19歳のとき
シアトルにホームステイしてる中学時代の友達の家に
一週間ほど遊びに行った。
広いうちだったので
友達が普段使ってるひと部屋使わせてもらった。
彼女の部屋の枕元に吉本ばななの「アムリタ 上」が置いてあって
そのころ「TSUGUMI」程度しか読んでなかったあたしは
旅先の高揚感も手伝って毎晩少しずつその本を読んだ。
おもしろくておもしろくて
帰国してから同じ本を買って続きを読もうとしたけれど
高揚感はもうなくなった中その本をおもしろいと思えなかった。
その本が最近部屋の隅から出てきたので読んでみる。
心にひっかかった言葉。
「だから、私は生きてゆく意義、みたいなことばっかり考えていて、
しかもそのことだけは他人と分かち合いたくない。
そんなものは黙っていてもいつのまにかわかち合っているものだ。
話し合ったりわかり合わなくていい。
そんなことをするとダメになってしまう。
大切なものが話しているはしから次々と消えてしまう。
なくなってしまう。」
「アルコールも、暴力も、ドラッグも、恋愛も。多分ダイエットすら。
耽溺はみんな同じだ。
善悪ではない、生きている。
そしてやがて飽きる。
飽きるか、取り返しがつかなくなるか。
そのどちらか。」
「あんたは理屈っぽすぎるのよ。考えすぎなの。
右往左往してタイミングをのがしてはすり減るだけ。
どーん、とそこにいて、美しく圧倒的にぴかーっと光ってればいいの。
愛っていうのは、甘い言葉でもなくって、理想でもなくて、
そういう野生のありかたを言うの。」
使われてる言葉はどこにでも落ちてるもので読みやすいのに
難解だ、とふいに思った。
簡単には近づいたり共感できる類の文章ではないと思った。
30歳の、最近けっこう読書家のあたしが四苦八苦してるのに
19歳のあたしにはもっと難しかったから
旅が終わったあとの日常では読めなくなったのだと思った。
シアトルにホームステイしてる中学時代の友達の家に
一週間ほど遊びに行った。
広いうちだったので
友達が普段使ってるひと部屋使わせてもらった。
彼女の部屋の枕元に吉本ばななの「アムリタ 上」が置いてあって
そのころ「TSUGUMI」程度しか読んでなかったあたしは
旅先の高揚感も手伝って毎晩少しずつその本を読んだ。
おもしろくておもしろくて
帰国してから同じ本を買って続きを読もうとしたけれど
高揚感はもうなくなった中その本をおもしろいと思えなかった。
その本が最近部屋の隅から出てきたので読んでみる。
心にひっかかった言葉。
「だから、私は生きてゆく意義、みたいなことばっかり考えていて、
しかもそのことだけは他人と分かち合いたくない。
そんなものは黙っていてもいつのまにかわかち合っているものだ。
話し合ったりわかり合わなくていい。
そんなことをするとダメになってしまう。
大切なものが話しているはしから次々と消えてしまう。
なくなってしまう。」
「アルコールも、暴力も、ドラッグも、恋愛も。多分ダイエットすら。
耽溺はみんな同じだ。
善悪ではない、生きている。
そしてやがて飽きる。
飽きるか、取り返しがつかなくなるか。
そのどちらか。」
「あんたは理屈っぽすぎるのよ。考えすぎなの。
右往左往してタイミングをのがしてはすり減るだけ。
どーん、とそこにいて、美しく圧倒的にぴかーっと光ってればいいの。
愛っていうのは、甘い言葉でもなくって、理想でもなくて、
そういう野生のありかたを言うの。」
使われてる言葉はどこにでも落ちてるもので読みやすいのに
難解だ、とふいに思った。
簡単には近づいたり共感できる類の文章ではないと思った。
30歳の、最近けっこう読書家のあたしが四苦八苦してるのに
19歳のあたしにはもっと難しかったから
旅が終わったあとの日常では読めなくなったのだと思った。
と、このエントリーを読んで感じました。
「アムリタ」は、吉本ばななの小説の中でも、好きな方でした。
この本は読み流そうとしたら理解できないほど
深い・・・と思ったから。
下巻も読む価値ある?