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575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

露の句を楽しむ⑪    遅足

2010年11月01日 | Weblog


  夢の恋結ばれぬ朝露と消え   能登

夢の恋、いったい、どんな夢でしょうか?
叶うことがないから夢の恋。
それだけに恋情は募るばかり・・・

古代の夜は、文字通り闇。さまざまなものたちが活躍する時間。
いまは明るくなって、夜の神秘さはほとんど消えてしまいました。
そんな中で夜に見る夢。
夢だけは、いまだに古代に通ずるフシギな力を持っています。
人間のコントロールのきかない夢にこそ、
夜の魔力が残っているのでしょうか。

         

朝になると露と消える永遠の恋。
王朝の歌を思わせる世界ですね。

                遅足

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冬霧や奈良の山から今朝の世へ     朱露

2010年11月01日 | Weblog

      毎朝北窓の山並みの機嫌を伺う習いだ。
      濃い霧が中腹まで覆い東へ流れて行く。
      麓の二十一世紀の県道は既にラッシュ。
      かく言う私の気分は二十世紀半ば止り。

                

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推敲力にチャレンジ         ぐ

2010年11月01日 | Weblog
 岸本尚毅さんが、句の推敲について富安風生自身の推敲例を挙げて紹介していました。

 私には挙げられた推敲例のどこが必要だったのかよくわからず、自分の推敲力のなさにがっかりしたのです。
 そこで皆さんに推敲力クイズを出したくなりました。

 下は推敲前と後の句が並べてありますが、どちらが推敲後の句でしょう?
 また理由を教えてください。
 

 A 山々や女体のまろさもて枯るる

 B ししむらのまろみもて嶺々枯れわたる


 A 蜻蛉の一微の高き峡の空

 B 一塵の蜻蛉の高し峡の空


 A 八十路ゆく齢よろめく冬籠

 B 八十路ふむ齢よろめく冬籠


 A 鈴虫の甕はむくろもなくうつろ

 B 鈴虫の甕はむくろもなくむなし
コメント (4)
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