あたしが生まれたとき
父はすでに教師だった。
根っからの教育者なのか
父はいろんな雑学をあたしに注いでくれた。
それらのほとんどは残ってないけど
それでも残ってるのは「読み方の種」と「過ぎるの概念」。
読み方の種。
たとえば「果」は音読みすると「カ」。
同じ旁を持つ「課」も「菓」も音読みは「カ」。
読み方の種「果」を含む漢字は
たいてい同じ音を持つ。
これを教わってから
あたしは漢和辞典を読み漁った。
過ぎるの概念。
「~すぎる」という接尾語を持つ形容詞は
プラスの意味を与えないというもの。
過ぎたるは猶及ばざるが如し、ということなのだろうけど
あたしは「~すぎる」が付いていても
プラスの意味を与える言葉を必死に探した。
そのときは見つけられなかったけれど
今ならいくつか思いつく。
この料理、おいしすぎる。
空が青すぎる。
あたし、幸せすぎる。
プラスの意味を与えるかどうかは
それを感じるひと次第なわけで。
この料理、おいしすぎるから食べすぎちゃう
空が青すぎるから目に沁みる
あたし、幸せすぎるから・・・
父はすでに教師だった。
根っからの教育者なのか
父はいろんな雑学をあたしに注いでくれた。
それらのほとんどは残ってないけど
それでも残ってるのは「読み方の種」と「過ぎるの概念」。
読み方の種。
たとえば「果」は音読みすると「カ」。
同じ旁を持つ「課」も「菓」も音読みは「カ」。
読み方の種「果」を含む漢字は
たいてい同じ音を持つ。
これを教わってから
あたしは漢和辞典を読み漁った。
過ぎるの概念。
「~すぎる」という接尾語を持つ形容詞は
プラスの意味を与えないというもの。
過ぎたるは猶及ばざるが如し、ということなのだろうけど
あたしは「~すぎる」が付いていても
プラスの意味を与える言葉を必死に探した。
そのときは見つけられなかったけれど
今ならいくつか思いつく。
この料理、おいしすぎる。
空が青すぎる。
あたし、幸せすぎる。
プラスの意味を与えるかどうかは
それを感じるひと次第なわけで。
この料理、おいしすぎるから食べすぎちゃう
空が青すぎるから目に沁みる
あたし、幸せすぎるから・・・
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