芥川賞作家にしてダジャレの女王と呼ばれる荻野アンナさん。
面識はないものの、妻の仕事仲間である森下典子さん(エッセイスト)が横浜の女子中学で同級生だったとのこと、しかも極度の運動オンチだそうなので勝手に親しみを感じていた。
「私(森下典子)が通っていた横浜の女子中学に、外国人顔の同級生がいた。その子は、運動会の徒競走で、いつも私と『ぶっちぎりのビリ』を競い合っていたが、作文を書くと、とうてい同い年の子のものとは思えないような文章を書いた。」 (季刊『Be!(ビイ)』74号/ASK 所載のインタビュー記事より)
その荻野さんが、古武術実践家・甲野善紀先生に弟子入りして2年余。師匠から学んだ「疲れない、ケガしない 体の使い方」をオギノ流にまとめた本が面白い。
『古武術で毎日がラクラク!』 (甲野善紀=指導・監修 荻野アンナ著/祥伝社刊)
古武術の本というと、非常に哲学的で深~い傾向の難解な系統のものと、写真や図解を多用して技術的解説に終始するものに大別されそうだが、この本は「読み物」としても面白く読めて、しかもスグ役立つというおトクな実用書。
師匠の甲野先生も大いに楽しく読まれたご様子。
「それにしても、その軽妙な文章は『さすが』。校正していて、何度も、思わず笑ってしまった。まさか私の武術が、このような形で広く社会に紹介されるようになるとは、予想もしていなかった。」(同書、師匠のあとがきより)
師匠が颯爽と一本歯の高下駄で「スタスタ歩き、カタカタ走る」のに憧れた弟子のオギノさん。いきなり高下駄はムリと自覚して、高さ4cm弱の「低下駄」を愛用。
下駄の裏に5カ所、穴があいていて、そこに円筒形の歯を、いずれかの穴にネジで止める、という初級者用。
これでも日々履いているうちに、「おかげさまで、最悪だったバランス感覚が、飛躍的にマシになった。片足立ちのヨガのポーズを続けられなかったのが、いつの間にかできるようになっていた」そうだ。
荷物の持ち方、階段の上り方、疲れない立ち方などなど、即使えるワザから、「非力な女性のための護身術」まで、面白くてためになるオススメの1冊。
朝、芝生で地下足袋ジョグ36分(約5km)。朝焼けと真っ白な富士山が美しい。
夜、プールへ。クロール1km+平200m。
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