百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

百音に続く。

2021年05月16日 | 千伝。

20代の若い頃に、京都在住の演歌作詞者の方のお話(武勇伝)を聞く機会があった。

酒の席で無礼講となり、師匠?先輩?であった渋谷天外さんをボコボコにしたとか、そんな話だった。

渋谷天外という人物、名前は聞いた事はあるが、詳しくは存じ上げていないし、上方の大物喜劇役者だったぐらいしか知識がなかった。

ただ年長の大物役者を、無礼講とはいえ若い衆が酔った勢いで叩いたり蹴ったりするのは、よくないだろうと、その作詞家に対しての正義という嫌悪感が渦巻く感情を押し殺して傾聴した思い出がある。

あれから40年。

NHK 朝ドラ「おちょやん」の番組が終了した。

主人公のモデルは浪花千栄子さんの生涯。

時々、観たり観なかったりしていたが、ドラマ後半になって、気がついた事。

浪花千栄子さんは、渋谷天外と結婚しており、女癖の悪い渋谷天外に裏切られており、一時は役者業から離れていた。

そんな状況下で、役者復帰に大きく手助けしたのは、花菱アチャコさんの存在だったとの事。

それが無ければ、浪花千栄子という大物役者も埋もれた存在になっていたかもしれない。

花菱アチャコさん、福井県勝山市出身。

もう10年以上昔、療養型病院に入院されていた患者さんの一人に、花菱アチャコさんの従妹という女性がいて、年齢が99歳、とても面白く芸達者でよく笑わせてくれた。

手招きしては「ほんとうの事を教えてあげる。わたしは、はたち(二十歳)なんだよ」と呟くのである。

いつも文庫本を読んでいて、「小さな字も読めるんだ❗」と、感心していた。

ある日、文庫本を逆さまにして読んでいる姿を見てしまった。

それから数週間後、あの世に旅立ったが、今思えば、浪花千栄子さんと容姿が似ていたような気がする。

楽しい思い出に感謝。

合掌。

さて、明日からの朝ドラマは、「おかえりモネ」だとの事。

気仙沼の島育ちの百音、響きがいいね❗