ランニングおやじの野望!

50歳を目前に突然走り始めた鈍足おやじランナーのトレーニング雑記です。

セラティの言葉 (最終回)

2007-08-07 20:30:00 | ことば・歌

★セラティ・きょうの言葉 (70)
  [オーストラリアの伝説的名コーチ、パーシー・セラティ(1895~1975) 著『陸上競技 チャンピオンへの道』(ベースボール・マガジン社1963年刊)より]


古代ギリシャ人がオリンピックの開会中は戦争を停止し、選手は肉体そのものの力を競い合うばかりでなく、優雅と美の極致を示すことを要求され、また同時に自作の詩を提示せねばならなかったという事実を思い起こしてもらいたい。

ところが、われわれ現代人の世界において、陸上競技がめざすものは美的なものというより肉体的なものに偏してきている。つまり、美しい立派な“芸術”よりは、勝利という結果のみが重視されるのである。

本書のねらいはまさに、この2つをいかに結合させるかという可能性を探ることにあったのである。

以上で、パーシー・ウェルズ・セラティ著『陸上競技 チャンピオンへの道』は結ばれている。(原著執筆は1959年、邦訳刊行は1963年)
記録や結果よりもその過程を重視し、何よりも自由と野生、人間解放の陸上競技を謳い上げたセラティらしい結びの言葉である。

今年2月に神保町の古本屋で幸運にもこの書と出会い、とりわけ感銘を受けた記述を中心に僭越ながら当ブログで70回の長きにわたり断続的に「連載」させていただいた。

若き日に本書と出会い多大の影響を受け、晩年のセラティをそれぞれに訪ねた高部雨市・山西哲郎両氏による共著『永遠のセラティ』(ランナーズ 1989年)も刀水ACのFコーチから貸与いただき読む機会を得、その後に山西先生ご自身から同書をご恵贈いただく幸運にも恵まれ、感謝あるのみのオヤジである。

今週末から約10日間、高校留学中の息子を訪ねて家族3人でメルボルンへ。市街からおよそ100kmのリゾート地・ポートシーにも足を伸ばし、セラティがこよなく愛した海辺と砂丘を走ってみたいものである。

準備などでいささか多事多忙につき、これにてしばし当ブログも「夏休み」とさせていただきます。暑さ厳しい中くれぐれもご自愛を。

朝、芝生の公園まで往復ジョグ6km+園内でクロカン走6km、1時間10分。流し5本、心拍153。そのまま駅まで小5息子を見送り(3日間の囲碁合宿)。
夜、プールへ。平・クロール各500m。

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする