旅する小林亜星

小林亜星情報満載

敗者

2006-06-28 23:50:27 | 大宮サンセット
第三回itSMFコンファレンスに参加中、
男友達から連絡があった。

「今日トゥインクル競馬行かない?」
彼は行こうかどうしようか迷っていたので
50%くらいの確率で行きそうなひとを誘って
そのひとに運命を委ねようと思ったらしい。

あたしは今日会社で重要な会議があったけれど
何だかモヤモヤしてて会議に出るのもやり切れず
彼の誘いにのることにした。

人生初の大井競馬場は
おしゃれでムーディーではなく
おやじ臭くて活気があった。

ビギナーズラックで大当たりして
競馬にはまるのは嫌なので
当たらなそな3連複2-6-7を1000円購入。
好きだったひとの誕生日を並び替えた馬番。

目の前を走り去る馬・馬・馬。
歓声、怒号。
気持ちよかった。

結果は2-6-3。
お、いい線行ってた。

品達でスタ丼をかっこんだ。

モヤモヤと
会議をズル休みした罪悪感を吹き飛ばしてくれた、
この男友達のタイミングの良さに救われた。

牛すじ串は5人前で売り切れた。
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本能的策士

2006-06-28 00:10:49 | 比律賓
1回の飲みと
1回のランチを共にしたおっさんに
「本能的策士」という称号を頂いた。

本能的策士というのは
既婚男性に都合のいい、
つまり無意識に隙だらけであるということなのかもしれないと思った。

つながる瞬間
いっしょに仕事をしたエンジニア、S(26)に
マニラで会うことになった。

ひとつの仕事をいっしょに完成させたという一体感が
あたしたちの初めての出会いをより興奮させた。

ホテルに迎えにきたSはやや若禿げだったが
笑顔が眩しかった。

ホテルのロビーでしばらく談笑、のつもりが盛り上がってしまい
かなりの時間、談笑。

Sはあたしの話を真剣に聞き
なぜ?を繰り返していた。
あたしが適切な単語を見つけられずに言いよどむと
忍耐強くわかろうとしてくれた。

刺激的なキャッチボールだった。
スマートな男だと思った。

Sは結婚していて
子どもがひとりいるということを知った。
少しがっかりした。

Sはマニラベイの近くのフィリピン料理に連れってくれた。
たまたまマニラ記念日の夜で
間近で打ちあがる心臓に響く花火を
口を開けていっしょに眺めた。

このあとどうする?
飲みに行く?
お酒を買って君のホテルで飲む?と聞かれ

部屋に入れるということは
セックスをすることになるかもしれないと思った。

そしてしてみたいと思った。

セブンイレブンでワインと氷を買い
ホテルに向かう。

向かい合った2つのシングルベッドのひとつずつに腰掛け
話の続きをする。

レストランで
あたしが仕掛けておいた、
「美容室で髪の毛を触られると感じてしまう」
というネタを使って
Sはあたしの髪に触れ
首筋にキスをした。

押し倒された。
期待通りの展開だが
「ゴムがないとできない」と言うと
Sは指のスピードを早めた。

気持ちよくすれば根負けするだろうと思うのは
中国人もフィリピン人も同じみたいだ。

妊娠したらどうするの?
あたしがエイズだったらどうするの?という問いかけに

僕は射精をコントロールできるから大丈夫、
君はエイズでないと信じてる、と答えるのは
中国人もフィリピン人も同じみたいだ。

ホテルの近くのセブンイレブンにはゴムがおいてなく
少々歩いてドラッグストアでゴムを半ダース購入。
世界のオカモトはマニラでも健在だった。

生でしようとしたくせに
ゴムを念のため、と二重にするのには
矛盾だろと思った。

そしてSとあたしは
激しいセックスを静かに4回した。

乳房をなぶるよな乱暴さに
陰核を齧るよな乱暴さに
快感を覚えるあたしはやはりMかもしれない。

お尻の穴を舐められたのも
お尻の穴を舐めさせられたのも
アナルを奪われたのも
初めての経験だった。

オーラルセックスのあとに
ペニスをあたしの顔や耳に擦りつけるよに指示されたのも
初めての経験であり
カルチャーショックだった。

あたしはSを好きだと思ったけれど
異文化をもつ男とセックスすることを
旅行中に現地人とセックスすることを
スタンプラリーや女の勲章のよに扱い
これもひとつの文化交流であり
相手のことを知る短絡的な方法だと考えていることを
悟られないよに意識した。

朝5時にSの嫁からどこにいるの?と連絡があり
Sは帰って行った。

あたしが帰国する朝、
Sはさよならを言いに
もう一度セックスをしに
ホテルに会いにきた。

セックスをしたあと
Sは「Do you miss me?」と尋ねた。

空港に向かうタクシーの中で
Sは急に身をかがめた。

Sの嫁の兄、つまりSの義理の兄は
ドバイで働いていて一時帰国していた。

Sの義理の兄はあたしが帰国する日に
ドバイに向かうことになっていたらしい。

あたしたちのタクシーの前を走っていたのは
Sの義理の兄の車で、
つまり見送りに行くSの嫁も乗っていた。

タクシーの運転手がスピードを緩め
Sの義理の兄の車から離れた。

ニノイ・アキノ空港について
Sとキスをしてさよならした。

今にも泣きそなSを見ても
寂しいと思わなかった。

成田空港について
SにSMSで無事着いたことを告げた。

夜中にフィリピンから国際電話がかかってきた。
電話に出ると
相手は何も言わずに切った。

Sの嫁から同じ番号でSMSが送られてきた。
「あたしはSの妻です。
 Sに会ったのはいつ、どこで?
 Sはあなたのカレシなの?
 Sはあなたを口説こうとした? 
 あたしたちには娘がひとりいて、もうひとり妊娠中なの。
 あなたたちのやりとりを見て本当に不快だわ。」

どうやらSが眠ってる間に
Sの嫁は携帯を盗み見たらしい。

あたしは
Sは大切な友達のひとりで
Sに会ったときには他の友達もいたと返事をした。

Sから「愛している」とメールがきた。
不倫をするなら嫁に気付かせないのが礼儀と思うあたしは
恋愛バロメータの針が振りきれていて
どこか壊れていると不安になった。

左の乳房にキスマークがついていた。
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