こんな夜にはこんな映画「ソナチネ」

北野istな美容師は
髪を切りながら
「TAKESHIS'」を観たいという。

「BROTHER」だけを観てからあたしは
あの、淡々と暴力だけで
成っているようにしか見えない世界が嫌で
彼の作品を尽く見逃してきた。

なぜ世界的にあれほどまでに評価されてるのか
わからない。

それでも
研ぎ澄まされたセンスを持つ美容師の言葉には
耳を傾けてみようと思った。

「彼の作品はリアルに痛みが伝わってくるでしょ。
　作品を観るんじゃなくて、感じるんだよ。」
と美容師。

初心者にも観やすい作品は？と聞くと
「ソナチネ」。

観るのではなく、
感じる。

無意味にひとを傷つける場面には
リアルに痛むことにうんざりで
最早痛みは伝わってこなかった。

全くの別の次元の世界の話のよに。

あたしが映画に求めるのは
感情をリアルに感じることだ。

とすると
やはりリアルに感情を感じることができない
彼の作品では
何も感じ取れない。

願わくば
もう少々わかりやすい作品を。