粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

IT機器をリードできない日本

2012-06-28 11:20:19 | 一般
グーグルが自社ブランドのタブレット端末をイベントで発表した。元々ソフト開発でリードしていた同社が、最近はアップルとの対抗意識をむき出しにしている。タブレット端末ではアップルのアイパッドが世界市場の6割を独占している。今唯一対抗しているのは韓国サムソンのギャラクシーであるが、ここへ来てこのグーグルの他、マイクロソフトも独自のOSを搭載したウィンドウタブレット販売に名乗りを挙げている。
今や、パソコンの領域を浸食してモバイル機器市場の主流を占めるようになったタブレット端末。日常生活の様々の場面で見かける。最近診察を受けた街の眼科でもスタッフの女性たちが、混雑する医院内で易々と使いこなしていた。
それに付けても今後の爆発的普及も予想されるタブレット市場で日本のメーカーが蚊帳の外に置かれているのはさびしい。スマートフォンが登場する以前から携帯電話で既に「ガラバゴス化」を揶揄させていた。スマートフォンになってそれが決定的になった。ましてタブレット端末ではなおさらだ。
シャープが「ガラバゴス」なる端末をアップルなどに対抗して世に出したが、あっという間に販売中止に追い込まれた。結局「 ガラバゴス」は「孤島存続」さえままならず、消滅の憂き目にあった。他の日本メーカーが今後タブレット端末で巻き返しを図 ろうとする気配も感じられない。
アイフォーンにしてもアイパッドにしても日本のメーカーから部品の多くが採用されているという。しかしこれでは中国や台湾の下請けメーカーで何ら変わりがない。日本は華やかなのIT機器の単なる下支え役に成り下がってしまった。先進技術大国の看板も形無しである。
一時ゲーム機器で任天堂やソニーが席巻していた。しかし今はスマホのゲームアプリが存在を脅かしつつある。日本のゲーム 機器がアイパッドのように大化けすることはないのだろうか。
今や機器の優位性は多機能で、他のIT機器や電化製品との幅広い連携にあるといわれている。日本のメーカーの場合、ひとつ ひとつの機能で特化させることはうまくても、様々に機能をうまく融合させて日常の場面で応用させることが得意でないよう だ。アップルのiosやグーグルのアンドロイドが端末の基本ではなかなか日本がソフト面でも独創性を発揮することは難しいだ ろう。日本のメーカーがIT市場で世界規格としてリードする日が来ないのだろうか。