嫁は何もしてくれない

「電話をかけるように」
往診の先生から伝言を姑から土曜の夜に受けた。
定期健康診断を先々週に受けているから、
その結果何か悪いことでも？と心配して月曜日の開院を待ってかけた。

　「デイサービスに行きたいのに、嫁は何もしてくれない。」

そういう訴えがあったと医師は咎めるように言う。

　「今の今、デイサービスに行っています。」

介護認定は出ていないが、自立判定ないだろうとの推測で
1日でも早い方がいいだろうと、見切り利用をいち早く開始したところだ。
職業柄そういうところはぬかりない。
医師としても私がケアマネをしている事は利用者の事で相談に行くから周知。
余計に咎め口調になったのだろう。最悪
世界が狭い田舎町はこれだからイヤ。

月曜日から行く準備に奔走したアレは姑の記憶に留まっていないらしい。
上履きのサイズすら分からない姑のために
現物すぐに持ってきてフィッテングしてくれる福祉用具業者に、
仕事が終わって姑宅へ来てもらい一緒に選んだアレは？
デイサービスに持ってゆくカバンがないというから、
あれこれ物色して持っていってやったら気に入らない。
自分の家に何かあると思うから用意しておくと自分で言ったアレはなに？
一緒に持ち物用意をしようと言ったら
「そのくらいやれます」と、言ったアレはなに？

センセ、考えてみれば分かるでしょ？
あなたに主治医意見書の書類が手元に届いたと言う事は
誰かが介護保険認定申請をしたんです。
そんなことをするのは、
ケアマネ業務をしている私の他に姑の周りに居ます？

申請手続きは
「デイサービスへ行きたい」と本人が言ったからに他ならない。

どれだけ姑は私のことを医師に悪く告げているのか？
背筋が寒くなった。

センセ
デイサービスの利用を陰で策略してその気にさせたのも私なんですよ。
虚言癖のある姑の言葉を丸のみなさっては困ります。
医師の洞察力で見て欲しいけど…
もしかして、主治医意見書の
認知症高齢者の日常生活自立度判定のところに

　　　　『Ⅰ』のほぼ自立

選んでないでしょうね？
今日、デイサービスへ行っていると言った後の電話口の絶句…在り得るわ＾＾；


周りに悪口は
嫁に行った当初から回りまわって耳に入っている。
お隣のおばちゃんに生まれたての息子を見せた時、

　　「憎い嫁から生まれた可愛い孫ね」

母ひとり息子ひとり。
結婚当初から、恋人でも私に奪われた気分が姑にあった事は否めない。
あなたの愛息子は先に天国ですよ。姑ドノ。
貴女の世話をしようと名乗るものは親戚一同から誰も出てこない。
憎っくき嫁以外にはね。

姑担当を頼んだ隣席同僚に
デイサービスより、初回利用報告書がFAXで届き、電話も入った。
たまたま担当席空きで、私が電話報告は受けた。
食事完食、入浴なし、手芸をしたり、運動機器で楽しそうに時間を過ごしたそうな。
おそらく買い物の品から察するに、ロクなものを口にしていないと思うから
まずが週に１回でも、栄養バランスのよい食事を採れることだけでも好ましい。
入浴はまぁ～おいおいその気になったらで良い。

心開かず、充てにはしているらしい嫁の立場。
亡夫の置き土産は、これからが多難。
私の早朝覚醒の要因にもなっている気がするわ～