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共産主義の理想社会は、エゴイズム(利己主義)の克服から

2020-01-05 11:50:39 | コラム
1.共産主義の問題点
共産主義の理想社会は、
「能力に応じて働き、労働に応じて受け取る」から「能力に応じて働き、必要に応じて受け取る」という2段階だ。
必要に応じて受け取る、というのは、欲望がより多ければ、働いた以上に受け取ることになる。
与えるよりも、受けるほうが多い、となり、1-1=0とはならず、1-2=-1となって、
すべての人が、その欲望を満たすことができないので、社会全体が衰退、崩壊する、となる。
受けるばかりでなく、与える供給源がどこかになければ成り立たない。
労働運動で、組合の要求が多きすぎても、会社が赤字ならば、会社自体の存続がなくなる。

つまり、エゴイズム(自己中心)を克服しなければ、共産主義の理想は実現できない。
この理想が実現されるためには、「互いに他者の為に生きる」という実践によって、
初めてなされる。

2.エゴは私有財産制廃止で克服できたか
共産主義では、下部構造(環境、経済などの外的要因)が上部構造(精神的なもの、思想など)を規定する、と。
だから諸悪の根源は、私有財産制だと。
利己主義の原因は、私有財産制(環境)によって、精神的に利己主義が発生した、という理屈。
だから、私有財産を廃止して、共有財産(国有財産)にしたのが、社会主義国家だった。
公的な意識や精神が発生して、利己主義を克服できる、ということになる。

その壮大な実験をソ連や東欧でやってみたが、計画経済では効率が上がらず、私有財産を一部認めるところから、ソ連では生産性が向上した、ということで、
利己主義は解決できなかったと。
なによりチャウシェスクのように共産党指導者が、利己主義を克服できなかったと。

共産主義の理論は、共産党が国民の人権と土地や財産を没収するための、口実となった。
ソ連や東欧の諸国が証明してくれた。

3.エゴの克服=「互いに他者のために生きる」理論の実践から
資本主義社会は、利潤の追求から、となって、程度の差はあるにしろ、これもエゴが活動の原動力となっている。
共産主義は経済、政治、思想、歴史とその範囲は体と心、そして歴史まで全範囲におよぶ。
資本主義は、経済から政治体制までで、心の分野や歴史、科学は扱わない。
政治的には民主主義で、思想信教政党の自由が認められ、群雄割拠だ。
民主と共産の両陣営の問題である、エゴの解決には、宗教的思想の基盤が必要だろう。
「他者のために生きる」という理論の実践が、共産主義の理論を克服できる。
心の革命、心情革命かな。

共産主義者もそのような国を目で見て、自分たちの理想が実現できることを知るようになるだろう。
ノストラダムスが予言したように「他者のために生きる」新しい人類によって、世界は救われる、と。

新年にあたり、共産主義の脅威から、克服され、
また、共産主義者も、その束縛から解放されるように、と祈願いたします。

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