粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

野田首相の表明と朝日新聞

2012-06-09 11:16:47 | 反原発反日メディア

昨日野田首相が、関西電力大飯原発再稼働の意志を記者会見で表明した。「国民生活を守るため」とその理由を明言したが、脱原発メディアはやはりこれに相当カチンときたようだ。本日の朝日新聞朝刊社説ではこんな八つ当たりの言葉が飛びかった。

停電が起きれば、身の危険にさらされる人が出る。動かさないと電気代も上がる。企業や家庭にも影響が出る。空洞化も加速する。首相は脅かさんばかりに語った。

確かに、野田首相は、挑発するかのようにこれら論壇の弱点と思われるところを突いている。「脅し」とまで言い切るところに朝日の不快感が露に出ている。これは朝日に限らず、過激な反原発論者をふくめた脱原発派共通の思いだろう。

朝日の鬱憤はさらに西川福井県知事に矛先が向けられる。

会見は、福井県の西川一誠知事に押し切られた形で設けられた。地元同意の条件として、原発の必要性を首相が直接、国民に説明するよう求めたからだ。

…新しい原子力規制委員会ができるまでの監視態勢に、福井県以外の周辺の自治体を同列に参加させないことを再稼働の条件にする、とまでなると、度を超している感は否めない。

電源地の福井を差しおいて、再稼働の是非を論じ合っている周辺自治体に西川知事が不快感を表明していた。この心情を朝日は理解していないようだ。

朝日のような脱原発メディア(反原発といってもよい)を正面切って敵に回すことで、野田首相は国論を二分する論争で、より一方へシフトしたともいえる。しかし自分は野田首相の決然たる姿勢を評価したい。脱原発というファジーな言葉だけではつとまらない、今後の責任あるエネルギー政策に舵を切ったといえる。

それにしても今も菅政権が続いていたらどうなっていただろう。人気取りのために脱原発を前面にだしてそれに突き進んでいっただろう。その先にあるには電力事情の混乱と日本経済の空洞化か。おそらく10年後にある程度の評価が下されると思う。