575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

さざんかの咲きつぐ白や子規の庭   遅足

2017年12月16日 | Weblog


先月、東京へ行ってきました。写真は根岸の子規庵にある机です。
子規が晩年、読書をしたり原稿を書いたところ。
手前の切込みに立膝を入れていたそうです。
病に悩まされていた子規。その方が楽だったのでしょう。
目の前にあるささやかな庭が子規の全宇宙。

 いくたびも雪の深さを尋ねけり

 鶏頭の十四五本もありぬべし

その庭に立つと句のこころが実感できました。
子規が亡くなった夜、隣室に詰めていたのが高浜虚子。
すぐ近くに住んでいた河東碧梧桐の家に知らせに走ります。

 子規逝くや十七日の月明に  虚子

子規庵のガイドさん。とても熱心な方で外でした。
わざわざ「ここがその句を詠んだところ」と教えて下さいました。
そこだけは、昔のまま少し道が曲がっていました。

子規庵の近くには、碧悟桐の他、子規の勤めていた「日本新聞」
社長の陸羯南や洋画家・浅井忠なども住んでいたそうです。
100年以上経った今、ラブ・ホテルの街に変っていました。






コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 杉本美術館で思い出したこと ... | トップ | ひとはみなこゑとなりゆくす... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
子規 (麗子)
2017-12-18 15:46:33
子規の見た景色から句を味わうというのは贅沢ですね。机を改造するほど、膝が痛かったのですね。
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事