未経験者歓迎!合気道S.A.岩本道場のブログ

普段の稽古内容を中心に更新していきます。
道場の雰囲気や指導員岩本の人柄なども感じて欲しいです。

安定する強さ

2006-04-23 21:12:39 | 武器術
武器は手の延長

武器を扱う際に、よく言われる言葉である。
我々合気道にも剣や杖等のような武器を持つ稽古がある。

もともと武道とは、戦の中で生まれ、体系化されてきた技術・精神である。
生か死か…
その中では、素手での戦闘より武器を使う方が有利であるのは今も昔も変わりはないと思う。
そう考えると、手の延長とは「手の様に武器を扱う身体操法」の事だといえる。
手の様に武器を扱う事は、当然ながら、自分の手を扱うより難しい事である。
武器の操法を体に現したものが、東洋の武術・武道には多く見られる。
合気道も、剣の理合を体に表したものといわれている。

最近は、格闘技ブームからか、武器を持たずに勝負をするものが人気である。
合気道も、相手をポンポン投げるイメージからも、体術としての印象が強い事と思う。
私も、しばらくは武器の稽古をせずに、体術中心の稽古をしていた。
故に、武器を初めて扱った時には、本当に武器を意識しすぎて振り回されたものである。
まだまだのレベルではあるが、前よりは少しはまともになったのではないだろうか?
武器の操法を意識する事は、体術に非常に益する結果となっている。

剣の振り下ろしなどは本当に地味な動きで構成されている。
腕の力ではなく、無理やり振り下ろすではなく、自分の重心移動と剣の振り下ろされる重力(のようなもの)を利用して、自然に振り下ろす。
強く切ってやろうと意識をしすぎると、剣筋はぶれてしまい、振り下ろした剣に力が持っていかれ、体が流れてしまう…
これは、実際にやってもらわなくてはピンと来ないかもしれないが、そういう事が起こりうる訳である。

体術から始めた私のようなものから言わせると、確かに「手の延長」として意識すると言う意味が理解できる。
そのような、重心の安定を意識しなくては、仮に威力のある打撃を放てても、それによって崩された自分の姿勢は反撃のチャンスを与えてしまう。
また、受け流された時でも、体の中心に重心が置かれていないと、これまた自分の姿勢が崩れて反撃のチャンスを与えてしまう…

逆に、武器の操法を先に学びある程度の動きが出来る方は、合気道の体術の覚えは早いのではないかと思う。

身体操法なのである。
そして、そのヒントは、当団体で言えば「基本動作」の中にある。
安定した重心の持ち様といえる。
現在は、その身体の感覚をもう少し研鑽して、自由組手の中でも試したいと考えているが、その為には、もう少し私の修行が必要であろう。

と考えると、合気道もまだまだ奥が深く面白い武道だと考えられる。
コメント (4)
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