛さなど微塵もなく、
「普通というのはこういうことですよーん!」
と訴えているようなノートを、
小さな手に大切そうに抱えてやって来ました。

そのノートが普通と少し違っていたのは、
きっと幾度も幾度も開いては閉じられ、
閉じられては開かれて、
縁は見る影もなくボロボロだったこと。
汚れも目立ち、
中ページの幾枚かは綴じから外れて、
取れてしまっていて。
それをまた無造作に押し込む様に挟んでいるので、
幾枚かのページはノートの輪郭から飛び出していました。
当然、飛び出した部分は汚れて、
しわくちゃになっていて。
それがまたノートのボロボロ感をさらに強調していました。
そんなへっぽこプーなノートを
13才の少女が僕に恥ずかしそうに差し出すのです。



「ずっと辛い事ばっかりだったから。。詩を書いてたの。。」



彼女はボソッと、それだけ僕に言いました。
渡されたそのボロボロのノートを開くと僕は軽い衝撃を受けます。
どのページにも無造作に、殴る様に、
でもぎっしりと並べられている文字。
その文字は、全て......赤いペンで書かれていました。



「ヒツヨウ ナ エガオ タスケテアゲテ...」
「大切ココロ」
「無駄な人数。。」
「右手にくっついてたこのキズが またふたりをひきもどす」
「私はもうすぐ死ななきゃいけない。
もう目の色が見つからない。何も聞こえさせてくれない。
かすれた月はわらうだけ。
傷は水に浮かべては痛む。
名前は誰が決めたの?
そのぐらいの傷では病気にもなれない
何が欲しいの?何を決めてもらいたいの?
あまい華はいつまでも咲けない」



血の色だ......これ......そんな衝撃、印象でした。

(・o・)ノ つづくぅぅぅ


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8 コメント

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Unknown (ゆみ)
2015-09-19 23:30:10
同時期自分も詩を書いていたので蛍さん好きでした!朗読するお姿は、儚く繊細に見えましたが、パティスミスさんのような迸る情熱も感じました。
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ゆみさんへ。 (amenouzmet)
2015-09-20 05:02:55
あら、そーでしたか(^_^)
確かに螢の情熱は静かで強固な感じでしたね。
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Unknown (匿名)
2015-09-27 02:02:04
あなたは山本伊織さんですか?

螢の最後のイベント行きました。
ファンクラブは立ち上がったまま自然消滅してしまったのでしょうか?
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匿名さんへ。 (amenouzmet)
2015-09-27 13:16:06
「雲と螢」を最後までしっかり読んで頂ければ違う人間だとハッキリと分かると思いますよ。
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Unknown (匿名)
2015-09-27 20:27:16
大変不躾な書き込み失礼しました。。
他の記事もじっくり拝読させていただきます。
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匿名さんへ。 (amenouzmet)
2015-09-27 22:08:10
いえいえ!
こんなブログを見つけてくれてとてもありがたく思っています。
螢の記事はカテゴリー欄の「初めに、タイトルの話」にまとめてあります。
螢の友は僕の友でもあります。本当にありがとうございます(^^)
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ほんまや (s)
2021-08-22 03:29:32
関東にと言われて住み始めた誕生日のこの日、自身にとってはターニングポイントの日でした。
なんか感動するなぁ!
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sさんへ。 (amenouzmet)
2021-08-22 11:31:58
♪(^^)
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