575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

鞦韆(しゅうせん)は漕ぐべし愛は奪ふべし  三橋鷹女

2009年02月25日 | Weblog
なんだコリャ俳句の続きです。(遅足)

☆ 鞦韆はブランコのこと。ブランコは漕ぐ。
そして愛は奪わなければ愛した気がしない。
自然な愛ではだめ、愛を自分のものだと感じない。

◎ ぶらんこ、ふらここは春の季語。

○ 男としては奪われたい。
句としてカッコいい。上の「鞦韆は漕ぐべし」、下の「愛は奪ふべし」
両方あって、カッコイイ宣言になっている。

● じゃあ、上は蛇口はひねるべし、でもいい?

○ 鞦韆、というムツカシイ漢字を使っているが、
この句の場合は、この字でないと、女性が自由でなかった
時代の女性の気持ちが出ない。
ブランコ、というカタカナだと軽い感じになってしまう。
宣言する感じが消えてしまう。

● ぶらんこは、漕げば漕ぐほど高く、怖くなっていくもの。
漕ぐべし、どんどん高くなる。怖さがつのる。
それが、愛は奪ふべし、に、上手く繋がっている。

○ ブランコに乗っていると見えない世界が見えたりする。
普通にしていては見えないものが見える。

●  じゃあ、蛇口ではダメだ。


なんだコリャ度はそんなに高くないですが、良い句ですね。
推薦は吉行和子さんでした。




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