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100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

うしろめたさ

2007年12月16日 | 千伝。
人間、正直に情熱的に生きるというのは、ときめいて美しいものです。
しかし、それが人間の煩悩というものになると、家庭内の規律の中では、諸悪の根源となってゆくのでしょう。

家族愛というものは、両思いの世界です。
恋愛というのは、とりわけ不倫となれば、怏々として片思いの世界の部分があります。

家内も息子も・・そわそわする父親を観察しながら妙な接し方になります。
そこから、ぎこちない家庭になってゆき、壊れてゆく家庭の末路を想像するのでしょう。

何があっても壊れない家庭は、愛情に満ちた天然愛なのか、虚偽に満ちた家族愛の、きっとどちらかなのでしょう。

人を愛することは、素晴らしいことです。
ただ、それを独占しようという想いになる恋愛感覚になると、心がブレます。
正直な想いが、うしろめたい気持ちに変わります。

あの人は、髪の毛を短く切っていました。
ぼくは、背中を向けて遠い山並の風景を眺めていました。

息子に言い聞かせた「人生は、素晴らしいもの!」。
加えるならば、「人生は、山あり海あり空あり人あり」です。

うしろめたさ・・何かにしがみつきたくなるほどの生き方はしたくないものです。