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勝つとか負けるとかという枠組みで考えているわけではないのですが、話をわかりやすくするために、こういう題名になっています。
(規模の大小で勝敗が決まると思っているわけではありません。)
釣りたいわけではないのです。
たまたま『Fairies』というアイドルグループを知ったのですが、レベルが超高い。
歌、ダンス、ルックス、どれをとっても抜けてますね。
選考の時点で相当高いレベルを要求していて、人材の質が高い。
世界を視野に入れたアイドルグループだそうです。
いや~、すごいですね。
でも、しかしです。
批判を恐れずに言いますが、今のままではヒットするのは難しいと思います。
(今後の事業計画を知らないのにこんなこと言う資格ないのは自覚しているのですが言いたくて仕方が無いのです)
なぜか?
問題意識が間違っているからです。
「世界を目指したアイドルグループ」というのが、もうわかっていない証拠。
マーケティングのプロが関わっているとは思えません。
売り方を考えるのはこれからなのかもしれませんが。
もう時代は変わっているのです。
Fairiesのライバルは他のアイドルじゃありませんよ。
いや、ライバルを考えるにあたっては、もはやFairiesがアイドルかどうかということすらどうでもいいのです。
FairiesのライバルはAKB48かもしれないし、K-POPかもしれません。
でもそれ以上にライバルなのは、恋人かもしれないし、NintendoDSかもしれないし、iPhoneかもしれないし、Twitterかもしれません。
ひょっとしたらシルクドソレイユ、ディズニー、なでしこジャパン、仕事、受験、勉強なんてことも感がられますね。
わかってる人には、もうわかりきった話です。
キーワードは「時間」です。
なぜか?
そりゃ、人生における最大のボトルネックは「時間」だからです。
1日24時間、1年365日、誰に対しても平等に与えられたもので、どれだけ金積んでも時間を増やすことはできません。
1日を36時間にしたり、1年を600日にすることはできません。
(暦を変えれば出来るよ?っていうのは文脈読んでなくて、言いたいのは1年を600日にしたって2年分歳は食うよねという話)
(医学の進歩で寿命が伸びてるじゃないか?っていうのはスピリチュアルなところで別途議論しましょう。寿命は伸ばせない。これが私の持論。)
何人たりとも時間を増やすことはできない。
しかし勘違いしてはならないのは、時間は割り当て分を増やすことはできないが、買うことはできます。
生産性を高めることはできるからです。
洗濯機を買って洗濯する時間を減らして、他にあてることは可能です。
そうやって人は科学技術の発展とともに生産性を高め、そして自由を手にしてきました。
無自覚な人がほとんどだと思いますが、人にしてみれば貴重なとっても貴重な自由です。
その自由を使って仕事してお金も稼ぎます。
畑仕事せずに学校に通って勉強したり、部活したり、恋したりするんです。
(暇になると時間の使い方がわからないのも、原始的生活の中でそんな自由だったことがなかったからだと思いますよ。)
(近年、価値観が多様化したのも、より自由を手にしたからです。)
その自由をどうやってアイドルに使ってもらいますか?
これがあらゆるサービスやプロダクトを立ち上げる際に考えなければならないキーワードですよ。
AKB48がなぜある一定の成功を手にすることができたか?
「会いに行けるアイドル」を基本コンセプトとして「会いに行きたいアイドル」になったからです。
AKB48に時間を使ってもいい、そう思ってもらわなければならないのです。
例えば、ブログをやっていればある程度自覚できます。
経済学者でもなく、タレントでもなく、有名人でもなければ、実名ですらない匿名ブログをどうやったら読んでもらえるか?
読む側からすれば、日経も、朝日もフィナンシャルタイムもエコノミストも匿名ブログも関係ないのです。
読む人が、一日の貴重な余暇の中から、ネットに接続するのに割く時間から、さらにその中の数分を自ブログに割いてもらえるか、そう考えたら非常に難しいことがわかります。
モバゲーでもなくTwitterでもなく、ブログを読んでもうにはコネと独自性をどうやって構築するかが重要です。
(その割に当Blogに適当なエントリが多いのは私が戦略のない適当な人だからです。αブロガーにはなれそうにありませんねぇ・・)
他のアイドルと比べて優れていれば良いというのではないのです。
ダンスが見たければアイドルでなくてプロを見ればいい。
歌が聴きたければ、プロは世界中にいる。
エンターテイメントなら、プロ野球もサッカーも、カラオケもライバルだ。
振り向いて欲しければ、ライバルには女優や同級生も入る。
だからAKB48よりも優れたものが持っているアイドルグループがAKB48に勝てない。
そのアイドルが総合的に何を提供するのか、これは戦略(ビジネスモデル)の問題で、能力の問題ではないのです。
Fairiesの今後に期待します。
せっかくの人材を無駄に消費しないよう、マネジメントに期待します。