MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.030 「SPL 狼よ静かに死ね」 (2005年 香港 93分 ビスタ)

2006-03-28 01:15:06 | 2006年劇場鑑賞
監督 ウィルソン・イップ
出演 ドニー・イェン
   サモ・ハン
   サイモン・ヤム



香港アクション映画界きってのストロング派ドニー・イェンと香港アクション映画の重鎮サモ・ハンと初対決にしてガチンコバトルを繰り広げるアクション映画。

古くはブルース・リー、ジミー・ウォング、そしてリー・リンチェイ(現ジェット・リー)ジャッキー・チェンと私のようなドラゴン世代のイメージの香港映画と言えば1にも2にもアクション映画でした。
70~80年代の香港アクション映画を改めて見るとその緻密に振り付けられた殺陣の素晴らしさには目を奪われるけど、アクションを除いたドラマ的な部分の陳腐さは当時の香港映画のレベルの低さを感じてしまいます。
まぁ、どうしてもハリウッドと比べてしまうから致し方ないかも知れないが、昨今の作品がハリウッド作品と遜色ない出来になってるだけに、過去の作品をDVDやビデオで見ると痛感してしまいます。

日本でもウォン・カーフェイの作品が出だした辺りから香港映画はいつしかアクション路線からノーアクションなトレンディ映画路線へと流行が変わりだしました。
厳つい筋肉野郎たちからお洒落な服を身にまとったレスリー・チャンやトニー・レオンと言ったイケメンの俳優さんが日本のスクリーンを賑わすことになりました。
でも今は韓国映画にかなり押されてますがね~ 香港映画界も実際苦しいらしいですね。

そんな中ドニー・イェンが香港アクション映画に喝を入れるが如く登場したこの作品、イケメンの優男なんて出てこず、エエ役もワル役もゴロツキ見たいな厳つい面々が顔を揃える。
まるで劇画のような臭い展開も相変わらずありますが、主要人物であるドニー、サモ、サイモンの3人のキャラを明確にし、それぞれにドラマチックな背景を持ってきたところは単にアクション一辺倒になってないし、またハミだし刑事VS黒社会との対決が大筋ながらもお決まりの銃撃戦は押さえて肉体での格闘アクションをメインに持ってきたのが良かったです。
激しいクンフーバトルとバイオレンスな描写が見事融合した気合の入った一篇です。
特にクライマックスのドニーVSサモハンの対決はやや早回しが目立つものの切れの良い打撃技の応酬に加えて飛びつき逆十字固めやチョークスリーパー等総合格闘技のような技まで飛び出すフルコンタクトマッチは2人のアクション映画に賭ける思いが伝わってきそう・・・
そしてこの壮絶な夢の対決が意外な形で決着が付くのは特筆モノでしたね。
だいたいパターンの決まった終わり方を予想してたんですが意表をつかれましたよ!
何とも哀切感溢れるこの壮絶で意外な幕切れは印象的でした。

黒社会のビッグボスことサモ・ハンの手下である殺し屋ジェットを演じたウー・ジンの冷徹かつ不気味なキャラはいい味出てましたね。(この映画唯一のイケメン男)
出番少ないけど強烈なインパクトで、クライマックス前にドニーとセミファイナル(?)で激しい戦いを展開します。



★★★ 2006.3.24(金) 天六ユウラク座 23:30 中央通路付近



No.029 「THE MYTH/神話」 (2005年 香=中 120分 シネスコ)

2006-03-26 01:45:25 | 2006年劇場鑑賞
監督 スタンリー・トン
出演 ジャッキー・チェン
    キム・ヒソン
    レオン・カーフェイ



ジャッキー・チェンも年を食ったな~て言うのが最近の印象です
「メダリオン」なんかでもアップになると顔のシワが目立ったもんでした。
でも演じるキャラは若い頃演じてたのとあまり代わり映えしないし・・・その辺のギャップが少し最近は辛くなってきたかな?と思っています。

そして今回の最新作ですが、彼には珍しい「プロミス」を思わすような時代物・・・と思ったら時空を越えたラブ・ファンタジーて感じの作品。

考古学者のジャックはいつも同じ美女の夢を見ていた。
じつは2000年前の前世で彼は秦の始皇帝の近衛将軍で、朝鮮から迎える妃の玉漱の警護を任されていた。国境で彼女の婚約者、チェ将軍と激しい闘いになり、彼は命がけで妃を守り抜きやがて許されない恋に落ちていく・・・
現代の考古学者のジャッキーと前世で将軍だったジャッキーのそれぞれの物語が交互に進行していく・・・
よくあるラブファンタジーな設定におなじみのジャッキーアクションを絡めた展開がジャッキーらしいと言えばたしかにそうなんだが、いつもの爽快感てのがやや不足気味ですな。

お妃と恋に落ちる将軍を演じる時代物の場面では鎧に兜を被って登場するが、ハッキリ言って全然似合いません!
やけに顔が長く見えてしまい何か滑稽に見えてついつい笑ってしまいました。
馬に跨って敵を蹴散らす場面や剣をかざして敵の軍勢に突撃していくシーンなどは現代劇で見せる彼のアクションとは一風変わっており、また現代のシーンではいつものアクロバティックで色んな小道具を武器に使うお馴染みのアクションを披露し2種類の異なったスタイルを見せてくれます。

そして今回は彼の作品の中で割りと流血度が高いように感じます。
時代物の場面では合戦てこともあり、血飛沫が飛び散り、首が飛んだりとかなりスプラッターな描写が出てくるのです。
殴られて口を切ったり、頭から血を滲ます程度はよくありましたが、返り血を浴びて立ち回るジャッキーは今まで無かったんじゃないでしょうか?
そんな意味でも異色作と言えましょう。

2000年の時空を越えて愛しい人を待つ悲しき妃をキム・へソンが可憐に演じてますが、彼女とジャッキーがまるで「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」のように天女の如く宙を舞う場面はこの映画で最もロマンチックなシーンで、この場面で流れる挿入歌「エンドレスラブ」が哀切感漂う雰囲気にあっていて良いんですね~(ジャッキー自身がデュエットで歌うバージョンもあるが本編では流れない)

ジャッキーとキム・ヒソンのデュエットによる挿入歌(本編では別の人が歌う)はここで↓視聴可

http://flash.czinfo.net/list.asp?id=2780


設定にやや無理を感じながらも異色の{ジャッキー・ファンタスティック・ムービー}としてはまずまずこんなトコかな?

異色作とは言え、お約束のNGシーンも今回も最後用意されていますので楽しみにしてる方はご安心を・・・



★★★ 2006.3.23(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ3 18:55 最後列左

No.028 「力道山」 (2004年 韓=日 149分 シネスコ)

2006-03-24 01:48:51 | 2006年劇場鑑賞
監督 ソン・へソン
出演 ソル・ギョング
    中谷美紀
    藤 竜也



戦後日本が生んだ最初のスーパースターといえば力道山。
その力道山の生涯を韓国映画で映画化したのがこの「力道山」ですが、日本ではなく韓国で映画界で映画化されたのは意外な気もするが、元々朝鮮人だったことを思えば「なるほど」と納得できました。
ソル・ギョングが全編吹き替えなしの日本語で演じてるのも好感を持てるし、プロレスの場面もこれまた吹き替えなしで現役レスラー(シャープ兄弟役=マイク・バートン、ジム・スティール)相手に立派に「プロレス」を成立させてましたね。
彼の力道山役に賭ける意気込みが伝わってきました。
彼意外にこの役は見当たらないのでは?とさえ思ってしまいましたよ。

プロレスファンとしても見てる限りおかしい場面もほとんど感じられず、実によく出来た映画だと思いました。
また他の日本人の俳優人も良かったですね。
妻役の中谷美紀の献身的に力道山を支える姿はどことなく{疲れたエルメス}って感じで「電車男」の彼女がそのままのイメージで見えました。
後見人になる藤竜也の存在感も彼ならではの雰囲気が出ていて見事{昔の親分さん}ぶりを演じておりました。

木村政彦をモデルにした井村昌彦(何故か実名ではない)を演じた船木誠勝は、本物の木村政彦を知らないから何とも言えないが、こんなスマートな感じじゃないような気がしないでもでも無いけど、ストイックなイメージは最強の柔道家と被る部分はありますね。
この2人の昭和巌流島の決闘と言われた日本選手権の場面は見応えがあり、最後力道山
がリング上で制裁とも取れる暴走ファイトは実際の試合をかなり再現されてる様な感じですね(写真や記事で試合の内容を読んで覚えてたのと一致してる所がありましたからね)

勿論、映画用で事実とは異なる描写もある見たいだが、戦後日本を支えたスーパースター力道山の波乱万丈なドラマ充分堪能出来ましたね。

日本映画ならおそらく馬場、猪木らが少しでも何らかの形で出てくるように思いますが、彼らに関しては名前すら出てこず、代わりにキム・イル=大木金太郎が登場してくるのはさすが韓国映画!と思いました。
豊登(モハメッドヨネ)や遠藤幸吉(秋山準)などもチラッと出てきたり、ハロルド坂田が武藤敬司だったりプロレスファンならニヤッと笑いそうなとこもありました。
力道山とハロルド坂田のスパーリングの場面での坂田の動きがいつもの武藤の動きだったり、東富士(映画では東浪・・・演ずるは故橋本真也)の間合いが試合してる時の橋本だったり・・・レスラーはやはり本職の場面では自身が出てしまう見たいですな。

日本のプロレスを引っ張ってきたというより日本を引っ張ってきた感じの力道山が時代と共に新たなヒーローを作ろうとする動きに反発しあくまでもトップの座に君臨したい力道山の心理は後の日本プロレス界に影響を少なからず与えたかも?と思いました(長年続く馬場猪木時代)
力道山のファイトに熱狂する観客の姿が描かれてますが、単純にリング上のことに感動し興奮出来るて言うプロレス本来の姿を感じてしまいました。
昨今流行のプライドやK-1のようなリアルファイトでは味わえない感覚がそこにはありますね~ 最近のプロレスには足りない部分を見た気がした(あれっ映画の話から逸れて来たたぞ・・・)

力士時代に人種差別をされ屈辱を味わった事をバネにプロレスラーに転向し、その凱旋試合で空手チョップで外人レスラーを叩きのめし観客を熱狂させ、一夜で大スターに登りつめる(この場面は鳥肌が立ちました)が、時代と共に{力道山のプロレス}から{日本のプロレス}に変換していき、妻にも去られて後見人にも見放されドンドン孤立していき壮絶な死を迎える・・・プロレスラー力道山の人生をドラマチックなに人間ドラマとして見事に描いた作品ですね。
プロレスファンの方には特にオススメですね~ 力作です



★★★★★★ 2006.3.23(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ4 15:30 3列目


No.027 「エミリー・ローズ」 (2005年 米 120分 シネスコ)

2006-03-23 01:00:23 | 2006年劇場鑑賞
監督 スコット・デリクソン
出演 ローラ・リニー
    トム・ウィルキンソン
    ジェニファー・カーペンター



この作品を見た人の中に怖~い恐怖映画と思って見たら全然違ったような作品だと感じた方多いかもしれませんね。
これは恐怖映画と言うよりは法廷サスペンスに近い作品で、この映画のTVスポットや予告編がオカルトホラー的な部分を全面に出した為に「エクソシスト」のような恐怖映画と思って見にいった方も多いかも知れないですね。
まぁ、肩透かしに感じるかどうかは見た人に寄っては違うかも知れませんがね~
私も過去に「ゾンビ伝説」というビル・プルマン主演の映画があったんですが、この映画の宣伝が結構恐怖シーン(ゾンビの口からヘビが飛び出てきたり)を全面に出していたので、ゾンビ映画だと思って見たら、これが全然見当違いでハイチのゾンビ秘薬に関するノンフィクション小説を原作としたサスペンス映画だった・・・当然ロメロ映画のようなゾンビは一切出てきませんでした。

そしてこの映画も実話を元にした作品で、悪魔祓いにより死亡した少女に対する裁判をストーリーの中心に持ってきており、悪魔憑きの描写などの恐怖シーンは時折出てくる程度です。
始まって早々に裁判の場面になり、何故少女が死亡し、彼女に何が起こったのか?
裁判が進むにつれて回想シーンを通して序々明らかになっていく。
劇中の陪審員同様に見てる観客もその事実を知らされていくような構成は良かったと思います。

精神医学と悪魔祓いと言う両極にあるものに対する裁判ですが、悪魔祓いの善否と言うよりはこの少女に対しては医学より神学的なものに頼った事が悪かったのかどうか?て言う裁判で、これは受け取る側の主観によって結構変わるものだと思いましたね。
後半に衝撃的な証拠などが提出され一気にドラマはクライマックスへと動いて行きますが、こう言うテーマの裁判はやはりそう簡単に判決なんて出せるもんじゃない・・・そんな事を暗示されてようなラストを見て、作者が観客に問いかけてるテーマのようなものを感じました。

後半に出てくる悪魔祓いの場面ですが、「エクソシスト」の映画とはまた違った感覚を受け、結構リアル(て、当然ホンモノの悪魔祓いは見た事ないけど)な感じなんじゃないでしょうか?
ジェニファー・カーペンターの本家?リンダ・ブレアー顔負けの演技は鬼気迫るものがあり迫力ある場面となってます。
あまり美人じゃないとこもいいかもね(ま、この作品を見る限りは・・・)

神父役のトム・ウィルキンソンも弁護士役のローラ・リニーも決して派手なスターて感じはないけど、その地味な印象がこの作品にはハマってて良かったですね。

悪魔は存在するのか?悪魔憑きと言われるのは一種の精神障害なのか?ならば信仰も一種の精神を安定させる暗示なのか?劇中で繰り広げられる裁判劇のサスペンスフルな展開の中に様々な疑問や問いかけを感じられる意外と深い作品。



★★★★ 2006.3.21(火) アポロシネマ8 スクリーン2 21:10 L-11

No.026 「シリアナ」 (2005年 米 128分 シネスコ)

2006-03-20 00:55:29 | 2006年劇場鑑賞
監督 スティーブン・ギャガン
出演 ジョージ・クルーニー
    マット・デイモン
    ジェフリー・ライト



なかなかの芸達者な配役を揃えたこの作品。
石油産業の裏に渦巻く様々の思惑や野望、そして陰謀を赤裸々に描いた作品ですね。
こういうノンフィクション的な作品は無名の俳優が出ると真実味が出ていいと思いますが、ただこのテーマの作品にスター俳優たちが出ることに逆に面白味を感じます。

ベテランのCIA工作員が潜伏活動で武器商人を暗殺!しかし2基用意したミサイルが一基何者かの手に渡ってしまう・・・

アメリカ最大の石油企業が新興石油会社と合併に乗り出し、これを仕切る大手法律事務所の弁護士が合併に有利になるように相手側の会社の不正を司法省より先に発見するよう財界の大物から指示をされる。

若きエネルギーアナリストが息子の死がキッカケでハマドの王の長男のナシール王子のコンサルタントして関わるようになり、そのナシール王子の弟のメシャ-ル王子にはアメリカの財界の大物が接近していく・・・

アメリカの大手石油企業の油田で働く出稼ぎ労働者が大量に解雇され、その中の一人パキスタンから出稼ぎに来た青年がやがてある人物と接触し、謎のミサイルを目にすることに・・・

まったく異なった話が細かいシーンの積み重ねで描かれていき、目まぐるしく入れ替わるシーンの連続に前半戸惑いながらもその巧みなテンポと編集の妙にドンドンと画面に引き込まれていきます。
まったく関係のないように見えて実は水面下でつながっていくという我々の知らない部分での世界の情勢の縮図をこの映画の中で見せてくれてるようで興味深いです。
それこそ石油ビジネスの大物たちから末端の出稼ぎ労働者まで、まったく交わる事がなさそうで、微妙に遠くで関わってたりして結構面白いですね

そしてテロリストが誕生する一例までも見せてくれる。
こうやって洗脳されていき、自爆テロが行われていくんだな・・・と恐ろしい場面まで登場する(それも元々突き詰めて見れば石油ビジネスが原因!)

この作品を見て感じたのは、TVのニュースや新聞などで伝えられることなんて最終的に決定された事ばかりで、そこまでの過程の中どれだけの人間が動き、騙し騙され裏切られて、血を流して中には闇に葬られ死んで行く者が居ることか・・・水面下で行われている事の凄まじさにこれは怖い映画だと思いました。

こういうノンフィクション的な作品は無名の俳優が出ると真実味が出ていいと思いますが、ただこのテーマの作品にスター俳優たちが出ることに逆に面白味を感じます。

最近のアメリカ映画はこう言ったTVや新聞報道などでは見えない裏側を描いた作品が続きましたが、この「シリアナ」と正月映画だった「ロード・オブ・ウォー 史上最強の武器商人」、先日まで公開されてた「ジャーヘッド」の三本を合わせて見るとアメリカの見えなかった部分が少しでも見れそうな気がします。



★★★★ 2006.3.16(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ3 19:00 最後列端

No.025 「イーオン・フラックス」 (2005年 米 93分 シネスコ)

2006-03-17 00:54:25 | 2006年劇場鑑賞
監督 カリン・クサマ
出演 シャーリーズ・セロン
    マートン・ソーカス
    ジョニー・リー・ミラー



ウィルスにより人類の98%が死滅した西暦2015(もう少しやがな!)
人類は政府の圧制に苦しみながら生活をしていた。
そんな中で自らの存在と命運かけて圧制と戦う女戦士の物語・・・黒髪に黒装束に身を包んだ女戦士をシャーリーズ・セロンが演じています。
こんな役は彼女は多分初めてではないでしょうか?
黒髪もまたいつもの金髪の時と違ったイメージで中々良いです。

アメリカの興行成績は大コケだったそうで、そんな事からこの作品はあまり期待してなかったんですがやはりその通りでしたね~
どうもストーリーがチョットややこしいように私は感じたんですが、それに加えて全体的に何となくタル~い感じがして正直いって眠気との戦いでしたよ
地味と言ってしまえばそれまでかも知れませんが、私には何か合わなかったですね。
色々驚愕の事実が出てきたりするんですが、眠気の中では「ふ~ん、そう・・・」とぐらいしか思えず期待してなかったとは言え残念でしたね。
予告で再三見かけた開脚の場面も早々出てきたしね(本人が自らスタントやCG使わずやったそうだが)
ただ格闘アクションは意外といい動きでした・・・スタントだろうかね?
ビジュアル的な部分での特撮は結構良かったですけどね。
そうそう何故かセットが和風調だった・・・クライマックスは桜の木の下で対決してたし「キル・ビル」の雪の日本庭園に対抗してるのかな?(ま、関係ないだうけど)
やはり演出とかストーリーが今ひとつでした。
MTVでのアニメが元らしいですが、実写よりその方が良かったかものね

でもこの作品はシャーリーズ・セロン自体が最大の見所ですね。
やはりこのお方は金髪でも黒髪でもホントいつも綺麗!
売れる前はヌードシーンなんかよくやってましたが、最近はあまりお目にかかれなくなった(そうそう「モンスター」で脱いでたか?うろ覚えですが・・・)
今回は際どい黒いコスチュームで登場してきますが、これがまたついつい色んなとこに目が行ってしまうんですな~(オッサンやね)
また寝巻き姿もほとんど裸に近いような感じで、服を着てるというよりは裸体に少しだけタスキを巻いてるようなこれまたエロい格好・・・この時はしっかり起きてましたで!
アンジェリーナ・ジョリーのような妖艶な色気とはまた違った、健康的なお色気を感じてしまいます。
映画誉めるとこ少ないからどうしてもシャーリーズ・セロンばっかりの事になってしまいました。



★★ 2006.3.16(木) アポロシネマ8 スクリーン4 16:45 L-22 



No.024 「ジャーヘッド」 (2005年 米 123分 シネスコ)

2006-03-09 01:03:57 | 2006年劇場鑑賞
監督 サム・メンデス
出演 ジェイク・ギレンホール
    ピーター・サースガード
    ジェイミー・フォックス



この作品も公開された結構たつけど見る機会を逸してた作品。
今週で公開が終わるとの事で慌てて鑑賞しましたが、やはり公開して日にちは経つのと平日のレイトショーて事もあり観客は私を含めて3人だった・・・この作品はところでヒットしたんかいな?

戦闘場面の無い戦争映画とか主人公が一発も銃弾を撃たない映画とか色々話題になったましたがどうなんでしょうかね~
あまりヒットしてるとは聞かないけど、同時期公開の「ミュンヘン」の影に隠れてしまった感がありますね。

オープニングから訓練の場面で始まりますが、S・キューブリックの「フルメタルジャケット」同様 教官の厳しく嫌味な言葉からして「もうお馴染みの場面やね~」と感じてしまいました。
でもこの訓練のシーンは割りとサラッ流し(さりげなく一人訓練中に死んでしまうが)イラクがクエートに進行したことにより砂漠に派遣された一人の兵士の目を通して戦争を描いていきます。
民間の旅客機でサウジアラビアに派遣される兵隊たちが空港に降り立った時の目の輝きはまるで修学旅行の学生のよう・・・何か楽しそうに感じられました。
名作「西部戦線異常なし」でも戦争に行った若者たちが戦争に参加出来て大ハシャギしてる場面が出てきますが、あの映画の若者たちはその後、地獄のような思いをするんだが、この映画に出てくる彼らは長々と続く退屈な日々・・・溜まるストレス・・・
戦争へ行って悲惨な体験をすることはいくらでもあるんだろうが(大半この部分が映画にされる)当然ながら戦闘もなく悶々とした日々を過ごす兵隊もいるはずでこの映画はそちら側にスポットを当てた作品で逆に興味深く見れましたね。
またそう言う兵隊の方が実際多い見たいです。

戦闘もなくストレスのはけ口は仲間たちとの兵舎での他愛のない会話や「地獄の黙示録」を見て盛り上がったり・・・「ディアハンター」のビデオを入れたら妻の不倫SEXビデオが出てきたりなどなど・・・しかもそれでもどんどん兵力は増加されていく!
やっと戦線に出れば広い砂漠を延々と歩いていく・・・それでも敵は居ない(それどころか味方に誤爆される始末!)
それでも戦争から家に帰れば銃の持ち方が体に染み付いている恐ろしさと悲しさ・・・たしかに相手と交戦はしなかっても彼らの内の中には戦争がしっかり存在していたんでしょうね。
例え戦闘を行わなかっても砂漠で体験した色々な出来事はまぎれもなく彼らには「戦争」であったんでしょう。
家に戻って窓から外を眺めると砂漠の風景が広がる場面は印象的でした

湾岸戦争と言えばまず頭に浮かぶのはCNNニュースなどで世界に発信された近代兵器による爆撃映像ですね。
弾頭にカメラが付いていて着弾の瞬間を茶の間のTVで見れてしまうというまるで映画のような映像が見れる時代になったもんだと良く言ってもんだが、まさに近代戦争を象徴する映像が湾岸戦争のイメージです。
だから余計にこの映画は知られざるハイテク兵器の影に隠れた{人間}たちの湾岸戦争の物語として見れました

管制塔に居る敵を仕留める為に狙撃兵が待望の初仕事をする為、管制塔に近づきスコープの照準を合わし今まさ引き金を引こうとした時に作戦の中止命令が届く。
そして一機何億ドルもするような爆撃機が一瞬で管制塔もろとも吹っ飛ばしてしまう・・・唖然とする2人・・・まさにこの戦争をまたはこの映画を象徴する場面でした



★★★ 2006.3.7(火) アポロシネマ8 スクリーン2 21:10 K-6

No.023 「沈黙の追撃」 (2005年 米 96分 ビスタ)

2006-03-07 01:50:56 | 2006年劇場鑑賞
監督 アンソニー・ヒコックス
出演 スティーブン・セガール
    ヴィニー・ジョーンズ
    ゲイリー・ダニエルズ



銀幕のセメント親父ことスティーブン・セガールの最新作はお馴染みの「沈黙シリーズ」(ホントはシリーズでも何でもないんだが)ですが、もう何作この邦題のシリーズが公開された事でしょうか・・・
重ねるごとに作品としてのレベルがダウンしていくのは仕方ないけどアクションもますます大人しくなり、ホンマに沈黙してどないすんねん!
ただ前作「イン・トゥ・ザ・サン」で生粋の大阪人ぶりを見せ付けたセガールはアクションでも久々の気合の入った格闘アクションを披露して楽しませてくれたので今回も淡い期待を胸に大阪のセガール映画の聖地でもある(?)天六ユウラク座(西の銀座シネパトス?)へ・・・

これがまたセガール作品の中でも派手さにおいては「沈黙の戦艦」並にドンパチやらかしてくれます。
こう書くと聞こえはいいんですが、これがどうも無意味に派手なだけのように感じられてしまいます。
アメリカ大使暗殺から幕を開けるこの映画は、CIAは悪徳科学者と組む首謀者を暗殺する為に特殊部隊が派遣されるが敢無く捕虜になり悪徳科学者により洗脳され殺人マシーンと化す。
そして海軍エリートでセガールに捕虜奪還を命じられ、かつての仲間共々まさにチームセガールを結成する。
個性的な面々の部下を引き連れ任務を遂行するセガールは何かいつもと違う・・・彼は一匹狼で街のゴロツキ相手に問答無用のアクションを展開するほうがイメージ合うんですがね。
妙に戦略的な頭脳プレーを発揮したりして、そんなセガールは見たくない。
ポスターの宣伝コピーに「この親父キレすぎ!」はブチキレて大暴れするのでなく、頭がキレるて言う意味のようですな~

で、この映画はセガール一行が動き出してから一気に展開がスピーディになります。
戦車相手に派手な白兵戦を展開したかと思えば、あっけなく捕虜奪還!そしてダムを大爆破したかと思えば、いつの間にか潜水艦ムービーに話は展開していき潜水艦ジャックが発生!更には南米を舞台に替え、オペラ座でのサスペンス仕立ての暗殺劇が展開しそこで観衆を巻き込んでの銃撃戦!車は市街を暴走しヘリコプターは大破・・・これらを96分に詰め込むんだから当然ストーリーは支離滅裂で訳分からん!

まるでアクションシーンの見本市で詰め込むだけ詰め込め!見たいな適当感が・・・
肝心のセガールの格闘アクションはほとんど控えめで2シーン程度で不発弾。
逆に風呂敷を広げすぎてその辺お座なりになってるような感じで残念!
途中大使に変装する場面があるが相変わらずの奇抜なセガールファッションで登場し「そんな大使おらんぞ!」と思ってしまいました(それにしてもあんな服どこで売ってんねん)



★★ 2006.3.4(土) 天六ユウラク座 22:30 中央通路際

No.022 「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」 (2005年 米 136分 シネスコ)

2006-03-06 01:03:44 | 2006年劇場鑑賞
監督 ジェームズ・マンゴールド
出演 ホアキン・フェニックス
    リーズ・ウィザースプーン
    ロバート・パトリック



正直言いましてジョニー・キャッシュて人はほとんど知りませんでした。
エルヴィス・プレスリーらと共に黄金時代を築いた人らしいですが、私はその人の歌やどんな顔かも知らないままこの作品を見ました。

最初はホアキン・フェニックス演じるジョニー・キャッシュが実際本人に似てるかどうかは判らなかったけど、本人の顔を写真で見たら雰囲気とか顔立ちも似てますね~
動いてるキャッシュは知らないけど劇中独特の動きやギターの持ち方(田端義夫見たいな)をステージの場面でしてるのを見て、かなり役作りしてるんやろうな~とは感じました。
それより歌は吹き替えじゃなく実際ホアキンが歌ってるそうで、その歌唱力にはビックリでしたね。
エンドロールで実際のジョニー・キャッシュの歌が流れますが、そっくりですやんか!
これはアカデミー賞の主演男優候補になるのも納得しました。
相手役のジューン・カーター役のリースもこれまた吹き替えなしで素晴らしい歌唱力を発揮しており、もしかしてダブルでアカデミー主演男女優受賞?(ま、それは無いでしょうがね・・・日本アカデミー賞ならありそう)

静寂に包まれた刑務所の外観からどこからともなく聞こえてくるリズム・・・やがて音が大きく聞こえ出し、刑務所内のホールは囚人たちが総立ちで音楽に合わせて手拍子でジョニーの登場を待ちわびている。
その奥の楽屋代わりの作業場で電動ノコギリを見つめ想いにふけるジョニー・・・印象的なオープニングから数十年前にフラッシュバックし彼の子供時代から映画は始まるのですが、貧しい生活の中で親の畑仕事を兄と共に手伝い、夜はラジオから聞こえてくる音楽を楽しみにジョニー少年は育つが、貧困から来る反動で父親は酒に溺れ、家族に暴力を振るい最愛の兄は電動ノコギリの事故で死んでしまう。
この辺の幼少期の出来事が彼の人生に大きく影響を与えたようで、そこらをくどくど描かずテンポよく話が進行していきますね。

念願のレコードデビューから全国ツアー、それに伴い妻や家族らとの溝が深まっていく・・・
やがて子供の頃の憧れだったジューン・カーターと知り合い、お互い似たような環境である事を知り次第にジューンに惹かれていくジョニー。
ここから長きに渡る片思いが始まるんですが、表立ったラブストーリー仕立てでなくジョニーの内面から彼女への想いを描いてるように感じました。
求める彼を断固固辞するジェーン・・・苛立ちと寂しさでドラッグに手を出し破滅していき、やがて密輸で逮捕されてしまう。
しかしますます泥沼にはまっていく彼を救ったのはやはりジューンだった。
献身的な介護の末に立ち直り、そしてある刑務所からのファンレターから彼の伝説がスタートしていく・・・
そしてジョニーとジューンがステージで互いにパートナーとして成功していくが本当の見せ場はステージ上でジョニーがジューンにプロポーズする場面。
映画のようなドラマチックな場面だけど実際のことなんですね~

破滅していく原因の一旦も彼女なら立ち直るキッカケも彼女だった・・・サブタイトルに付いてる「君につづく道」がやっと繋がったね。
まさに波乱万丈な人生を歩んだロックスターの人生を二人の役者が見事な名演で見せてくれます。



★★★ 2006.3.2(木) 布施ラインシネマ10 北館 シネマ1 19:10 J-8

No.021 「ダイヤモンド・イン・パラダイス」 (2004年 米 98分 シネスコ)

2006-03-04 00:34:29 | 2006年劇場鑑賞
監督 ブレッド・ラトナー
出演 ピアース・ブロスナン
    サルマ・ハエック
    ウディ・ハレルソン



007シリーズの5代目ジェームス・ボンドとしてすっかり定着したピアース・ブロスナンですが、新作ではついに噂通り降板し晴れて?007を卒業!
替わりに「ミュンヘン」での記憶が新しいダニエル・グレイグが起用されて一部のファンからは反対運動が起き、新作「カジノロワイヤル」を見に行かないボイコット運動が起こってるそうな・・・
今まで007作ってた人が選んだんだろうからそれなりにエエんちゃうん?と思ったりするんですがね~
まぁ、それもこれもブロスナンのボンドが板に付いてきていい感じだったからなんでしょうが、たしかに私も彼のボンドは結構良かったと思ってたので降板は残念でした。

そこで007の呪縛から解けたブロスナンはこれからどんな作品で楽しませてくれるのか?と思ってたらさり気無く上映が始まったのがこの映画
宣伝文句は「今度は大泥棒に・・・」見たいな感じで出てましたが、キャラ的にはボンドに近い紳士でありながらスケベ・・・
冒頭に007さながらのショートエピソード(これが本筋の布石になるんですが)でのスリリングなダイヤ強奪劇で見せる仕掛けの数々を小気味いいテンポで見せてます。
よく見れば先日亡くなったクリス・ペンの姿が・・・ほんの一瞬出てくるんですが「おっ、出てるやんけ!これが遺作?」何て思ってたら後にも先にもこの場面にチラッと映っただけでした。(タイトルバックにも名前出てたのに)
音楽も70年代のアクション映画風でまるで「ダーティ・ハリー」などの名作曲家ラロ・シフリン見たいやね~ と思ったら本当にラロ・シフリンだった!

南国のリゾート地を舞台にブロスナン&ハエックの泥棒夫婦にFBI捜査官ハレルソンが絡む騙し騙されのお気楽なクライムコメディ。
特にブロスナンとハレルソンのやり取りが中々笑わします。
引退した泥棒のブロスナンに引退を信用しないハレルソンが執拗に付回すが、いいようにオチョクられる・・・
2人して釣りを楽しみ、鮫を釣り上げ興奮!グデングデンに酔っ払ったかと思えば、ハエックに締め出され行くとこなく捜査官のハレルソンの部屋へ行きベッドを共に一夜を過ごしたり・・・結構息のあった名コンビぶりが良い味が出ていて良かったですよ

またもう一つ、殿方の見所がサルマ・ハエックの露出度満点のお色気シーン
水着やタンクトップを着た場面等ボディラインを強調したシーンがやたら目立ち、特に印象的だったのはブロスナンとのベットシーンでは裸で抱き合った時に彼女のバストがブロスナンの胸に押しつぶされ横にプワーと餅のように膨れてハミ乳になった場面!
このシーン数列前で見てた中学生(当然男子!)の一団が一斉に前に乗り出したのは妙に微笑ましかった



★★★ 2006.3.2(木) 布施ラインシネマ10 北館  シネマ6 16:50 H-7