MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.048 「Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼」 (2007年 米 120分 ビスタ)

2008-05-28 01:02:00 | 2008年劇場鑑賞
監督 ブルース・A・エヴァンス
出演 ケヴィン・コスナー
    デミ・ムーア
    デイン・クック



今日は久々の日曜の休日・・・午前中は法事で、午後からの予定は昨夜の大雨大きく崩れ、予定外の映画鑑賞。
そこで初の休日のMOVIX堺へ行くことになりました。
さすがいつも行く平日の夕方と違い、巨大な駐車場にはたくさんの車が停まっております。

MOVIX堺の待合いフロアも家族連れや若者のグループで賑わっておりますね。
皆、「ランボー」や「アフタースクール」なんかお目当なんでしょうかね?
そんな中本日見る作品がこの「Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼」です

(あらすじ)

成功したビジネスマンとして、誰もがうらやむ人生を送るブルックス(ケヴィン・コスナー)。
しかし、彼の裏の顔は、“指紋の殺人鬼”として殺人を繰り返す天才連続殺人鬼だった。
抑え切れない殺人衝動と葛藤(かっとう)しながらも殺人をやめる決意をした彼は、最後と決めた犯行の中で初めてミスで犯し、完ぺきだった二重生活をほころばせていく・・・



予告編を見たときの印象がケヴィン・コスナーとデミ・ムーアの競演・・・「あ~落ち目の2人の競演ね~」と思ったもんでしたが、80年~90年代に主演作がどんどん作られた2人ですが、最近はめっきり出番が減りました。
今回はケヴィン・コスナーが殺人鬼を演じデミ・ムーアがFBI捜査官を演じる・・・2人の復活の1本となるか?

なかなか面白い映画だったと思いますが、まず殺人依存症という主人公ブルックスですが、それを演じるケヴィン・コスナーがなかなかの悪役ぶりでいいと思います。
でもやはりそこはケヴィン・コスナー・・・芯から悪党に見えないのも事実ですがね~
ロバート・デ・ニーロほどのアクの強さがないのであまり殺人鬼としての怖さは無いものの普段はごく普通の家庭人あるが、その裏に殺人鬼として秘めた裏の顔に苦悩する男をさすがの演技力で表現してたと思います。
対するデミ・ムーアは思ってたより出番が少なかったように思いますね。
気の強そうな雰囲気はある意味、演技より地で行ってるような感じですね



そんな中、印象的なのがウィリアム・ハート・・・ケヴィン・コスナーの脳内だけの存在と言うか、彼をそそのかして殺人に手を染めるように囁きかけるブルックスの別人格のような存在を冷徹で不気味な芝居で見せてくれます。
彼の存在がこの映画に重要な部分でもあり、大きなアクセントとなってます。
あの存在が無ければこの映画は平凡なサスペンス映画で終わったでしょうね。

ブルックスが殺人を犯したところを向かいのアパートから目撃して撮影までしてしまう目撃者が出てきますが、この「裏窓」を思わす定番の設定はだいたい目撃者が犯人に付け狙われるパターンが多いけど、この映画は目撃者が犯人を脅迫する!
ま、それもありそうな話なんだが、脅迫して犯人に対する要求がこれまた意外なこと・・・今の現代を表してるようで興味深かったです。

それとホラー映画ばりに音響でドッキリさせたりするシーンもあり・・・それ辞めなさい!・・・私もびっくりするから・・・



☆☆☆☆ 2008.5.25(日) MOVIX堺 シアター6 15:40 H-20





No.047 「最高の人生の見つけ方」(2007年 米 97分 ビスタ)

2008-05-25 00:38:49 | 2008年劇場鑑賞
監督 ロブ・ライナー
出演 ジャック・ニコルソン
    モーガン・フリーマン
    ショーン・ヘイズ



引き続いてなんばパークスシネマでの鑑賞です。
「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」を見た後すぐ再びチケットカウンターに行ったけど・・・な、な、なんと長蛇の行列!
特別なイベントや割引デーでもないのに平日の夕方にこれはまた・・・
しかも今度も10分程度しか空き時間ないので、これゃまたシネコン内を走るハメになるのだろうか?

でも意外と行列はトントン拍子に進み、簡単にチケットカウンターにたどり着きチケットを買えました。
今回はサービスポイントを使っての鑑賞です・・・だからタダですわ。
スクリーンに入るとなんと平日にしてはかなりの入り・・・あの行列はこの映画が目当てだったんでしょうかね?



(あらすじ)

仕事に人生をささげた大富豪エドワード(ジャック・ニコルソン)と、家族のために地道に働いてきたカーター(モーガン・フリーマン)は、入院先の病室で知りあった。
共に余命は6か月。
やりたいことをすべてやり尽くそうと決意し、無謀にも病院を脱出。
“やりたいことリスト”を手に、さまざまなことに挑戦する。

ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンこの2人が出てるだけである程度映画の期待度が高まりますね。
そしてその期待どうりのすばらしい2人の芝居・・・それだけでも入場料が取れるってもんですね。
余命わずかな2人の老人が“死ぬまでにしたい事リスト”を作り病院を抜け出し、リストに書かれたことを順番に消化していく。

地道に生きてきた平凡な自動車修理工のカーターと一代で10億ドルの資産を築き上げた傲慢で大金持ちのエドワード・・・対照的な2人の男を名優が実に生き生きとそして明るい中にもどこか人生の終わりを意識した寂しさを表現していて、実に見事だと思います。



ただやりたい事を実行に移すのいいんだけど、あまりにも破天荒すぎてチョイ現実離れしてるようにも感じました。
高級車を走りまわすのはいいが、互いにぶつけ合いながらはしゃいでたり、万里の長城をバイクで疾走!さらにピラミッドのてっぺんに居ると思ったら、ヒマラヤ山脈に登ってたり・・・ま、お金がありあまる程あるから出来ることなんだろうけど何か現実離れした行為ですね(映画的にはそれぐらい派手にしないと面白くないのかもしれませんがね)
ま、大人のおとぎ話のように思えばいいのかもしれないけどね。

しかし後半に出てくる残りのリスト「涙が出るほど思いっきり笑う」「世界一の美女とキスをする」はじ~んと来ましたね・・・ここが泣かせどころですね。
劇中、ジャック・ニコルソンがモーガンフリーマンの顔の染みのことを突っ込むシーンがあるけど、あれってジャックのアドリブらしい・・・



☆☆☆☆ 2008.5.22(木) なんばパークスシネマ シアター6 18:40 F-9


No.046 「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」(2007年 米 101分 ビスタ)

2008-05-24 00:38:38 | 2008年劇場鑑賞
監督 マイク・ニコルズ
出演 トム・ハンクス
    ジュリア・ロバーツ
    フィリップ・シーモア・ホフマン



今日はなんばパークスシネマへ2本立てのハシゴでの鑑賞です。
しかし時間がギリギリな上に少しでも安く映画を見ようという考えから、金券ショップで前売り券を買わなければいけない・・・そのままダイレクトに劇場に行けば間に合うんだがね~

車を駐車場に入れて、映画館を素通りして、なんばの街を走る!走る!(もう予告は始まってる!)・・・金券ショップでこの映画のチケット(1290-)を手に入れて再び映画館へ戻り、また走る!走る!
何とかスクリーンに飛び込むとちょうど、映画会社のロゴが出たところ・・・おお、間に合うもんやね~
何とか席に着いたけど汗は流れるわ、息は切れるわ・・・



(あらすじ)

酒と女が大好きだが信念もある下院議員チャーリー(トム・ハンクス)は、反共産主義者で大富豪の恋人ジョアンヌ(ジュリア・ロバーツ)にパキスタンに行くことを薦められる。
現地に赴いたチャーリーはソ連軍の侵略から逃げる大量のアフガニスタンの難民たちの姿にショックを受け、ソ連軍と戦うゲリラたちに武器を密輸してしまう。

予告を何度も見たけど、その時は軽いお気楽なコメディタッチの実話のドラマ化という印象でしたが、たしかにお気楽なタッチやマイク・ニコルズ監督らしい雰囲気は感じれますが、冷静に見るとゲリラに武器を渡してしまうと言う現在のご時世で考えればヤバイ話でもありますね~
チャーリーのおかげでアフガニスタンの難民はソ連の侵攻から開放されるんだが、アメリカ万歳!チャーリーさんに感謝、感謝~の彼らが後に十数年後にその武器の力でアメリカに牙を向くの承知の事実・・・
皮肉めいた映画を作ったもんだな~と思ったもんでした。

しかし普通に見てる限りはこの映画、気楽に見れる映画でもある。
トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツといったハリウッドスターの豪華競演というのがあまり難しいことは考えさせず、エンターティメントとして楽しませてくれる要因ではないでしょうか?
シリアスな配役でオリバー・ストーンあたりが監督してたら、もっと社会派ドラマ色が強かったかもね。



ジュリア・ロバーツがこの映画では結構年増(失礼!)に見えたのが印象に残りますね。
役作りでそう感じたのか?それとも実際に老けてきたのかよくわかりませんがね~
実際のチャーリー議員は知らないけど、トム・ハンクスはよく似合ってたのかな?
まぁお人好のいい人ぶりなキャラはいつもの事ですがね。
でもやはり一番存在感あったのはフィリップ・シーモア・ホフマンでしたね。
この方はホントに上手いですね。



☆☆☆ 2008.5.22(木) なんばパークスシネマ シアター4 16:30 E-14


預言者ジュセリーノ

2008-05-22 01:35:10 | その他


今度6月4日水曜日に大阪は天王寺区のクレオ大阪にて予知夢で様々な世界の災害や9.11のテロなどの事件を的中させたと言われるブラジルの預言者ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルース氏の講演会がジャパンツアーの一貫として開催される。

一部地域ではチケット完売してる所もあるらしく関心度も上々のようです。
ノストラダムスの再来と言われる預言者ですが、夢で未来を見てしまうという予知夢と言われる超能力で、9.11のテロを何年も前に予言し、アメリカに警告文を送っていた話がテレビ番組等で取り上げられ話題になり、更に今回は今後世界に起こる出来事を今ツアーでいろいろと予言してくれる模様です。
テレビなどとはまた違い生のライヴによる講演会はどんなんでしょうか?こう言う生の講演ではテレビで言えない(放送には乗せれない)ようなヤバイ予言とかあったりして・・・

ちょい仕事の絡みで今回チケットを買い、また個人的に超常現象的なことは好きな方なので講演会を聴きに行くつもりですが、上手くいけば仕事のつながりのコネでジュセリーノ氏本人と逢えるかも知れず、そんな意味でも楽しみですね。
講演会のチケットはチケットぴあを始め通常のプレイガイドなどでは販売してないようなのでご注意を・・・

講演会のチケット&ジュセリーノ氏に興味のある方は以下のURLへどうぞ↓

http://www.jucelinodaluz.jp/kouen.html

No.045 「王妃の紋章」(2006年 中国 114分 シネスコ)

2008-05-19 00:13:36 | 2008年劇場鑑賞
監督 チャン・イーモウ
出演 チョウ・ユンファ
    コン・リー
    ジェイ・チョウ



さてこの日の二本目は当初の予定は「最高の人生の見つけ方」だったけど、夕方以降の上映がないので、仕方なく予定変更・・・と言う訳で急遽時間がピッタリの中国映画「王妃の紋章」にしました。
「ミスト」のスクリーンから出てその足でチケットカウンターにてチケット買い「王妃の紋章」のスクリーンへ・・・観客二名・・・まぁ上映が始まって随分たちますから仕方ないけどね~
この映画は見れたら見たいと思ってたけど、このままではスルーしてまうところでしたが、思わぬことで鑑賞となりました。



(あらすじ)

10世紀、唐時代の中国。美貌の王妃(コン・リー)は継子である皇太子(リィウ・イエ)と不倫関係にあった。
王(チョウ・ユンファ)はそれを知りながらも“重陽節”を祝うため、第二王子ジェイ(ジェイ・チョウ)を伴い王宮に帰還する。
だが盛大に儀式が執り行われる最中、数千に及ぶ黄金の甲冑姿の兵士たちが城内に姿を現し……

こういう中国映画を見るといつも思うのが絢爛豪華なセットと衣装です。
特に今回の映画は凄まじいまでのドロドロとした人間ドラマとは裏腹に視覚的に煌びやかで派手な印象です。
もう目がチカチカしてしゃあないですわ~



勿論、見た目の豪華さでなくチョウ・ユンファやコン・リーと言った俳優たちの芝居も鬼気迫る迫力でスクリーンを締めてくれます。
特に王を演じるチョウ・ユンファはハリウッド映画で出演が多く、そんな世界規模な仕事ぶりが貫禄となって画面から伝わってきました。(相変わらず全日本プロレス社長の武藤敬司そっくりやね~)
そしてコン・リーの鬼気迫る王妃・・・素人目で見てもこの人の芝居の上手さは相当なものと思ってしまいます。
この実力派2人が出てるんだから当然豪華なセットもピッタリとドラマにはまり、見事な王宮の愛憎劇の世界に我々連れて行ってくれます。

そして意外だったのがアクションシーンが結構多いことでした。
単に固いドラマだけで終わらず、ワイヤーアクションを使った空中戦や数万人が居ようかと思える甲冑に身にまとった兵士たちの大バトルなどスピーディなアクションやスペクタルシーンが随所に見られ、作品として重い愛憎劇のドラマだけに終始するのでなく娯楽性が盛り込まれた映画ですね。
でも少々話が入り組んでいて、見てて疲れたのも事実ですがね・・・



☆☆☆☆ 2008.5.15(木) MOVIX堺 シアター10 18:30 L-1

No.044 「ミスト」 (2007年 米 125分 ビスタ)

2008-05-18 01:54:34 | 2008年劇場鑑賞
監督 フランク・ダラボン
出演 トーマス・ジェーン
    マーシャ・ゲイ・ハーデン
    ローリー・ホールデン



MOVIX堺でのハシゴ鑑賞に出かけましたが、当初の予定は「最高の人生の見つけ方」と「ミスト」の順番の鑑賞でしたが、時間が早くに行けそうなので少し早い時間で「ミスト」を先に見るように時間を合わせて出かけました。
時間前に付いて改めて時間を確認したら、「ミスト」を先に見たら「最高の人生の見つけ方」は夕方以降の上映がないから見れないがな!
でも、予定通りの順番にすると早く出て来たから30分以上時間潰さないとダメやし・・・結局「ミスト」を取り合えず先に見て2本目は別の映画にすることにしました。

で、この「ミスト」ですがおなじみスティーブン・キング原作の作品です。
キング作品の原作はかつては失敗作が多いと(特にホラー系は)言われてますが、たしかに70年代から80年代で製作された映画では「キャリー」と「シャイニング」の2本が傑出してるぐらいで、後はB級でもやや評価の低い作品が多いように思います。

しかし「スタンドバイミー」や「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」と言ったホラー系意外の作品がメジャー系で公開され一般的にも高い評価が得られたのは記憶が新しいです。
ホラー系の作品は劇場よりもTVムービーで製作されること最近多いですが、今回は久々の怖いキング映画が劇場で見れそうです。



(あらすじ)

ガラス窓を破るほどの嵐の翌日、スーパーへ買い出しに出掛けたデヴィッド(トーマス・ジェーン)。
軍人やパトカーが慌ただしく街を往来し、あっという間に店の外は濃い霧に覆われた。
設備点検のために外に出た店員のジム(ウィリアム・サドラー)が不気味な物体に襲われると、店内の人々は次第に理性を失いはじめ……

この映画は結構期待して見に行きましたが、正直期待以上の作品でした。
原作は読んでないけど、キング原作映画の中でもベスト5に入れても良いんではないでしょうかね~
スーパーの周りをアッと言う間に濃い霧で覆われて、やがて血まみれの男が店内に飛び込んできてから物語はスーパーの店内のみに終始する密室劇となります。



この店内で繰り広げられるドラマが実に見事で、外に正体不明の怪物が居るという恐怖と共に店内での人間関係の構図が見るものをグイグイと画面に引き込んで行きます。

店内にこもって怪物の攻撃から逃れようとする主人公一派(物語の中心はこの面々)に怪物の存在を否定し、外に出て行こうとする一派との対立や、この時とばかりに宗教的な思想をぶち上げるマーシャ・ゲイ・ハーデン扮する壊れたオバサンがいつの間にか店内の大多数を仲間に付けていたりと、いろんな人間が集まる社会の縮図を見てるかのようです。

もちろんドラマ部分だけでなく、肝心のアクション場面も見所いっぱい!ガラスをブチ破って異次元(?)の昆虫や鳥が襲いかかってきたり、巨大なタコの足のようなんが人間を食いちぎったりとゴアなシーンも押さえてるし、スーパー店内での人間vs怪物の白兵戦もまるで「エイリアン2」見たいで迫力あり!



でも最初の犠牲者となる兄ちゃんがタコの足見たいなのに襲われるシーンは、「とっととシャッター閉めれば防げるのに~」と突っ込んでしまいそうだった・・・それと夜に店内の明かりに昆虫のような怪物がガラスに集まりだした時点で「店内の電気消せや~!」と思ってたらキッチリとガラスをぶち割られて侵入されてしまい、慌てて電気消すも後の祭り・・・と見てるこっちがイライラしてしまう場面もありましたが、それってある意味映画に入りこんでるんですね~

謎の怪物の恐怖もさることながら、スーパー店内の人間ドラマが本当に怖いのは理性や冷静さを欠いてしまった人間・・・てのを感じさせてくれます。
ある言動などにより人間の思考が操作されてしまう人間の弱み、集団になった時の人間の怖さなどこの映画はスピルバーグの「宇宙戦争」よりも遥かにパニックに陥ったときの人間の恐怖をリアルに描いた快作と言えると思います。

くわしくは書けないけど、話題になってるラストは、久々に見る者の気持ちを見事にブルーにしてくれます・・・×××の気持ちを誰しも察してしまうでしょう。
でも好きよ・・・こんなオチ



☆☆☆☆☆ 2008.5.15(木) MOVIX堺 シアター4 16:05 I-23

No.043 「靖国 YASUKUNI」 (2007年 日/中 123分 ビスタ)

2008-05-11 01:43:06 | 2008年劇場鑑賞
監督  李纓



上映中止問題で日本政府まで巻きこんだ問題作がいよいよ大阪でも公開!
十三の第七藝術劇場での公開ですが事前にHPなど見ると相当な混雑が予想されるようで、初日を避けて来てほしそうな文面・・・でも行くとしたら私はこの日しか無理なんですよ。

最初は朝の2回しか上映がないので、早朝の9時半の回を見に十三へ・・・混雑を予想してなんと7時7分に自宅出発ですわ。
土曜日の早朝ってこともあり、現地に着いたのが予想より早く7時半すぎ!

劇場のあるサンポートビルのエレベーター前に行くと周りは報道陣らしき人々がチラホラ・・・エレベーターに乗ろうとしたら係員が映画の方はこちらの階段からお願いしますとの事、階段の方に向かうと一人の男性が近付いてきて「すみませんサンケイ新聞ですがお話しを・・・」と物腰のやわらかそうな態度はまるで新聞を取ってくれと勧誘にきたスタンドのおっちゃん見たい「ご主人すんませんけど2ヶ月だけお願いできません・・・?」と言うがセリフが似合いそうな人だが、この人記者のようですね。
朝日新聞も続いて寄ってきた・・・今日の家を出た時間とか公開中止問題に付いてなどを質問され、それに対して答えたけど続々と劇場に人が来てるので、チョイ焦り気味です。



階段を上がり6Fの第七藝術劇場を目指すと5Fでストップ!
ここが列の最後尾のようですね~ やはり早くから来てるんですね。
並ぶとアッという間に私の後からドンドンと行列が伸びていきます。
しばらく立ってたらスタッフらしき人がゾロゾロ降りてくる・・・こここんなに従業員おったか?しかも厳つい体格のいい連中も混じってる!
もしかしてその筋の人・・・?と思ったが後で知ったことだが、大阪府警がスタッフにまぎれてるようで、きっとこの方々は私服警官なんでしょうね。
道理でスタッフが「ご苦労様です!」って言ってたな~

さてスタッフが丁寧にこの後の予定を説明に来ました。
切符を買って整理券をもらってそのまま館内に入ってくださいとの事。
座席数は96席しかないからそれ以降は立ち見になるらしい・・・ただ今ここに居るお客様は座れますとの事でまずは安心、安心・・・



並んでたら途中、私の少し前の列で、知り合いが居たのかして後から来たおばちゃんが列に割り込んで知り合いと話し込んでそのまま居座ってる・・・ま、誰も何も言わないんだが、そこに更に新たな知り合いが来てまたそこに割り込んで話ながら並び出した・・・「おいおい・・・」と思ってらさすがスグ後ろの兄ちゃんが「最初から並んでいる人が居るんだからこれ以上割り込まれたら・・・」とやさしく文句を言ったら「ごめんごめん!」と言ってチョイむっとして下がっていきました・・・

更に1人2枚まで購入可能というシステムに付いてスタッフに抗議するおっちゃんも登場!
2枚買えるってことはもし例えば前に並んでる人間が全員2枚買ったら50番目の人は間違いなく立ち見になってしまう・・・そんな感じの抗議です。
何か緊張感溢れる映画鑑賞になりそうだ・・・まさに靖国狂詩曲!

上映20分前に開場らしいけど後1時間もここで待つのか?と思ってたらなんと予定を早めて1時間前の8時10分に開場!
前列に陣取り1時間座ってのんびりと待機ですね~ 続々と席が埋まっていき、気が付けばもう96席全部埋まったようです。

ロビーに出て様子を見るとどうやら今から来る方は立ち見覚悟で見るか、あるいはこの後の回を見るか、もしくは1階下の中華レストランで緊急追加上映をするのを見るか・・・お客様にスタッフが説明してます。
レストランで上映って・・・何でもレストランにミニホールがあるらしくそこでDVDプロジェクターによる上映が10分遅れで急遽決まったようだ。

いよいよ上映間近・・・スクリーンの横の壁際にパイプ椅子があり、そこで2名の男性が座って鑑賞・・・補助席か?と思ったらこれが私服警官!
上映中に何かあったとき時のために監視するようです。
いよいよ比較的普段と変わらない落ち着いた雰囲気だが、どことなく異様な光景の中、上映が始まります。



(あらすじ)

戦後60周年を迎えた2005年8月15日、軍服を着て参拝する集団や合祀(ごうし)に反対する遺族たちなど、靖国神社は狂乱の様相を呈していた。
一方、神社のご神体である日本刀「靖国刀」を作る刀匠にもカメラを向ける。
日本人が知っているようで実は知らない靖国神社の現実と精神構造に、中国人監督リー・インが切り込んでゆく

映画の感想より見る前の方が確実に長文ですな・・・
正直、上映中止騒動とかやれ反日映画だとか言われたりしてけど、そんな印象は全然受けなかった・・・そんなセンセーショナルな映画でもないし、言わば普通のドキュメンタリー映画です。
ただドキュメンタリー映画としてはよく出来てると思うし、個人的に知らないことが多いので「へぇ~」と思うことが多々あったんで自分としては良かったですよ。
中国人監督が撮った映画だが、そんな偏った表現は感じないし、むしろ余分な主観的なナレーションが省かれてる分、冷静な視点で描かれてるんではないでしょうか?



8月15日に靖国神社でどのような人が集まり、どんな事が行われているのか?
そんな8.15の靖国神社をいろんな視点で切り取って見せてくれる・・・軍服を着て日の丸を掲げ行進する老人たち、大声で英霊たちに哀悼の意を叫ぶこれまた軍服を着た一団、更に「天皇陛下万歳!」と右翼団体が叫び、韓国や台湾人の遺族が「合祀を取り下げろ!」デモ行進すれば、「小泉支援」のプラカードを持ってビラを配るアメリカ人・・・それに「帰れ、帰れ!」とまくし立てて絡むご老人・・・とにかくこの日はTVのニュースなんかで見る以上に異様な世界となってるんですね。
それはある種見方に寄れば御幣があるかも知れないが滑稽にさえ写る・・・
それぞれの靖国がそこにあるんですね・・・

それと対照的に静かに描かれるのが90歳になる現役最後の刀匠刈谷直治氏。黙々と刀を作る姿に静かに彼に質問を語りかけるように聞く監督の声がかぶる。
知らなかったけど靖国神社の御神体が一振の刀だったんですね。
この映画を見てそれが一つの驚きでした(刀を振という単位で数えるのも知らなかったよ)



一見頑固そうなこの方だけど話し出すと田舎に居てそうな優しそうなお爺さん(サンテレビのCMで神戸新聞読んでる人見たい・・・ローカルネタすまん!)
この鍛冶場の作業と靖国神社での様々な8.15の模様が交互に描かれる。
それが作品の強弱となっているし、またそれらが一つに収束されて行ってるように思えます。

戦死者は遺族のものでなく国家のもの・・・理不尽な戦争で命を落とした戦没者の遺族の怒りは、名誉の戦死という形で褒め称え、勲章まで贈る国家の前では遺族の声は永遠に届かないという遺族の悲しみや、合祀をはずせと靖国の職員に詰め寄る台湾人遺族の女性、そして靖国の境内での様々なコスプレとも言うべきパフォーマンス・・・どれ一つとっても色々な思いの靖国がそこにあります。
人によって捉え方の違う問題を扱ったテーマだが、上映中止して封印するよりも堂々と上映して、そしてこの映画を見て様々な議論をすればいいのではないでしょうか?

南京虐殺や100人切り、軍刀で斬首する瞬間、あるいは処刑した中国人の生首を持つ日本軍の兵隊・・・そんな写真が刀が仕上げられる場面に被るように挿入されるのは意味心ですね。
偏った表現は感じないと書いたけど、唯一この監督が中国人ならではと思わせるのがこのシーンですね(このシーンの削除を刀匠の刈谷直治氏が求めたらしいが、刀を作る場面がこんな使われ方するとは知らなかったとご立腹の模様)

また刈谷直治氏に監督が靖国に付いて質問すると複雑な笑みでなかなか答えないのも印象的だった。



上映が終わりロビーに出ると長い行列が出来てます。
次回も立ち見のようですね~
下に降りると新聞記者やTV局のクルーでごった返してます。
出て来た人に感想聞いたり、カメラを向けてインタビューしてます。
私には誰も聞きに来ないけど、しばらく様子を眺めてると、これもまた一つの靖国か?と思えてしまった



☆☆☆☆ 2008.5.10(土) 第七藝術劇場 9:30 1列目


「ハーリー・レイス自伝」

2008-05-10 00:56:12 | 書籍



久々に古本屋を覗くと発見したのがこの一冊。
ミスタープロレスとして70年代から活躍したハーリーレイスの自伝です。

全レスラー必読の書と帯に書いてあるのに興味を引かれて読んでしまいました。 NWA世界王者として8度も君臨した王者としての責任や義務、トップレスラーとしてのプライドなどが実名団体&人名入りで書かれていて改めて彼がプロレスラーとして超一流というのがヒシヒシと伝わってきます。

また表向きな試合の勝ち負け云々と言う興ざめな事柄はなく、あくまでもエンターテイメントとしての割り切ったリアルな書き方が好感もてますね。
他のプロスポーツと違い、ただ強いだけではプロレスの世界王者は勤まらない・・・そんなプロレスと言う特異なジャンルでトップを張る難しさや苦労話しなどはリアルタイムにレイスの全盛期を見てたものにとっては興味ぶかく読めました。

また勢力を拡大するWWF(現WWE)の会場の控室に拳銃を忍ばせて殴り込みかけたり、試合中相手が予定外の行為に出たシュートマッチ。
G馬場とのNWA王座交代劇が実はNWA本部を無視した馬場とレイスだけで行われた交代劇だったり・・・ファンとしては一気に読んでしまいました。

時代の流れでプロレスがどんどん変わっていく中、プライドだけは捨てず時代を越えてレジェンドとなっていく姿はまさにミスタープロレスここにありと改めて思いました。


☆☆☆☆☆

「Alexander O‘Neal with Cherrelle」 

2008-05-07 01:52:37 | ライヴ&イベント


映画の日だったこの日、いつもならスンナリ帰る所は難波から梅田に移動し先月に引き続きビルボードライブ大阪へ
今日はやはり80年代から90年代にかけて活躍したアレクサンダー・オニールを見に行きます。
正直曲としては1曲しか知らないけど あのビルボードライブ大阪のあの雰囲気なら知らなくても楽しめると思いますね。



何とか開始20分前に到着 今日は前回のようなフロアの自由席と違いカジュアルエリアと言う後方のカウンター ワンドリンク付いて値段も二千円ほど安い、一人で見るにはこういう場所で充分かもね
電話で予約してたので入り口入ってすぐの受け付けで発券してもらい、場内へ!
カジュアルエリアだからスタッフが前回のように席まで付いて案内してくれるサービスないようです。



二列あるカウンターの二列目の端ですね。角度的には前回のジョディワトリーの時とほぼ同じ角度です。
椅子に座ろうとしたらこの椅子がやけに高く座るのに一苦労です。
あんまりこう言う椅子は慣れてないから座りにくいな~ まさしくよじ登るように座りステージを見るとよく見えていいんだけど前例のカウンターに座ってる人の頭が気になる・・・段差があるとはいえ、やはり邪魔!
部分的にステージが隠れてしまいます
たしかに座る人の座高にもよるんだろうけど これなら例えサイドでもいいからカウンターの前列の方がいいよね。



ワンドリンクをバーカウンターまで貰いに行くのにまた高い椅子から降りて行く・・・フロアの自由席はスタッフが運んでくれたけどカジュアルエリアは全てセルフサービスなのです。
まぁ堅苦しくなくて気楽でいいですがね~

を貰いまたよじ登るように椅子に座るとまもなく開演の時間です。
ほぼ満員ですね~ジョディの時と同じくらいです。
しかし相変わらず年齢層は高いです~ もしかしたらジョディの時より高いかも?アダルトなR&Bのライブには相応しい雰囲気です。

バックミュージシャンが登場し、いよいよ開演!キーボードのミュージシャンが「ハクシュ、オネガイシマ~ス!アレクサンダーオニ~ル!」とスーツを着たアレクサンダーオニールが客席通って登場!
昔レコードやCDジャケットなどでしか見たことないけど、その頃と比べるとやはり太ったかな~ そしてやはりお歳を召されてますね・・・でも歌声はあのまま・・・ダンサンブルな曲からスタートしたライブですが、早くも1曲終わったところでハンカチを取り出して汗を拭く、拭く・・・結構汗かきなようですね~

英語は判らないけど、本人も暑い~と言ってる感じですね。
ここから汗を拭きながらのトーク&ライブが続きます。
でも知ってる歌は「フェイク」という曲しか知らないのですが、ダンサンブルな曲とじっくり聞かせるバラードはまさに大人のR&Bの極み・・・いい雰囲気ですね。

また1曲終わるたびに軽いトークが入るんだけど、彼の人の良さがなんとなく伝わってきます。
ジェントルマンな雰囲気もありながら、客席を笑わすユニークな一面も伺えて、和やかなライブですね。
アーティストとお客様の距離が近いビルボードライブならではです。

6曲目からはフューチャーリングされているシェレールが登場。
2人の息の合ったデュエットで客席が盛り上がります。
向かいあって言い争いしてるかのような男女の掛け合い風のデュエットで場内も沸きます。

2人の競演は2曲で終了・・・シェレールさん意外と出番少ないんですね。
1曲ぐらいソロで歌うかと思ったけど・・・(CD売ってたしね)

そして9曲目にしてラストソング・・・あらっ早いん違うん?
もちろん最後は♪フェイク!
この曲を聴いたのはちょうどボビー・ブラウンがブレイクしてブラックミュージックブームが訪れた80年代終盤の頃だったけど、ノリのいいリズムにダイナミックなボーカルが印象的で好きな曲ですね。
シングル12インチ持ってたように思います。

フェイクを歌いながらステージを降りて、お客様の中に入って歌ってます。
途中一部のお客様と一緒にダンスを踊りながら歌ったりして、まさに会場全体が一体となってライブのフィナーレを締めくくってくれました!

「サンキュー!」と言い残して客席奥の楽屋に消えていったアレク・・・当然アンコールを諭す拍手が鳴り止みません・・・でもとうとう出て来なかったな~
時間にして1時間チョイの短いライブでしたが・・・う~んもう少しやって欲しいな~



帰り際に外で割引チケット配ってました。
オマーというアーティストのライブが自由席が半額で見れるようです・・・こんなサービスもしてるんやね・・・券売れてないんかな?
チャカカーンは完売らしいですね・・・凄いな、こんなビックアーティストがこういう場所で見れたらホント値打ちありますね。



☆☆☆ 2008.5.1(木)ビルボードライブ大阪 E2-11

No.042 「ブラックサイト」(2008年 米 100分 シネスコ)

2008-05-05 00:05:03 | 2008年劇場鑑賞
監督 グレゴリー・ホブリット
出演 ダイアン・レイン
    ビリー・バーク
    コリン・ハンクス




引き続き映画の日での鑑賞は本日3本目です。
場所も引き続きなんばパークスシネマでの鑑賞ですが、今回はガラリと内容の変わった映画です。
少なくとも朝の仮面ライダー電王とは全然趣きの違う映画「ブラックサイト」です。
この映画は見たいと思ってましたが、機会を逸していてやっとこさ何とか鑑賞できました。
主演がダイアン・レイン・・・FBI捜査官を演じてるんですが何となく「羊たちの沈黙」のジョディ・フォスターとかぶりそうな雰囲気ですがね~
内容もサイコサスペンスです・・・果たして如何かな?



(あらすじ)

競技場近くの駐車場で誘拐された男が、ウェブサイト「Kill with me」上で公開殺害された。
画面上に掲示されるアクセス数のカウントとともに薬物が増量され、じわじわと死に至る状況を刻一刻と中継するという残忍な犯行だった。
FBIネット犯罪捜査官のジェニファー(ダイアン・レイン)が捜査を開始するも、第二の犯行が実行され……。

こんな事件は映画の中だけ・・・ではすまされないような現代的な犯罪の映画でしたね。
今のネット社会ならこんな事件起こっても不思議ではない・・・この映画を見てそんな事を感じてしまうというのはホント恐ろしい時代になったもんですね。

冒頭に猫を粘着シートのネズミとりにミルクでおびき寄せてまんまと罠にハメルのをビデオ撮りしてる場面の陰湿さ!
こういう猟奇的事件が起こると現実的にも動物虐待の前科があったりするけど、そんな意味でもこのファーストシーンは現実的な犯罪が始まろうとしてる怖さを感じます。



殺人をネットでライブ中継して公開殺人を行うだけでなく、その場面を閲覧したカウントに応じて殺人がどんどん進行していく・・・あるものは水に浸かった被害者の水の中にカウントに応じてドンドン硫酸が注入されたり、またあるものは唸りを上げる芝刈り機の上に逆さ吊りにされ、これまたカウントに応じてロープがドンドン刃の上に向かって下がっていく・・・まる「SAW」のジグゾーのような手の込んだ手段だが、「きっとこの犯人は「SAW」を見てるぞ・・・」なんて思ってしまうほどの陰湿さです。

またこの事件の捜査をするダイアン・レインはやはりジョディ・フォスターばりの活躍で犯人を追い詰めていきます。
ネットの映像を見る者が多いほど被害者がドンドンと死に近づいていくというのは、まさに怖いもの見たさや無残な死体にスナッフ映像(イラクの人質処刑映像など)にアクセス件数が殺到する現代社会を皮肉ってるようですね。
そして最後のバッジがそれに対してのこの映画なりの警笛のようにも感じました。



☆☆☆☆ 2008.5.1(木) なんばパークスシネマ シアター4 18:30 I-5