扇子と手拭い

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逆さクラゲになった傘

2014-08-29 08:52:58 | 日記
▼台風の中、来てくれた
 台風11号が日本列島を直撃した10日、落語仲間2人と柏まで落語を聴きに行った。私たちの落語会のPRという別の目的があったからだ。一度は行くのを止めたが、関東を襲う恐れがなくなったというので決行した。林家正雀は「台風の中、来てくれた」といって弟子とともに踊りまで披露。抽選で手拭いを配った。客は大喜びだった。

 激しい雨音で目が覚めた。時計を見ると、まだ午前5時を少し過ぎたところ。横殴りの雨粒がバチバチと音を立ててガラス窓をたたく。。「この分では今日の計画は中止せざるを得ない」と考え、2人に連絡した。

▼木戸銭払って聴く客
 雨が小やみになったころ、落語仲間の1人から「折角の機会だから行こう」と電話があった。別の1人に伝えると、彼も「行こう」と言った。正雀が出る柏落語会は、木戸銭を払って聴きに来る客だ。落語が好きな人が集まる。私たちの9月7日の落語会、「にこにこ柏寄席」の「お知らせ」には絶好の機会である。

 そう考え、私は買ったばかりの長靴を履いて柏に向かった。駅の改札で2人と落合い、徒歩で10分ほどの会場へ向かおうとして傘を開いた。途端、強風にあおられ逆さクラゲになった。傘の骨が3本折れた。アッという間だ。

▼半券とともにチラシ
 3人はタクシーで会場入り。用意したチラシを「配らせて欲しい」と頼んだところ、受付係は入場券の半券といっしょに客に配ってくれた。断られたら、落語会の後、会場の外でチラシを配るつもりだったのでホッとした。

 チラシを見た入場者の反応が気になった。ところが、会場が国の重要文化財(歴史的建造物)「旧吉田家」なので信用してくれたらしい。「これ、聴きに行きますよ」と、チラシを見ながら客が言った。

▼「つまらない」と言わせない
 アマチュアは何が大変か、というと客集め。名前の売れた噺家ならいざ知らず、われわれのような無名の社会人落語家は、あらゆる機会を捉えてコツコツ人集めをするしかない。大事なのは、次につながるかどうかである。そのためには、客に「面白かった」と言わせる落語を披露することだ。

 「つまらない」と思われたら、二度と聴きに来ない。私たちは、日々精進するしかない。帰り際に、「次の落語会はいつだい?」なんて言われたらもう、最高だ。


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