亡夫は花見好きだった。
もっと
酒が好きだった。
それに、
ちょっと寂しがりだったかもしれない。
毎年、花見花見と騒いだ。
大腿骨へがんは転移していた。
寝ている家の窓から見える花に誘われ
娘とふたりで抱えるようにして来た。
ここへ。
酒も花見弁当も持って。
亡夫は幼い頃、ここまで友達時に来た思い出話などして機嫌がよかった。
散る花びらに
ちょうちょが仲間だと思ったか
寄ってきて一緒に舞っていた。
年々、花が乏しくなる気がする。
今年は蝶々もいない。
9年前と、陽のぬるみ具合は同じ。
盆より彼岸より命日より
私にとっては
偲ぶ日のよう。
桜日和。
桜吹雪を浴びに
やっぱりひとりで来た。
もっと
酒が好きだった。
それに、
ちょっと寂しがりだったかもしれない。
毎年、花見花見と騒いだ。
大腿骨へがんは転移していた。
寝ている家の窓から見える花に誘われ
娘とふたりで抱えるようにして来た。
ここへ。
酒も花見弁当も持って。
亡夫は幼い頃、ここまで友達時に来た思い出話などして機嫌がよかった。
散る花びらに
ちょうちょが仲間だと思ったか
寄ってきて一緒に舞っていた。
年々、花が乏しくなる気がする。
今年は蝶々もいない。
9年前と、陽のぬるみ具合は同じ。
盆より彼岸より命日より
私にとっては
偲ぶ日のよう。
桜日和。
桜吹雪を浴びに
やっぱりひとりで来た。