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タイトルは白洲正子さんの随筆集の書名です。
なんともいい言葉です。日ごろはあまり本を熟読せずに読み飛ばす方ですが、この本は久しぶりに何度も読み返しながら読み込んでいます。
表題にもなっている随筆は能楽師の友枝喜久夫さんとの書簡とのやり取りで、目の衰えによる日常生活の悲しみが、舞台の上では心の昂りに変じ、思わず気が入りすぎて、我を忘れかねないことになったと嘆かれるのにたいしての著者の返答。危険な「遊び」がないところに真の美しさも生まれない、安心してハメをはずしてくださいということ。
それにしてもこの「名人は危うきに遊ぶ」という言葉はここでの使われ方にとどまらず深く心にしみてきます。仕事の中や日常の生活、そしてオーディオの趣味に至るまで、何かと考え直させる力を持っています。
ここに収められたほかの随筆も、仏像や絵画、能など日本の古典的な美術についての彼女の視点が書かれているのですが、それぞれが、美術にとどまらず、様々な生活の場面に響きあい何度読み返しても、新たな示唆を与えてくれます。オーディオという視点だけで読み込んでも面白いったらありゃしない。
そんなこんなで、能のお稽古ではありませんが、同じ曲を何度も繰り返しレコードでかけながら、試行錯誤しながら名人ではありませんが「危うきに遊んでいます」
![]() | 名人は危うきに遊ぶ (新潮文庫) |
白洲 正子 | |
新潮社 |
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