「今何してるの?」
「シャワー浴びたとこだよ」
「アンタといっしょにシャワー浴びるところ、想像した」
「今日足の毛、剃り忘れたから想像しないで」
「足より、その足と足の間にある部分のほうが興味あるんだけど」
「あたしの足と足の間には樹海が存在してて
入ったら二度と出て来れないから、やめたほうがいいよ」
「その樹海に作物を植えたらいいよ
オレなら立派に育ててみせる」
などと平安時代の和歌のよなメールのやりとりをしてた、サモア人Lと。
彼のいい加減さはあまりにも魅力的で
もしセックスを仄めかされたら
あたしは絶対に抗えないだろうと思っていた。
「アキ男。31歳白書」には
国籍追加でサモア人と書くことになるのだろうかと覚悟してたほどで。
あたしには何よりも大事な、
青い眼をした、かわいいかわいいカレシがいるというのに
それでも彼を裏切らざるを得ないと思う自分の性を恨んだりもした。
2ヶ月未満の遠恋も全うできないなら
本物の愛ではないのではないか。
ところが急激に近づこうとしたあたしを
男が面倒くさいと思うのは万国共通なようで
サモア人Lは急にそっけなくなった。
ちゃんとコミュニケーションしたくて電話をしても出てもらえず
隣町で会う約束を2回ともどたキャンされ
それでも毎日欠かさずくるメール。
ああ、あたしは浮気せずに済んだ。
大事なひとを裏切らずに済んだ。
もちろん浮気の線引きによっては
あたしは有罪だ。
精神罪だ。
自分の中の限りなく動物な部分を思い知らされただけで
動物になることは已の所で免れた。
きれいなままの身体で
青い眼をした、かわいいかわいいカレシにまた愛してもらえる。
あたしはラッキーだった。
「シャワー浴びたとこだよ」
「アンタといっしょにシャワー浴びるところ、想像した」
「今日足の毛、剃り忘れたから想像しないで」
「足より、その足と足の間にある部分のほうが興味あるんだけど」
「あたしの足と足の間には樹海が存在してて
入ったら二度と出て来れないから、やめたほうがいいよ」
「その樹海に作物を植えたらいいよ
オレなら立派に育ててみせる」
などと平安時代の和歌のよなメールのやりとりをしてた、サモア人Lと。
彼のいい加減さはあまりにも魅力的で
もしセックスを仄めかされたら
あたしは絶対に抗えないだろうと思っていた。
「アキ男。31歳白書」には
国籍追加でサモア人と書くことになるのだろうかと覚悟してたほどで。
あたしには何よりも大事な、
青い眼をした、かわいいかわいいカレシがいるというのに
それでも彼を裏切らざるを得ないと思う自分の性を恨んだりもした。
2ヶ月未満の遠恋も全うできないなら
本物の愛ではないのではないか。
ところが急激に近づこうとしたあたしを
男が面倒くさいと思うのは万国共通なようで
サモア人Lは急にそっけなくなった。
ちゃんとコミュニケーションしたくて電話をしても出てもらえず
隣町で会う約束を2回ともどたキャンされ
それでも毎日欠かさずくるメール。
ああ、あたしは浮気せずに済んだ。
大事なひとを裏切らずに済んだ。
もちろん浮気の線引きによっては
あたしは有罪だ。
精神罪だ。
自分の中の限りなく動物な部分を思い知らされただけで
動物になることは已の所で免れた。
きれいなままの身体で
青い眼をした、かわいいかわいいカレシにまた愛してもらえる。
あたしはラッキーだった。