進化する魂

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簡単なイノベーションの復習

2010-05-28 22:01:47 | ビジネス

イノベーションについて素養のある人にとっては釈迦に説法なので読み飛ばしてください。

クレイトン・クリステンセンの名著「イノベーションのジレンマ」は、イノベーションを語る上で大変有意義な"教材"である。
この書籍が語りかけるイノベーション・モデルについての本質的な分析は、この書籍を古典と呼ぶに十分なレベルのもので、イノベーションを学ぶにあたってまず最初に用いられる教科書になるであろう。
本エントリでは、当Blogのイノベーションに関する主張の理解を、より深めるために、この教科書から、いくつかの興味深くかつ有用なトピックスを取上げる。

英語を日本語に翻訳した感じで書いてみました。
でも疲れるので、以降はいつも通り流して書きます(笑)

まず初めに、イノベーションに対するありがちな誤解を解くカギについて取上げる。

書籍「イノベーションのジレンマ」では、ディスクドライブ・ビジネスの歴史からイノベーションがどのような形で起きてきたのかを解き明かすのだが、この中で「持続的イノベーション」「破壊的イノベーション」を使い分けている。
これは非常に重要な示唆を我々に与えてくれる。
彼は「破壊的技術」が果たした役割は大きいものの、「破壊的技術」そのものが「破壊的イノベーション」を起こすとは言及していない。
逆に彼が言うのは、「破壊的技術」それ自身では「破壊的イノベーション」にはならないということだ。

どういうことか。

ディスクドライブの歴史は、小型化・高密度化の歴史でもあるが、大まかにみるとディスクの大きさに従って幾つかのステージにわかれていることがわかる。
14インチ、8インチ、5.25インチ、3.5インチ、2.5インチ、1.8インチ
ディスクドライブは時代が進むにつれて小型化していく。
また、これとは別に、同インチ数内での容量の高密度化において技術革新が行われている。

よくある解釈は、同インチ数内での容量の高密度化における"技術的革新"を「持続的イノベーション」とよび、14インチから8インチへの"技術的革新"を「破壊的イノベーション」と呼ぶ。
が、これはありがちな誤解を含んでいる。

まず、端的に技術革新度からいえば、14インチから8インチへの移行よりも、同インチ数内での高密度化の方が高度である。
容量という性能からしてみれば、大きいインチ数の方が遥かに有利なわけだから、インチ数の小さい方が技術革新というのは、少しおかしい。

では、なぜインチ数の小型化が、破壊的イノベーションと関係があるのか。
それは、14インチ、8インチ、5.25インチ、、、が何と結びついているかに深い関係がある。

(世界初のディスクドライブは24インチらしい)
14インチ:メインフレーム
8インチ:大型汎用コンピュータ・ミニコン
5.25インチ:大型汎用コンピュータ・パソコン
3.5インチ:デスクトップパソコン
2.5インチ:ノートパソコン
1.8インチ:携帯音楽プレーヤ
フラッシュメモリ:

ディスクドライブが小型化されるのと同時にモデルが置き換わっているのだ。
いわゆるモデル創新(イノベーション)である。
新しいビジネスが始まっている点が破壊的イノベーションの由縁である。

これで何がいいたいか。
それは、ディスクドライブの小型化だけでは、イノベーションは起きないのだ。
「破壊的イノベーション」は「破壊的技術」によって起こされるわけではない。
それだけでは、イノベーションになれずに忘れ去られる名もなき戦士達で終わりだ。
既存の枠組みの置き換えを迫るものが、イノベーション。
そして、その仕組みをイノベーション・モデルといっているのである。