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旅する小林亜星

小林亜星情報満載

鍋釜

2006-07-05 23:05:54 | 流れ星
会社がお金を出してくれる日帰り部旅行に便乗。
はとバス40人で貸し切り。

浅草「米久」でちぢれた牛鍋をつつく。
肉ははとバス仕様。
ウーロンハイ1杯850円也。

鍋のあとは釜。
創業20年「アルカザール」でニューハーフショー。

出迎えてくれたのは一番人気のジェニファー。
シワシワ。
年の衰えに自覚が追いついてない。

テーブルについたのはゆいちゃん、35歳。
カレシなし。
水着のよな格好をしてる胸と胸の間の骨が男性。
お腹の肉が弛んでる。
乳首がきれいな透き通ったピンク色。

話がおもしろくないので
キレイですねと気を遣ってお世辞を言うと嬉しそう。
化粧が濃いだけで美しくない。

ジェニファーもゆいちゃんも遠めで見るショーはキレイだった。
近くで見なければため息をつくよな幻想で終われたものを。
トークがいけてないならテーブルにつかないほうがまし。

新宿歌舞伎町にも高齢化の波は押し寄せている。

「新宿の不思議な空間は
 日頃の電気紙芝居(テレビ等)から
 あなたを必ず開放します。」
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帰る場所

2006-06-19 01:46:54 | 流れ星
「そのカレシがいるから
 アキ男。ちゃんは好き勝手できるんじゃないの?」
と美容師は言及した。

冷静になって考えると
それはすごく的を得てる気がした。

彼という存在が潜在的にあたしの中にはあって
無意識にそれを拠り所にして
あたしは好き勝手できたのかもしれない。

あたしが自分に自信をもって
自分らしく活き活きと生きていられたのは
彼のおかげなのかもしれない。

あたしが鮭なら
彼はあたしが産卵のために戻ってくる、
川のよな大きさを持っている。

あたしは一度大海に出て成長してこよう。
戻ってくるのは同じ川であるといいと思う。
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和歌

2006-05-23 00:00:58 | 流れ星
どうしても我慢できなくなって
ソウルフルな男友達にメールを送った。

「どうしたことか、
 迂闊にも金曜夜に
 あたしはあなたに男を感じてしまって動揺。
 こんなとき光源氏なら
 気のきいた和歌でも送って口説くんだろうなぁー。」

心の中に留めておくべき、あたしの和歌を
男友達は水に流してくれた。

いろんなひとに恋をするのは楽しいけれど
本当の恋を見失ってしまうだろう。

どれが本物か、わからない。
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水色の街

2006-05-22 22:16:50 | 流れ星
新橋で用事を済ませてから帰路につく。

新橋という駅は好きではないので
銀座まで歩いて電車に乗ることにする。

並木通りを歩くと
20時という時間帯もあって

出勤時間の水商売のひとと
客を送り出す水商売なひとと

これから水商売の世界に足を踏み入れるかもしれないひとと
水商売の世界に足を踏み入れさせようとしているひとと

水商売にお金を払うひとと
水商売にお金をつぎ込ませようとするひととで

道は一定のスピードと
一定の匂いで満ちていた。

なんとなく背筋が伸びて
自分が美しくなった勘違いに浸る。

水商売の街を抜けると
だんだんと高級ブランドの店舗に
グラデーションしてく。

おばあちゃんというより
祖母という呼び名が相応しい上品な女性の後ろから
まんまとヴィトンを買ってもらったらしき
しめしめな若い女性が店を出ようとしてる横で

有り得ない深い角度のお辞儀をする店員さん。

新橋→→→銀座。
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ペイ・フォワード

2006-05-19 02:04:24 | 流れ星
朝のバス停。

小雨の中
傘を忘れてコートのフードを被りつつ
バス停の脇でバスを待っていた。

と、おばさんがひとり
あたしの前に割り込むように立ち憚った。

あたしの脇のバス停の時刻票を見ようとしたのだと思って
あたしはずれて場所をあけた。

するとおばさんは
あたしの顔を見つめて「いいの?」と聞いた。

あたしは訳がわからず軽く会釈をした。
おばさんはあたしの後ろに並んだ。

5分経ってから
おばさんがあたしを傘に入れようとしてくれたのがわかった。
他人のあたしを。

あたしはおばさんが時刻票が見れるよにと思ってどいた。
フードを被っていて視覚が遮られていたから気付かなかった。
おばさんはあたしがどいたことで傘には入らなくていいのだと思った。

おばさんの暖かい気持ちを無にしてしまったこと、
5分経ってしまってお礼を言うタイミングを逃してしまったこと、
世知辛い世の中にも心にこんな余裕があるひとがいるのだということ、
雨の憂鬱を蹴散らした朝のひとこま。
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2006-04-23 23:45:08 | 流れ星
携帯につけていたのは
沖縄に行ったとき
カレシとお揃いになるよに買った、
ちゅら玉のストラップと

カレシといっしょに行った香港で買った、
翡翠のブレスレットだった。

二人の間がうまく通信できてない、
とある日曜に
ちゅら玉ストラップのひもが突然切れた。

セックスレスだったから
カレシには風俗に行ってもいいよと
悲しすぎる許可を出していたので

ひもが切れたのは
彼が風俗に行った虫の知らせなのだろうかと勘ぐってみたが
彼はいじらしくも行ってないと申告してくれた。

くじけそになる彼への気持ちを
もう一度つなぎとめるべく
もう一度ストラップのひもを強く強く結んでみた。

とある金曜に
ストラップのひもがまたとれていた。

翡翠のブレスレットは紛失。
自転車通勤のどこかで落とした模様。

あたしのカレシへの気持ちは
どこに落としてきてしまったんだろう。

探したら見つかるだろうか。
それとも・・・
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2006-04-07 01:17:36 | 流れ星
大学時代の後輩から連絡があった。

彼女は
あたしが4年のときの1年生で
あたしが卒業してからは
大学を中退して行方不明という噂を聞いていた。

年賀状のやりとりから
彼女が東北大学に通っていることを知った。

彼女が春休みで帰省してる間
7年ぶりに会うことになった。

あたしは先輩に甘えることは得意な一方
後輩に甘えられるのは苦手。

彼女の微かに感じる匂いは好きだったけれど
大学時代はまともに話したことがなかった。

今日会ってみて
彼女が言葉を発する度に
キラキラしてるのが見えた。

ひとりっ子の彼女が
10代で将来的に親の面倒を見るには
在り来たりの職業ではなく
歯医者になろうと思って
大学に入り直したことを聞いた。

しっかりしてて
ひとに寛容で
感性を大切にしてて
どこか奥深さがあって。

7年前ではわかりあえなかった、
辿り着けなかった、
自信がなかった、
今だから手に入れられた関係。

波が合う、この感じ。

まだあたしが大学生のころ
社会人になった先輩がよくおごってくれた。

「アキ男。が社会人になったとき
 後輩におごってあげな」
が先輩の口癖だった。

後輩にご馳走することで
今日やっと先輩に恩を返すことができた。
自己満足。

そして今夜は
あたしと彼女が
先輩と後輩から
ひとりの友達と友達になれた夜。
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夢精

2006-04-06 23:08:39 | 流れ星
前の現場の上司が
夢枕に立った。

何でも有りのこのブログでも
さすがに書くのを憚ってしまうくらい
破廉恥な夢だった。

彼はあたしのその現場の最後の日
休みをとってしまい
あたしは満足に挨拶もできなかったので
夢を見てしまった後ろめたさを隠しつつ
今日メールを送ってみた。

ふつうのメールが返ってきた。

当たり前のことだけど
如何わしい夢のことがばれてなくて
ほっとした。

3ヶ月セックスしなかっただけで
夢精並の妄想が堂々と繰り広げられる丑三つどき。

彼の暴走した肉体に魅了されていたのは
他でもなく
あたしだったのかもしれない。
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本屋で油

2006-03-13 01:05:20 | 流れ星
休日に
何を買うでもなく
本屋をぶらつくのに
漠然と憧れてきた。

美容師に会いに行くのに
2時間空いてしまって
渋谷のブックファートで時間を潰すことにする。

知的集団の向上心の匂いがぷんぷんする。

仕事関係のエンジニア用技術書コーナーは
まずスルー。

お目当ての洋書を物色。
初めて英語で書かれた小説に挑戦しようと思いつつも
ほんとうに最後まで読めるのか不安になり
椅子に座って少し読んでみる。

小説は「DIFFERENT SEASONS」。
映画『ショーシャンクの空に』の原作が入っている。

50ページまではわからない単語ばかりでも
我慢と言われたとおり
わからない単語ばかりだ。

椅子に座ってるのにも疲れて
自己啓発本や
アラーキーの写真集を冷やかして
英語CDコーナーでリスニング力をセルフテスト。

それでも時間を持て余して
渋々エンジニアコーナーへ。

現場の尊敬するエンジニアは
いつも本屋で新しい技術ネタを吸収してくる。

と、そこで同じ会社のエンジニアさんに遭遇。
やはりできるひとは日々努力しているのだ。

今回は本の並びだけ確認してみる。
自分の携わってるところを流す。

聞いたことしかない分野が
どんな構成でなっているのかわかる。

時間がきたので
本屋を出る。

明確な目的もないのに
ひとりで何かをするのが苦手だ。
そして憧れている。

本屋をぶらついたり
カフェでぼーっとしたり
街を探索したり
音楽を聴き流したり。

明確な目的がないからこそ
気負いがなくて
余裕があり
そこには濃密な時間が流れているように思える。
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代々木上原

2006-02-23 01:10:22 | 流れ星
代々木上原の駅に降り立ったのは
大学を卒業して以来、
6年ぶりだった。

改札を出ると
左側に下りエスカレーター。

マックでお腹を満たして
ケンタッキー、ミスド、中卯を抜けて
本屋に突き当たったら左折。

角に花やがある。

お気に入りの道を通って体育館に向かってるとき
偶然好きだったひとに出会って
そのひとも
その道をお気に入りだと思ってることを知って
共通の秘密を手に入れたよな甘い想い出。

急な坂道を登りきると
渋谷区スポーツセンター。

サークルで使ってた、
バドミントンの金曜日の一般開放。

帰り道
付き合ってるカップルは
暗黙の了解で二人連なって駅まで歩く15分。

サークル内恋愛連敗中だったあたしは
その帰り道の気まずさが嫌で
練習に行かないこともあった。

久々にラケットバッグを担いで
この街の急な坂を登る。

あのころと
同じ風が吹いて
同じ匂いがした。

みんなはもういない。
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