きのうの医療ルネサンスに続き、目の症状で医師を転々として、
「睡眠薬の副作用」という診断に落ち着いた患者さんの例が紹介されている。
しかし、
脳脊髄液減少症でのさまざまな目の症状も経験した私からしたら、
本当にそうなの?と
疑問を持ってしまう。
そもそも、
眼科医を転々としたところで、目の症状の原因の一つとして、
脳脊髄液減少症を一度は頭に浮かんだ医師は一人もいなかったのではないか?と想像するからだ。
今日の記事も非常に気になる。
脳脊髄液減少症でも
目のちらつき、
目の奥の強い痛み、ゴロゴロとした違和感、
目のショボショボ感、疲れ目のような症状、
涙が出ないひどいドライアイにもなる。
目のまわりがピクピク痙攣もするし、
目のまぶしさで目を開けていられなくなり、細目になったりする。
パッチリ目を開いていられないから、目つきが悪いと誤解されたりもする。
目玉の動きも悪くなる。
脳脊髄液が減少することで、脳からの命令が正常でなくなっていると考えれば、
すべて目の症状も説明がつくんだけど、
目の症状の原因として、
脳脊髄液減少症を疑う医師は、現状ではほとんどいないはずだ。
脳脊髄液減少症に詳しい一部の脳外科医がわずかに気づいているぐらいだと思う。
でも、患者は目の症状ではなかなか脳外科医には行かない。
眼科へ行ってしまう。
脳脊髄液減少症では患者が今一番つらい症状ごとに医師を受診してしまうから、
よけい髄液減少に気づかれにくい。
だって、もし、さまざまな症状の原因が脳脊髄液減少症から来ているのに、
そのことに患者が気づかなかったら。
目の症状以外に、脳脊髄液減少症のさまざまな症状が別にあったとしても、
そのことをわざわざ眼科医には、動悸や頻脈や、下痢や便秘があることなど患者は言わないだろう。
そういう症状は内科医を受診していうだろう。
眼科医に生理不順などホルモン異常を思わせるような症状は言わないだろう。
そういう症状は患者は産婦人科医を受診して言うだろう。
眼科医もいくら目の症状と心を疑って、昨日の読売医療ルネサンスの記事みたいに、
ストレスの有無など症状の原因となりうることを探ろうといろいろ聞いたしても、
脳脊髄液減少症をうかがわせるような他の身体症状があることには、あまりつっこんで聞いたりはしないことだろう。
原因不明の目の症状が
心が原因だったり、心の治療のために処方された精神科の薬の副作用だったりすることも
確かにあるだろう。
でも、それは、
脳脊髄液減少症の可能性をしっかりと除外診断してからにしていただきたいと思う。
原因不明の目の症状の影に、脳脊髄液減少症あり。
このことを眼科医も、新聞記者も、患者も、頭に叩きこんでほしいと思う。
長くなるけど、
今日の読売新聞の医療ルネサンスと同じ見開きの左側に、
「人生案内」という記事があり、
そちらの記事も気になった。
「天気が悪いと気持ちが沈んで体調を崩し、仕事が長続きしない。」という
人生相談だったから。
あ~あ
いったいこの国には、どれだけの脳脊髄液減少症患者が潜んでいるんだろうと
ため息が出た。
国は国民に対して、
脳脊髄液減少症の情報を流していない。
患者団体や、患者個人や、専門医たちが必死でこうして情報を流しているのに、
国はいつまで見て見ぬふりをするつもりだ。
脳脊髄液減少症の早期発見早期治療で患者に早期に元気に社会復帰してもらうことは、
本人や家族のみならず、
損害保険会社にとっても、
国の年金制度にとっても、
医療費にとっても、
すべてにメリットがあることなのに。
どうして、いつまでたっても、脳脊髄液減少症の情報を
国民に積極的に流そうとしないのか?
せめてマスコミの方々も雑誌の記者の方々も、
医療面などを使って、
もっと詳しくどんな身近な症状に隠れているのかを、
どんどん情報流してほしい。
ついでに言うなら、読売新聞記者は
まだまだ、
毎日新聞記者に比べて、
脳脊髄液減少症に対する勉強不足、取材不足を感じる。
脳脊髄液減少症をしっかり取材して、
もう一度、医療ルネサンスで特集してほしいと思う。