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575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

4月句会が近づいてきました。    遅足

2016年04月13日 | Weblog
今回の題詠は季語ではありません。「火」です。
「火」を詠みこんだ春の句をお願いします。

こんな歌を思い出しました。

   呼吸する色の不思議を見ていたら

      「火よ」と貴方は教えてくれる 穗村弘

恋の歌ですね。

   火の色にとまる虫あり花椿  遅足

火曜日。火星。火花。火災保険。聖火。原子の火。
など熟語でもOKです。
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祈るべき天とおもえど天の病む  石牟礼道子  

2016年04月12日 | Weblog
『苦海浄土』の作者・石牟礼道子さんは俳人でもあります。
「石牟礼道子全句集~泣きなが原~」を読みました。
掲句は一番心に残る句です。
  
「泣きなが原」は大分県九重町の草原のこと。
地元に伝わる悲しい伝説に因む名だそうです。
石牟礼さんは、ススキ原の美しさに魅せられたそうです。

  おもかげや泣きなが原の夕茜

句集の編集に携わった俳人の穴井さん。
「ふかい溜息のように一句を紡ぎ、
紡ぐことによってわずかに己を宥める、
まるで己の遺書のごとくに」と書いています。

3・11の後、ある対談のなかで、石牟礼さんは
「水俣のようになっていくに違いないと思いました。
『また棄てるのか』と思いました。
この国は塵芥のように人間を棄てる」と話しています。

  さくらさくらわが不知火はひかり凪

          

写真は不知火湾のうたせ船です。    遅足




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秋雨塚     遅足

2016年04月11日 | Weblog
最後の花見に平和公園へ。あちこちでバーベキューの煙。
もう一つの目標は、長栄寺の墓域にある秋雨塚の句碑。
案内板にしたがってゆくと小高い丘の上にありました。

 「蜘の囲に秋の小雨のかかりけり」

時は秋。小雨が降ってます。
巣には無数の光の珠が・・・
秋の美の発見の一句です。

作者は、寺村馬六(てらむら ばろく)
江戸時代の俳人でした。
芭蕉の弟子・各務支考の門人で、
尾張美濃派の俳人として活躍。
俳号は楓左坊とのこと。

塚は最近に作り直されたものでした。

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ライラック色の恋ならしてみたい  遅足

2016年04月10日 | Weblog
恋は、さまざまな花に喩えることが出来ます。
一番ふさわしい花は薔薇。赤い薔薇です。
情熱的な恋。火傷しそうです。

純粋で無垢な百合のような恋は?
キリスト教では、白い百合は聖母マリアに
捧げられた花であることから
純潔のシンボルとされています。
プラトニック・ラブ・・・もう無理です。

紫のライラックの花言葉は、恋の芽生え。初恋。
もう昔には戻れません。

「ときめきは忘れたくない」と亜子さん。
恋に恋する年齢でしょうか・・・

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たんぽぽは単刀直入だから好き   遅足

2016年04月09日 | Weblog
つい先日まで枯色だった地面が緑に潤み始めました。
所どころに気の早いたんぽぽが春を告げていました。
春一番のあと、たんぽぽの黄色がぐっと増えました。
地面すれすれの背丈だったのが、みるみるノッポに。
先日、散歩した天白川の堤防はたんぽぽの花盛りでした。

花は小さな花が集まってひとつの花をつくっています。
これは菊と同じです。この黄。とても目立つ色です。
自己主張が強烈。よく言えば単刀直入。
やがて、一つ一つが種を持ち、風にのって新天地へ。
一日、一日と春が深まっていきます。

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研究に王道はなし花に雨     遅足

2016年04月08日 | Weblog
ほぼ毎日のように名古屋大学の構内を散歩。
赤崎記念館の南側の庭に小さな記念碑が。
「研究に王道なし・赤崎勇」と書かれていました。
赤崎さんと天野さんは、青色発光ダイオードの研究で
ノーベル賞を受賞しています。

何回も何回も実験を繰り返す。失敗につぐ失敗。
こつこつと成果を積み上げてこそ結果が出るのでしょうね。
長男が大学生の頃、実験で帰宅が遅くなることがよくありました。
まさに王道はない。
そういえば受験に王道はない、という標語を思い出しました。

新一年生をむかえてどことなく華やいだ空気も。
昨日の雨で、桜もほとんで散ってしまいました。

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お弁当の思い出     麗

2016年04月07日 | Weblog
桜散らしの雨になってしまいました。
春は進学、入社、転勤といろいろと落ち着かない季節。
若いお母さんの頭を悩ますのはお弁当作り。
私も毎朝同じようなメニューですが夫にお弁当を作っています。

お弁当の思い出は色々ありますが、忘れられないのが、父が幼稚園の時に作ってくれたお弁当です。
母が病気でお弁当がつくれずその日は父が作ってくれたのでした。

お昼にお弁当箱を開けてびっくり!!
白いご飯の横に真っ黒に焼けたウインナーソーセージだけが入っていました。
慣れないお弁当作りで真っ黒こげになったウインナー。思わず蓋で隠した覚えがあります。

今となっては、調理などしたことがない不器用な父が、一生懸命作ってくれた苦心のお弁当だったとわかりますが当時の私はちょっとショックでした。

そんな父が今は母のために料理をしている姿を思うとなんとも言えない気持ちになります。
庭の桜の木もなくなって淋しくなっていると思い、そろそろ実家に顔を出そうかなと思っているところです。

        何もかも思い出となる花の下    麗
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白椿花片の染みも愛しけり   愚足

2016年04月06日 | Weblog
時の経つのは早いと言いますが、
愚足さんが亡くなって、もう一年です。

花片の染みも愛するこころ・・・
生きているもの、すべてが愛おしい。
そんな気持ちを込めた一句。
2011年の3月句会の句です。

 友の声なのか空耳か
      木蓮の白き時間のたゆたいのなか  遅足

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印象派の絵画のごとく春日傘   狗子

2016年04月05日 | Weblog
光を発見したのが印象派の絵画とされています。
背景には、産業革命と都会生活の変化があります。
街に住む人々は、郊外へ出かけて太陽の光を楽しむ時代に。

印象派の絵画は、こうした時代を写し取っていきます。
それを支えたひとつの要因が絵具の革命。
顔料を油でときパレットの中で、絵具を混ぜてましたが、
チューブ入りが開発されて、画家は戸外でも
自由に描くことが可能になったのです。

スーラの「グランドジャット島の日曜日の午後」
日傘をさして、郊外の水辺で休日を楽しむ姿が描かれています。
今日の私たちの生活スタイルが、絵画のテーマになったのは
つい最近のことなのですね。

                      遅足


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地黒には少し恥かし春日傘  すみ

2016年04月04日 | Weblog
いまさら日傘をさすのは・・・
と、いう微妙な気持ちを掬い上げた一句。
とてもユニークな切口です。

地黒と日焼けは、どうやって見分けるのでしょう?
まったく日焼けをしていないところは?
胸やお尻だそうです。

昔は、色の白いは七難隠す、と言われました。
色白の女性は、顔かたちに多少の欠点があっても、
それを補って美しく見えるということ、とか。
その後、健康美人、と日焼けが美しいとされる時代も。
これも日本語の絶滅危惧種になっているようです。

           

今日は小学校の入学式のようです。
家の前を大きな傘と小さな傘がならんで学校の方へ。
先日の卒業式のニュースには袴姿も登場したとか。
世の中の移り変わりの速さに驚きました。

                    遅足

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町内会総会終わる楠落葉   遅足

2016年04月03日 | Weblog
今日は町内会の総会。
次期役員に引き継ぎを終え、一年のお務めから解放さました。
私は副会長で防災対策の役目を仰せつかっていました。
消防署での講習、春秋の防災訓練のリーダーを経験できました。

先日の地震の時は市内の某うどん屋さんで食事中。
突然、地震警報が店内に鳴り響き、ビックリ。
体には感ずることもなく、照明が揺れる程度でした。
三重県が震源と聞いて、大地震の前触れかとも・・・

講習で習った一番のポイントは平素が肝心ということ。
まず自分の身の安全が最優先。
転倒する家具に殺されないように。
電気のブレーカーは落して避難するように・・・など。
普段から言われていることを実行するのが一番です。

町内会のほうは、新しく保健環境委員に。
これから一年はゴミ対策のお仕事が待っています。
もう一年頑張ります。
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春日傘運命(さだめ)を回す出会いかな   能登

2016年04月02日 | Weblog
一番に選句しました。
春日傘は 運命を変えます、と智恵さん。

回した傘で新しい出会いがあったのでしょうか。
”傘を回す””運命が回る”と
日傘の大きな役目に物語が感じられる句でした。
今回の句会では一番好きな句でした、と等さん。

運命を「さだめ」と読ませています。
ちょっとレトロな感じがしているのも句の特色。
運命を回す、という中七が素晴らしいですね。

写真は庭に落ちていた椿です。   遅足


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桜さく水辺や風の棲みつきぬ    遅足

2016年04月01日 | Weblog
昨日は名古屋の桜が満開に。
回転ずしで軽くお昼をとったあと花見に。
山崎川の上流、城山中学、名古屋大学と歩きました。
途中、インド人と思われる一家も、先になり後になりながら・・・
あちこちでシャッターを切っていました。
今朝のニュースによれば、アジアからお花見にやってくる
団体さんも増えているとか。

名古屋大学のなかにある鏡池の桜は枯れたものが多く、
以前のように学生さんたちのお花見の姿はありません。
ソメイヨシノの寿命は70年ほどとか・・・

満開の桜が音もなく散っていきます。

(写真は山崎川上流の桜です。)




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