中国電力が、山口県の上関町に原発施設をつくろうとしているが、ここはダメですよ。福島原発の二の舞になる可能性大です。
中国電力の島根原発に行ってみましたが、ここは島根半島の先端で、トンネルを通って、原発入り口にぶち当たります。
非常警戒態勢で、中には入れませんでした。
山の方の道路に上がって車を走らせてみると、正面は日本海で、3方を山に囲まれて、まさに隔離された場所に、建設されています。
原発は当初、こういう場所に建設されたんですね。
日本海側には、福井県の原発、対馬の原発、みなこういう山と海で囲まれた、隔離された場所です。もしもの放射能漏れがあった場合に備えて、人里離れた場所を選んでいたのです。
ところが、何基も建設して、海外から日本の原発の評価が高まると、あろうことか、都市部に近い、平地に建設するようになりました。それが、東電の福島原発です。
東電や自民党も当時、自慢してましたよね。
放射能もれがあると、あたり一面、放射能汚染になっています。
中国電力も、こういう東電さんの動きに合わせて、平地に、と考えて進めたのが、瀬戸内海の島、山口県の上関町です。
都市部に近いほうが、送電線など建設コストや送電ロス、それに維持管理がしやすい、という理由でしょうが、東日本大震災の大津波で、安全性は破壊してしまいました。
そういう過去の判断で、振りかざした刀を下すところがなくて、いまだに引くに引けないところで、面子でしょうか、こだわっている感じです。
さらに、ここは瀬戸内海の入り口です。海水の動きに注目すれば、瀬戸内海では、干潮と満潮が繰り返していますが、そのたびに海水が東へ行ったり、西へ行ったりで、日本海や太平洋という外海との海水の入れ替わりが、少ないところです。
昔から、汐待ちの港、というのが、何か所もありますから。
詳しい数字は、官庁のどこかにあるでしょうが。
いったん、放射能漏れが発生した場合には、未来永劫に渡って、瀬戸内海は汚染された海、死の海になることでしょう。福島どころではありません。
中国、四国、九州、関西地方まで影響圏内です。
福島原発での反省は、平地に原発作るな、です。リスク大です。
実際、原発の冷却水の排水には、放射能がどれくらい含まれていますか。
薄めているだけでしょうが、瀬戸内海では、海水が入れ替わりません。
いさぎよく、上関町の原発施設は、白紙撤回して、太陽光発電、風力発電、その電力で海水から水素をつくる、将来の水素社会のために、とかなにかで、有効利用してほしいです。
地元の利益だけでは、判断できない、瀬戸内全域の利益を優先するべきでしょう。それが、中国電力の社会的な責任ではないでしょうか。
「損して、得取れ」ですよ。