「星」 「月」 (はがき)
友人Rさんに、確か・・・
『ぽっかり空に浮かぶ星』『やさしく見守る月』っていう感じで
「星」と「月」って文字を書いてみて~と言われて、
ま、そんなイメージでもって書いてみたんだけど、どないでっしゃろ
あなたの書くものは、バランス感覚(は) いいわよね~って時々言われる。
で、バランスってなんだ?って、このはがきを見ながら、ふと。
バランスって、全部を頑張りすぎないってことかも・・ね
文字で言うなら、ここを強調したいとか、ここが見せ場!ってとこを感じたら、
それを生かすために、他は遠慮したり力を抜いたり。
それは隷書や木簡を臨書していると、すごく感じるところでもあり
たとえば曹全碑(↓)を見てみると。
『全』の下の「王」は中心にちょこんと小さ目にすることで、
傘の部分のゆったりとした世界を強調していたり
『景』『蓋』『翦』『伐』などの、波磔(はたく)=横画の終筆部分の三角状の払い
を見せ場にするために、それ以外の部分は狭く細身にしていたり。
『人』『也』『之』だって、右へ流れる線を、より伸びやかに美しく見せるために
立ち位置は思い切り左に寄せて、頭は小さくしていたり。
なるほど~と、いつも隷書や木簡には頭が下がる。
心や人間関係のバランスもしかり・・って思ったりするのであ~る