2017.07.15(土) 千葉県香取市佐原の三百年伝統の山車祭り佐原の大祭を見学して来ました。
佐原.祭りの歴史 江戸の昔、水運で栄えた佐原。
「お江戸見たけりゃ佐原へござれ、佐原本町 江戸優り」と唄われた小江戸佐原は
その財力を背景に佐原の大祭をはじめ、独自の文化が発展した。
また、江戸との深い経済.文化の交流から「江戸」を強く意識し江戸に優る文化
の醸成を目標に掲げ、約300年にわたりその伝統は脈々と現在に受け継がれている。
佐原駅 9:11分 到着 お祭りの案内パンフレットを貰う。
佐原の大祭 ユネスコ世界無形文化遺産 国指定重要無形民俗文化財。
夏祭り(7月)と秋祭り(10月)の年2回行われます。
夏は小野川を挟んで東側の本宿.八坂神社。
秋は西側の新宿.諏訪神社の祭礼として行われます。
江戸時代より賑いを見せた佐原の大祭は華麗な山車、
哀愁を帯びた佐原囃子が特徴です。
小野川 両岸には柳並木が続き祭り幡も上がっています。向かって左側地区が夏祭り。
9:50分までにお祭りステージ広場前~寺院通りに10台の山車が整列いたします。
先頭は下仲町 菅原道真
① 山車の制作年代 文政5年(1822)、
② 飾り物制作年代 大正10年(1921)
③ 額の文字 頌徳(しょうとく)
④ 一口メモ 玉簾、天幕は安政3年(1856)の作、
古文書の発見により、現存する佐原最古の山車と判明。
上仲町 太田道灌
① 明治34年(1901)
② 大正10年(1921)
③ 徳威(とくい)
④ 山車は社寺建築の「本枡組造り」の様式が取り入れられた重厚なもの。
荒久(あらく) 経津主命(ふつぬしのみこと)
① 昭和3年(1928)
② 大正9年(1920)
③ 威徳(いとく)
④ 飾り物は香取神宮の祭神。彫り物もも立派で、特に方立(柱隠し)は優れている。
本川岸(ほんがし) 天鈿女命(あめのうずめのみこと)
① 明治15年(1882)
② 江戸後期(戦後大修復)
③ 咲楽(しょうらく)
④ 他の山車と異なり天上が神楽殿で天鈿女命が舞う優雅な形を取り入れている。
八日市場 鯉
① 明治29年(1896)
② 文久年間(1861~1863)
③ 龍の彫刻
④ 飾り物の鯉は、麦わらを使い、町内全員の協力で制作。
浜宿 武𤭖槌命(たけみかづちのみこと)
① 平成9年(1997)
② 昭和12年(1937)
③ 柔和
④ 山車彫刻は嘉永元年(1848)から4年かけて制作されたもの。
寺宿 金時山姥(きんときやまんば)
① 嘉永3年(1850)
② 明治12年(1879)
③ 幣臺(へいだい)
④ 飾り物は足柄山での少年期を表し、熊にまたがり斧をかざし、力強さを表している。
田宿 伊弉那岐尊(いざなぎのみこと)
① 嘉永4年(1851)
② 明治43年(1910)
③ 雍泰(ようたい)
④ 山車は漆塗りで、格天井には漆蒔絵を施してある。
仁井宿 鷹
① 平成11年(1999)
② 宝暦年間(1751~1764)
③ 仁愛
④ 飾り物の鷹は、稲わらを使い、町内全員の協力で制作。
舩戸(ふなど) 神武
① 平成9年(1997)
② 明治20年(1887)
③ 蒸衎(じょうかん)
④ 彫り物に良いものが多いが、中でも鯉の彫り物が優れているという。
10:00 山車整列(10台).通し砂切(とおしさんぎり).~山車巡行。
太田道灌 山車巡行 忠敬橋を右折。
曳き廻し(ひきまわし) 山車が運行することを「曳き廻し」といいます。
梃子(てこ)と呼ばれる重さ20㎏程ある太くて長い丸太を使い
ブレーキと梶をとり、この梃子で山車を操ります。狭くて曲がりくねった
佐原の道を緩急自在に動かせる技は見事です。
経津主命 山車巡行。
天鈿女命 山車巡行 右折。
武甕槌命 山車 右折。
伊弉那岐命 山車巡行 右折。
金時山姥 山車右折。
鷹 山車巡行。
神武 山車巡行 佐原囃子演奏。
佐原囃子 日本三大囃子
独特の情緒的な響きと楽曲の多さは他の祭り囃子には類例がなく、
佐原の山車行事と共に国の重要無形民俗文化財に指定されている。
八坂神社 小野川より東側、本宿の鎮守、氏神様で祭神は素戔嗚命(すさのおのみこと)。
現在の社殿は明治20年の建築。
山車会館見学 普段は山車2台が展示されているが、大祭中は1台巡行中。
展示の山車は秋祭りの新上川岸の 「牛天神」
巡行中の山車 八日市場 「鯉」の説明。
同上 山車と神輿。
同上 山車の見事な彫刻。
同上 山車の構造。
同上 山車と飾り物。
同上 猿田彦の飾り物 佐原で最古の大人形 1739年(天文4年:江戸中期)製作。
同上 小野川沿い街灯に掲示。
夜間、提灯の照明の山車が小野川を巡行する光景も見学したかったが暑さのため
割愛し帰京した。