MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.35「ある男」

2022-12-20 00:32:00 | 2022年劇場鑑賞



最近邦画で見たい作品が多くこの作品もその一つ
先週は「母性」だったから2週連続邦画の鑑賞です

一年前に亡くなった夫は実は全くの別人だった…そんなショッキングな事実が判明した妻は弁護士に調査を依頼するが…長年他人なりすました夫は何者?いったい何のために?ミステリーぽくないミステリー仕立て(笑)に展開して行くドラマに最後まで楽しめました

安藤サクラ扮する谷口里江に亡き夫は何者かを調査の依頼される弁護士の城戸を演じる妻夫木聡がなかなか好演していてストーリーが進むにつれイライラが募ってくる様を上手く演じている
家庭があまりうまく行ってなそうなのは妻の真木よう子とのやりとりで歴然
この妻ちょっとツンとして行けすかん(笑)
やはりキッチリと✖️✖️してやんの
それと対比的に描かれてたのが、清野菜名扮する本物の谷口の元恋人である美涼の一途で情のある設定は何かと人間味を感じさせない真木よう子扮する香織とは実に正反対で印象的でした
この清野菜名が若いのに妙に色っぽいんですね
それも全く色気感じさせないお嬢様ママの真木よう子と対照的ですな

他人になりたい程の嫌な人生ってどんなんだい?と思わせてくれる
その人生を交換してくれる仲介人てのが出て来て柄本明がその役を微妙な大阪弁で怪演しています
しかも刑務所の面会室でレクター博士ばりに妻夫木聡に嫌味たっぷりのヒントを与える

この作品は里江の夫の秘密を探る構図ながら同時に弁護士の城戸の心象も少しずつ描かれていく、差別、在日と行ったワードが彼に付きまとい出してからはまた違った展開に終盤転がっていく
アッサリ終わりと思いきや、もう一つのある男が誕生するエピローグまで見せてくれた捻りは良かったです
ちょっとこんなオチとは…


★★★★ 2022.12.16(金) なんばパークスシネマ シアター8 20:45 J-8








No.34「ザ・メニュー」

2022-12-15 12:40:00 | 2022年劇場鑑賞




これも見たかった作品
やっとこさ鑑賞できました

船に乗せられ島にあるレストランに案内された美食家などのセレブ達
そこにはレイフ・ファインズ扮するカリスマシェフ率いるスタッフ達が待ち受けていた
一流シェフによる豪華で個性的な皿はセレブ達を喜ばすのはシェフの計算通りだったが、招待客の中に1人だけセレブと掛け離れた人物が居たのはシェフに取って想定外だった…

最初タイトルだけ見たらグルメ映画と思ってたが、サスペンススリラーみたいな映画
途中から1発の銃声でガラリと180度展開がひっくり返る
どう見ても怪しさ満点のカリスマシェフをレイフファインズが怪演で結構楽しく見れました

最初セレブ達が船に乗せられてレストランに案内されてくるまではアガサ・クリスティ原作の映画見たいで、ポワロ探偵が中に混ざってるん違う?とか思ってしまいそうでした

しかしここに集められた事情がイマイチはっきりしないように感じて、その辺ちょっと描いてたらまた違ったかも?

しかしいきなり口にピストル突っ込んだり、指切断したりと意外とエグい描写に驚いた人も居るかもね
私は前半と後半のガラッと変わった展開が面白かったです
密閉されて脱出不能のレストランで破滅的な"メニュー"でセレブをもてなすシェフに対決を挑む"一般人"の女との心理戦がクライマックスとなるが、この破滅型状況の中で女の取る行動がなかなかユニークで面白くていい

終わって見れば豪華な創作フルコースディナーよりチーズバーガーが1番美味しそうに感じる映画でもあります



★★★★ 2022.12.10(土) TOHOシネマズなんば別館 シアター10 20:45 E-4



No.33「母性」

2022-12-12 00:52:00 | 2022年劇場鑑賞




ちょっと気になってた邦画を見て来ました
湊かなえ原作のミステリーの映画化

戸田恵梨香さん扮する母ルミ子と永野芽郁さん扮する娘清佳が中心にドラマが進行します
娘に愛情を注ぐ事が出来ない母と母親に愛を受けたい娘の物語ですが、それぞれの過去の回想に食い違い生じて行き、壮絶な真実が明らかになっていく…
細かい事がネタバレになるので書くのが難しい

ます過去の回想が同じシーンとしてが母ルミ子からの視点と清佳からの視点に分かれて出てくる
なかなか面白い展開ですね
弁当箱落とすのと叩きつけるとは全然意味が変わってくるぐらい回想が違っている
ルミ子には幼き頃から胸いっぱいの愛情を受けて育ててくれた大地真央扮する母親が居て、何につけても母親が大好きなんですね
結婚するのも母親の意見に尊重し、妊娠してつわりが来ても心配する夫に「母親を呼んで!」と言い、火事になって孫をかばい家具の下敷になった母親を同じく下敷になった娘を差し置いて先に助けようとするが、「子供を先に助けないなさい」と言う母親に対して「お母さんが大事よ!子供なんかまた産めばいいじゃない!」て言い放つ!
(鳥肌立つ怖いセリフ)
このルミ子はいかに母親を愛し母に依存してるかと言うのがよくわかるシーンとなります
孫が産まれたら孫を可愛がる母
それは普通に当たり前の事ですが、それがルミ子にはフラストレーションとして蓄積され年月を重ねていく
ミステリーと言うより私は心理サスペンスのような感覚を持って見てました
母性と言うタイトルですが、母親への愛情が強すぎて結婚しようが子供が産まれようが、"お母さんの娘"と言う概念がルミ子にとって永遠の娘から抜け出せないからそこには母性は芽生えてないんでしょうね

娘も母親に気を使いながら大人になり、母親の愛情を求めやがて自ら母になる時が来たが…ここでこの作品のタイトルが生きてくるように感じました
見る人によって色々解釈ありそうな作品ですね

そうそう1番蚊帳の外のようなのがルミ子の夫!
何が周りで起ころうが空気のように居てるだけのような存在感の無さ
家庭内でいざこざあっても知らん顔「何とか言うたれや」とツッコミそうになる
しかしこのややこしい母娘の微妙な関係にあえてツッコまないのはわからんでもない…と思ったらシラーとコツコツと浮気してたてよ(笑)

戸田恵梨香さんのいつもと違ったノーメイクのようなメイク?にその演技
お見事でした
最初はサイコサスペンスかと思わせるような冷淡な雰囲気は凄く怖く不気味でした
永野芽郁さんも熱演でしたね
更に怪演が高畑淳子さんの姑さん(笑)
とにかく私は面白かったです



★★★★ 2022.12.9(金) なんばパークスシネマ シアター5 20:45 I-8








No.32「ザリガニの鳴くところ」

2022-12-05 23:01:00 | 2022年劇場鑑賞





見たかった映画がやっと見れました
ベストセラーのミステリー小説の映画化作品

幼い頃からDVの父親の元で家族がバラバラになり、やがて主人公の少女と荒くれ者の父親と2人で暮らしとなるが父親までもが家を去り以後湿地帯の小屋で一人で生活していく
町の者はそんな彼女を湿地帯の子と呼び蔑み、差別的な視線を投げかける
そして成長した彼女にも恋人が出来るのだが、やがて町をそして湿地帯を揺るがす事件が起き、彼女に容疑がかかる

ラブストーリーとミステリーを融合された作品で、原作ファンも納得らしいですね
私も退屈せず楽しめました
ただ結末はそんなにびっくりするかと思ったら個人的にはそうでもなかった
ミステリーと言うよりラブストーリーに感じました
湿地帯の娘と呼ばれ、湿地帯で1人生き抜いてろくに教育も受けてなく、また世間から蔑みされた存在だがその容姿見る限りあまら薄幸感が感じられないキャラがちょっとマイナスでした
もっと悲惨な雰囲気ならまた違った印象が加味されたかも?

彼女の初恋の青年の清潔感と正義感溢れる絵に描いたような好青年に対し、彼と一時破局した後に出てくるちょっとワルそうで裏がありそうな荒くれなボンボン
後に彼の死がドラマの出発点になるんですが幸薄い主人公が対照的な男2人と恋愛関係となるのは、やはり世間知らないまま育ったのが大きいですね
いずれも信じては裏切られる
そんなキャラだけにもっと薄幸感を全面にでたキャラにやはりして欲しかったね
彼女を取り巻く雑貨屋の黒人夫婦に弁護士とまわりの人達はとても良いキャラだっただけにね
しかし墓場まで持っていきよったかー(笑)


★★★ 2022.12.2(金) TOHOシネマズなんばスクリーン12 20:15 G-12



No.31「犯罪都市 THE ROUNDUP」

2022-11-26 23:53:00 | 2022年劇場鑑賞





初めてマ・ドンソクさんの映画を劇場で見るんと違うかな?
配信やCSで見る事が多かったんですが、あのど迫力をスクリーンで見れて良かった
お客さんは少ない目だが男性ばかりの観客はさすがドンソク兄貴の映画らしいです!

ベトナムで自首した犯人を連れて帰る為に現地入りしたドンソク以下の強行犯係だが、そこで最強の凶悪犯と対峙する事になる…

今回もマ・ドンソク大暴れの展開になっていて破壊力満点のアクションは見ていて気持ちいいー
全盛期のセガール作品と通じるものがありますね
今回はドンソクさんの大暴れだけでなく強行犯係との連携プレーで作戦を遂行したり
クライムサスペンスの様相を見せます
ちょっと中盤は個人的にダレたんですが、終盤のドンソクアクションで元気になりました
最後のトラースキック?はエグすぎ!(笑)
やはりこの男ハズレ無し!


★★★ 2022.11.25(金) TOHOシネマズなんば 別館シアター10 20:30 K-3


No.30「チケット・トゥ・パラダイス」

2022-11-14 17:33:00 | 2022年劇場鑑賞




最近は出張やらなんやらでなかなか映画館に行けたなかったが、やっと久々に映画を劇場鑑賞

なんか懐かしい一昔前のような作品
ジョージクルーニーとジュリアロバーツ共演てのが更にそんな感じを醸し出してます
離婚して今や犬猿の仲の夫婦が1人娘がバリ島で知り合った男性とスピード婚を決意した事を聴き、どこの馬の骨かわからない男に娘をやれるかと2人協力して結婚諦めさせようと奔走する…
まさに一昔前にあったような映画ですが、でもこう言うストレートなコメディは久々に面白かった

アメリカ映画ならではの雰囲気と王道な展開は久々で楽しく見せて貰いました
オーシャンズシリーズ以来?のジョージクルーニーとジュリアロバーツの掛け合いもよくて、何かといがみ合いをしていた2人が娘の結婚騒動がキッカケで20年ぶりに気持ちが接近していくと言う予想された展開だが、悪い人らが全然出てこないある意味定番なベタな作品がかえって私は新鮮で良かったです

C&CミュージックファクトリーやランDMC、ハウスオブペインで踊るジョージクルーニーらが微笑ましい(笑)



★★★★ 2022.11.11(金) アポロシネマ プラスワン20:40 D-1

No.29「NOPE/ノープ」

2022-10-14 12:48:00 | 2022年劇場鑑賞



ちょっとトンデモ系の匂いのするこの作品を見て来ました
前から興味ありましたが、なかなか時間合わずやっとこさギリギリの鑑賞

牧場を営む主人公の父親が空中から降ってきた落下物に当たり死亡してしまう事から、空に何があったのが?と調べて行く内に未確認飛行物体の存在が…

まるで「未知との遭遇」のロイ・ニアリーごとくUFOにとりつかれる主人公
それに協力するおキャンな妹(笑)
寡黙な主人公との対比が結構面白い

これトンデモなくトリッキーな映画を期待してたら、ほぼ直球のモンスター映画で違う意味で期待裏切られた感じで、変な小細工のある不条理な作品になるよりは、これで良かったかな?
一見悪そうで、実は人が良さそうな電気屋の兄ちゃんと主人公兄弟による円盤型エイリアンとの戦いはなかなか楽しく見れました

「サスペリア2」ので出し見たいにオープニングにTVで人気のお猿さんが凶暴になって出演者を惨殺する場面が何か関係あるん?と思いながら見てたら、さほどの本筋に影響無さそうで肩透かし
しかし何かこの監督らしいメッセージ的な物があるらしいですな


2022.10.7(金) TOHOシネマズなんば 本館 スクリーン9 F-10 20:40

No.28「LAMB ラム」

2022-10-03 23:35:00 | 2022年劇場鑑賞




内容はあまり知らずに見に来た作品です
1人の女性が子羊を抱いているポスターを見た感じではこれがホラー映画なんて思えない

羊飼いのイングヴァルとマリアの夫婦が羊の出産に立ち会うが、産まれて来たのは羊のようなそうでないような何かだった…2人は我が子のように育てて行くのだが…

この作品はまず何より全編を包む寒々とした感じがとても効果を上げてます
そしてアイスランドの風景がとても雄大でかつ寒そう…
冒頭から何者から逃げ惑う馬や羊達…この動物たちの不安げな表情がとてもリアル
とんでも系の作品を予感させるオープニングです

ある日羊の赤ちゃんが産まれるが、そこに出てきたのは…
コレ途中でと言うか前半で何かわかるのですがちょっとボヤかして書きますが、"羊のような者"が産まれたんです
この夫婦にはアダと言う名前の子供を亡くした過去があり、この"羊のような者"にもアダと名付けて育てて行く一緒に風呂に入り、成長したら服を着せて手を繋いだりして広原を歩く…
この夫婦に取ってこのアダは天からの恵みなんですよね
アダの実の母親の羊が毎日アダのいる部屋の前にやって来ては鳴く
マリアはその度に追い払うが、毎日やってくる母羊を煙たがり遂には銃で撃ち殺してしまう
ここは人間の子供を守る愛情と言うより独占欲が出た怖い場面でしたね

幸せに暮らす3人にイングヴァルの弟がやってくる
アダを見て動揺し、一度は殺そうとするが踏み留まり、アダを可愛がるようになる
しかしこの異形の幸せはやがて破滅へと進んでいく…

とにかくこの映画はどう転がるのか予測不能の展開で、見てるこちらもアダが可愛くなってくるから不思議
色々と伏線がありそうだが大して回収もされず観客に委ねるような手法
ラストには"ソレ"が出て来てダークファンタジーのような印象も感じますね
見る人によって感想は変わるかも?
ちょっと今までに無かったような大自然の中の異形の愛情が段々怖くなってくるようで私は面白かったですけどね
また大自然には我々の想像を超えた何かがある…
ホラー映画と言うほど怖さはないけど、重く寒々しいトーンの奇怪な寓話のようなストーリーについつい没入してしまう魅力ある映画です


★★★★ 2022.9.30(金) なんばパークスシネマ シアター11 20:40 E-2


No.27「AKAI」

2022-09-21 12:16:00 | 2022年劇場鑑賞





赤井英和と言えば我々世代は浪速のロッキー!
ケンカボクシングで話題を集めて注目していたボクサーでした
毎試合秒殺KOの連続で今で言う井上尚弥のような感じでした
少なくともこちら関西では…
世界チャンピオンにもなれんで!
世界挑戦の時が楽しみで仕方ありませんでした
いよいよ世界戦決定!
1983年7月7日の七夕決戦
しかし私は同日に新日本プロレス大阪大会を見に行ってた…こちらも七夕5大決戦!
長州力vs藤波辰巳のWWFインター戦をメインにブッチャーvsマードックの遺恨戦、タイガーマスクvs寺西勇のJヘビー級戦とプロレスブーム最盛期にこちらも蹴る訳に行かず、赤井の世界戦は見れませんでした
当時我が家はビデオデッキも無く録画なんて気軽に出来なかったしね
赤井と聞けばその事が思い浮かびます
また私の仕事場に子供連れて現れた事も思い出される
「すみませーん!」とめちゃデカい声で入ってきたが印象的
一目見て赤井英和とわかりました
この時の子供が現在プロレスラーで活躍中の赤井沙希でした

この作品は赤井の息子の赤井英五郎が監督したドキュメント作品
赤井のKOシーンがふんだんに出てきて懐かしい!
やはり強かったんやなーと
しかし相手ヘロヘロでも当時はレフェリーはなかなか止めないですね
そして世界戦まで一気に行きます
この試合は時間を割いてますが、途中のラウンドから「ロッキー」へのオマージュとばかりに「ロッキー」のクライマックスに流れるビルコンティ作曲の♫ロードワーク
がかかる
また画面に良く合います
浪速のロッキーだけに映画「ロッキー」の曲が使われてます
そして復帰戦から運命の大和田戦
この試合もラウンドごとに見せてくれるが
明らかに赤井がおかしいのは明らかでしたね
そのあとは大和田戦以降の赤井の様子が描かれている

これ大阪の朝日放送が赤井の試合だけで無くプライベートも密着していて
良くこれだけ撮ってたなーと思います
朝日放送の蔵出し映像を繋いで現在の赤井が当時を振り返るインタビュー映像を挿入して完成したドキュメンタリー作品となります

正直テレビ放送の番組でも良さそうな気もしましたが、ただ試合のシーンはやはりスクリーンだと迫力が違う
過去映像を繋いで赤井英和の軌跡を辿るのもドラマチックでなかなか良かったと思います
後の赤井しか知らない人には軽い衝撃があるかも知れませんね
関西人には役者としてだけでく「なにわ友あれ赤井英和」見たいな関西ローカルのバラエティー番組などでもお馴染みでしたからね
そういえば随分前に関西ローカル番組で赤井英和の現役全試合ノーカット放送の番組ありましたね
あれも貴重でしたね



★★★ 2022.9.16(金) なんばパークスシネマ シアター8 20:50 J-13


No.26「激怒」

2022-09-13 12:08:00 | 2022年劇場鑑賞




テアトル梅田が今月を持って閉館になると聞いたのは最近の事

一度最後に行きたいなーと思って行ったのがこの超マイナーな作品

激怒すると大暴れしてしまう中年刑事の深間が主人公
相変わらずの問題を起こし、死人まで出してしまった事で海外の更生施設で治療を受け、数年後に復帰したら町は住民による自警団が支配し、パトロールと称したリンチや殺人など暴力による平和を維持する街に変貌
警察も自警団に逆らえず、深間も怒りをグッと溜め込みむが…かつて可愛がって不良たちや気にかけて入れ込んでいた女などが姿を消していた理由を知り遂に…

この作品はどれだけ無茶苦茶暴れてくれるかが私の鑑賞ポイント
その点は私が期待大き過ぎたせいもあったかも知れない
刑事に復帰したら署長がかつて自分より下だった若い刑事が署長になり踏ん反り返っていた
まるで「男たちの挽歌」のティ・ロンのような状況の中、変わり果てた街の不条理な風景に怒りがフツフツとこみあげる
可愛いがってた不良は掃き溜めのような場所に追いやられ、気にかけてた女はタトウーを焼かれ全身ケロイド状のような身体にされついにラストで爆発!となるんですが、相手が弱い普通の市民て事でやっつける手応えはあまり無い
しかも人数割と少ないしね
でも主人公がためにためて爆発する展開は日本人好みで私もこんな映画は大好きです
個性的な役者たちの芝居も良かったが、悪役の町会長、トニーリュウ見たいな顔した署長がナイスな悪役振りで良かったです

もちろん主人公の深間を演じる川瀬陽太さんのブチ切れ具合も良いです
手首が折れて突き出た骨で相手を刺しまくる狂気の戦法はなかなかスッキリさせてくれました

監督の映画ライターでもある高橋ヨシキの映画でやりたいバイオレンスが詰まった作品
ただ全編に渡る音楽のノイズ系はちょっと苦手



★★★ 2022.9.9(金) テアトル梅田 シアター2 20:50 E-15