575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「名作」で鍛えるトコトン考える力     遅足

2011年12月11日 | Weblog
古池や蛙飛び込む水の音   芭蕉

鑑賞する時は、頭に場面を浮かべて、
その映像がアニメや映画のように動き出すのを楽しんだらいい。
そこに読解の楽しさがある。

古池。
色を思い浮かべてみよう。青ミドロか茶色か。
江戸時代には汚染はないから透明か。
いやいやハスや水草に覆われているか。
周りに柵はあるか。芭蕉は立っているのか。通りすがりか。

蛙。どんな蛙だろうか。
一匹か。何百匹か。

飛び込む。・・・ジャンプか。縁からピョンと行くか。・・・

これは情景だ。しかし情景はそのまま意見になる。見解になる。
古い池に飛び込む。その池は日常、ということか。
池は溜まっている場。新陳代謝はあまりない。
この蛙は誰?
頑張って現状を変えようとしている人か。
疲れたか。・・・・

なんで飛び込んだのか。なぜ古池なのか、とテーマを絞り込んでも良い。
実際の場面かもしれないし、想像かもしれない。
定説にとらわれなくてもいい。君の新鮮な解釈が欲しい。

「名作」で鍛えるトコトン考える力(宮川俊彦)からの引用です。
他にこんな問題も・・・

「笠地蔵」のおじいさんは、なぜ笠をお地蔵さんに被せたのか。
おじいさんは、何に笠を被せたのか。
お地蔵さんは何を意味しているのだろうか。
また、なぜ被せたのか。

この問題、なかなか難しいですよ。     
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