MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.064 「4匹の蝿」 (1971年 101分 シネスコ)

2010-07-29 00:31:31 | 2010年劇場鑑賞
監督 ダリオ・アルジェント
出演 マイケル・ブランドン
   ミムジー・ファーマー
   ジャン=ピエール・マリエール



私の好きな映画監督であるダリオ・アルジェントの39年前の作品。
色々と権利関係でソフト化もまともにされてなさそうで、まさにアルジェントファンには幻の映画となっている「4匹の蝿」が待望の劇場公開!
1973年に縮小ながら日本で劇場公開されていたようですが、それ以来の日本公開となります。
レイト上映のみの公開だけど、観客はほとんどが男性で、どうやら熱心なアルジェントファンが劇場に詰めかけているようです。
きっと初日はもっとマニアックな人らが居たんでしょうね~

(あらすじ)

ロックバンドのドラマー、ロベルト(マイケル・ブランドン)はある晩、自分をつけ回す謎の男を誤って刺し殺してしまい、その現場を不気味な仮面をかぶった人物が写真に撮る。
それ以来彼の周囲で不可解な殺人事件が続発するようになり、犠牲者の眼球を摘出して網膜を調べると、4匹の蝿を思わせる奇妙な黒点が浮かび上がっていた……



冒頭のドラムの激しいリズムからスタートするこの作品。
オープニングからアルジェントらしいアートワークに満ちた演出を見せてくれます。
スタジオで演奏するバンドたちを独得のカメラワークで見せ(ギターの穴から弾いてる指を見せたり)、そのまま主人公が謎の男を追いかけて殺害してしまうまで、をテンポよく見せてくれて、まずはアルジェント映画らしい雰囲気に満足!

映画としてはこの後に製作される「サスぺリア2」「サスぺリア」とは完成度でも遠く及ばない作品だけど、随所に見られる“どこかで見たようなカット”や“どこかで見た殺人シーン”はまさに後の彼の作品を思わす場面が多く見られて、そう言う意味では初期のアルジェント映画を
堪能させてもらいました。
例えばダリアが殺害されるシーンでのナイフの動きは「サスぺリア2」にも生かされてるし、殺人鬼が小声で獲物につぶやく演出は「シャドー」でも使われる。
まぁ、そういう所に楽しみを見出さないと辛い部分てのがあるんですがね~

特にジャーロ映画とはいえ、緊張感溢れるサスペンスだけでなく、ややコメディタッチな作風が個人的にはマイナスだと思った。
どうにも笑うにも笑えないユルユルなコメディ部分は、まぁ時代が違うとはいえ寒いものがあった。
また展開の強引さも後の彼の作品を連想させる・・・特に4匹の蝿の正体は・・・ほんまかいな?と思った(網膜によるくだりは実際ドイツの警察でも実証されてるとか・・・ほんまかいな)



これはアルジェントファンでないと楽しめないかも?
「サスぺリア」のようなゾクゾクする怖さも無いし、殺人シーンは一応彼らしい演出で見せてくれるものの、やや呆気ないので見たほどの怖さも感じない・・・
まぁ斬首による処刑シーンはおかっなビックリなくらいかな・・・

また名匠エンニオ・モリコーネの音楽も、イマイチ合ってないような気がした。
メイドが襲われる公園のシーン・・・公園内を姿なき殺人者に追われるメイドの姿のバックにアップテンポなゴブリン、またはシモネッティによるサウンドが流れたら?
更に緊迫感を増すシーンになったんではないかな~?
やはりアルジェントとゴブリン/クラウディオ・シモネッティは切っても切れないんですね。
少なくとも私はそう思った・・・



★★★ 2010.7.27(火) 十三第七藝術劇場 21:00

No.063 「トイ・ストーリー3 3D版 日本語吹き替え版)」 (2010年 103分 ビスタ)

2010-07-26 22:14:11 | 2010年劇場鑑賞
監督 リー・アンクリッチ
出演 トム・ハンクス
   ティム・アレン
   ジョーン・キューザック



この日続いて見た作品もまたまた3Dの作品で評判の「トイストーリー3」
見る劇場が先程のなんばパークスシネマからなんばTOHOシネマズに場所が変わります しかし3Dの料金なんだが場所によって値段設定違うのは何とかならんかい?
なんばパークスシネマは前売り料金+500円だが、なんばTOHOシネマズは+300円・・・これだけ3D版が増えてきたんだからそろそろ特別扱いからハズして見てはいかがかな・・・?

(あらすじ)

アンディがおもちゃで遊んでいたのも今は昔。
アンディは大学に入学する年齢になり、カウボーイ人形のウッディたちおもちゃは託児施設に寄付されることになった。
しかし、そこに待っていたのは乱暴な子どもたち。
ウッディは脱出に成功するものの、アンディの元へ行くか、仲間たちを助けに戻るかの究極の選択を迫られる。



先ほどの何ちゃって3Dだった「エアーベンダー」と違い、見事なまでの3D効果の中描かれるおもちゃの世界。
設定が実によく出来ていて、おもちゃの持ち主が成長して玩具から卒業する年齢になった時に遊び相手だったおもちゃはお払い箱か?
なるほど、たしかに成長した子供はおもちゃで遊ばなくなる・・・そんなシチュエーションをおもちゃ側から描く発想に感心しました。
それと同時にウッディ、バスらのおもちゃと言う切ない宿命がグッときます

またその彼らおもちゃの第2の人生?が保育園ってのがまた面白い!
年少児が相手だけに舐められ、蹴られ放り投げられたりと実際ありうるから、尚更おもちゃ側から描く分面白いですね。

そしてそのおもちゃの世界の中で友情あり、対立ありとここらは過去2作同様ハリウッド映画らしいアドベンチャーな見せ場の連続で見せてくれます。
しかしこの映画は後半は実に涙腺を刺激する展開で、単なるCGアニメ映画でない深みのある展開を見せてくれます。



大好きなアンディとの別れや、自らのおもちゃとしての本分をしっかりと見つめた彼らの選択と、そして長年アンディのおもちゃとして過ごしてきた者同士の堅い絆・・・後味の爽やかなラストは昔、確実に子供だった大人たちこそ必見です。

また興味深いのはおもちゃの悪役の設定や、その中の赤ちゃんの人形の不気味なモンスター的な扱いなどはホラーキャラ的扱いがまるで、どっかに出てきそうなホラー映画のキャラのパロディ見たいで個人的にツボでした。



★★★★★ 2010.7.21(水) なんばTOHOシネマズ スクリーン5 19:30 B-13

No.062 「エアベンダー 3D版」 (2010年 103分 シネスコ)

2010-07-25 21:59:28 | 2010年劇場鑑賞
監督 M・ナイト・シャマラン
出演 ノア・リンガー
   デヴ・パテル
   ニコラ・ペルツ



夏休みにいよいよ突入!シネコンはどこも平日ながらちびっ子たちで賑わいを見せております
特にこの日はレディースデーと言うことで女性の姿も多く目立ちます
そんな中どうせガラガラやろうな と思って見たこの作品ですが、意外とお客様の入りが多くてビックリ!
他の人気作品が満席だからかな・・・?

(あらすじ)

気、水、土、火の4つの王国が均衡を保つ世界。
しかし、火の王国が反乱を起こし、人々の平和が脅かされる事態に。
気の王国の生き残りであり、気を操ることができる“エアベンダー”、アン(ノア・リンガー)に希望が託される。
しかし、彼が世界に調和をもたらすには、気、水、土、火の4つすべてを操る“アバター”を目指さねばならず……



M・ナイト・シャマラン監督作は「シックス・センス」以降全部見ています。
良し悪しはともかく、そのサプライズな結末はなかなか独創的で面白いと思います。
ま、あくまで良し悪しは別として・・・
彼の作品は21世紀のヒッチコックとか言われるようにサスペンス映画や謎めいたミステリー作品が主だったけど、何を血迷ようたことかアクションファンタジーだと・・・

この映画は気・水・土・火と4つの元素を操るアバターと呼ばれる少年が主人公。
この神話の中のようなオリエンタル版ハリーポッター見たいなドラマは、地味ながらもいストーリーはやや複雑・・・アニメの映画化だそうですが、結構はしょってるのかも?
主人公のアン少年がアバターとして成長していく姿を描かれて行くんだが、この映画1本では描ききれないようで、どうやらポストハリポタよろしく、壮大なサーガとしてしばらく続く模様・・・まぁヒットしたらの話でしょうけどね~
あまり子供が喜ぶような気はしないけどな~(特に日本のちびっこは)



正直、M・ナイト・シャマラン監督が撮るような映画とも思えないし、むしろ他の人が監督だった方がもう少しマシになったんではないでしょうか?
次回作あるんなら(そのつもり見たいだが)違う人に監督をさせて見てはいかが?

また今回は3D版で鑑賞したが、この映画ほど3Dであること忘れさせてくれる映画も珍しい!
まったくメガネをかけて見る価値のない映像にシラケます。
元々は2Dで撮影された作品でしょうけど、流行りだからと言っても何でもかんでも3D版を作るのは如何なものかな?
3D版というだけで入場料がアップするんですから・・・お願いしますよ!



★★ 2010.7.21(水) なんばパークスシネマ シアター9 16:00 C-2

No.061 「必死剣 鳥刺」 (2010年 114分 ビスタ)

2010-07-17 00:56:28 | 2010年劇場鑑賞
監督 平山秀幸
出演 豊川悦司
   池脇千鶴
   吉川晃司



昨日の野球が雨で流れまさかの映画鑑賞でした
本日も野球のチケット買ってたので再び甲子園へ
大阪は揺るぎない薄曇り、これは野球あるね~と思ってたら淀川越えた辺りから雲行きが怪しくなり、甲子園付近に来るとバケツをひっくり返したようなゲリラ豪雨!
おいおい昨日よりキツイやんけ!

また駐車場前で車を止めて様子見・・・しかし一向にやむ気配はなし
そうこうしてたら駐車係の兄ちゃんが両腕をクロスさせて×印!
何とまた野球中止・・・二日続けての中止にガックリ!
帰路の途中すでに球場に居たお客様が引き揚げて来てる姿を目撃したが 皆さんガックリしてました 弁当やクーラーボックスを持ってる人たちの気の毒な事・・・て訳で高速飛ばしてMOVIX堺へ 本日も想定外の映画鑑賞です 藤沢周平の原作の映画化作品は「蝉しぐれ」など見ましたが今回はトヨエツ主演の時代劇です

(あらすじ)

海坂藩の近習頭取・兼見三左ェ門(豊川悦司)は、藩主・右京太夫(村上淳)の失政の元凶である愛妾(あいしょう)・連子(関めぐみ)を3年前に城中で刺し殺すものの、寛大な処分によって再び藩主に仕えることに。
亡妻・睦江(戸田菜穂)のめいであり、身の周りの世話をしてくれる里尾(池脇千鶴)との日々の中で生きる力を取り戻すが……



藩主の愛妾の暗殺シーンから始まり現在と過去を行ったり来たりする構成で、主要人物たち
のこの作品に置けるそれぞれの立場が描かれていく。 
全体的に派手さはないがしっかりした時代劇ドラマと言う印象です。 
何となく現在の世相を思わすような設定の中でのドラマで冷徹な女が登場。
名前が蓮舫で無く連子やて・・・仕分けしてるような場面も登場し、藤沢周平の原作もそんな名前何んかな?



殺陣はそんなに多くないがクライマックスの吉川晃司との対決は屋敷内の廊下での対決と言う事でトヨエツの戦法に注目。
またラストの大立ち回りは一対十数人と言う言うまさに悲壮感溢れる戦いになりますが、悪党にハメられたトヨエツが怒りと執念でズタズタになりながらも、立ち向かうシーンはアナログ感一杯の血糊を使った血飛沫ととともに迫力あり!
その姿は権力に立ち向かう孤高の侍って感じが出ておりましたね 
タイトル通り必死剣 鳥刺である一撃必殺の必殺剣が飛び出すんですがこれが必殺ではなく必死って言うところがミソ・・・
また万年少女の池脇千鶴の健気な女を演じてますが、その童顔ぶりに彼女は今一体いくつなんやろ?と思ってしまった



★★★ 2010年 7.15(木) MOVIX堺 シアター5 20:40 K-20

No.060 「プレデターズ」 (2010年 107分 シネスコ)

2010-07-16 00:25:40 | 2010年劇場鑑賞
監督 ニムロッド・アーントル
出演 エイドリアン・ブロディ
   トファー・グレイス
   ローレンス・フィッシュバーン



この日は甲子園球場にて阪神対巨人戦を見に甲子園へ
しかし昨夜からの大雨でこりゃ中止かの?と思ってたら阪神タイガーステレフォンサービスに問い合わせるも「本日の試合は予定通り試合を行います」の一点ばり!
大阪は普通に降ってます!しかし雨が降ろうが槍が降ろうが主催者がやるってんだから行くしかないので一路甲子園へ!

甲子園に近付くにつれ、雨もきつくなってます・・・鳴尾浜の駐車場にそろそろに着くかな?と思った時にラジオで中止かも?という放送が流れてきた!
おいおいどうすんの?と思い、駐車場入り口前で待機。
そうすると数分立たないうちに試合中止!
と、言う訳で無くなく甲子園を後にすうrんですが、翌日もチケット買ってるんで本日は退散して、映画を・・・

(あらすじ)

ある惑星にやって来た傭兵(ようへい)のロイス(エイドリアン・ブロディ)。
ロイスをはじめとする囚人や軍人、工作員などから成る集団は、地球外生命体に選ばれた戦闘のエリートたちだった。
しかし、実は自分たちが新種のプレデターに狩りの獲物として呼ばれたこと知り……



この映画はアーノルド・シュワルツェネッガーの「プレデター」を惑星に設定を置き換えたリメイクらしいですね~
思えばあの1作目を見た時は、森の中に何かが居るようなサスペンスや森が動くように襲ってくる見えないモンスターとの対決が結構面白かったんですが、後半プレデターの姿が出てきた時のガッカリ感の大きかったこと・・・姿見せない方がよかったやん!
今やキャラクターとして定着してますがね~

そんなこのリメイクは「プレデターズ」というタイトル着いてるぐらいだから、ワンサカ出てくるんかと思ったら少数でしたね
そういう意味では少し期待ハズレでした。
でも傭兵たちがそれぞれ武装した武器でプレデターたちと戦う前半はまるでゲーム見たいな感覚で、自分が操縦して出来たら面白いやろな~と思ってしまった。



後半は日本刀を使う日本人ヤクザとの一騎打ちや、エイドリアン・ブロディとのボスキャラとの戦い(アーノルド・シュワルツェネッガーと比べると見劣りするが)など個人の人間VSプレデターという図式になっていきます。
ただ、そこまでいく中盤が少しダレ気味だったのが残念ですね~
ローレンス・フィッシュバーンが無駄に出てくるあたりは少しダレたな・・・

地球では色んな意味でハンターである人間が、プレデターの惑星では立場が地球の動物のように狩られる側になってしまうのは、この映画の皮肉めいたテーマを感じました。



★★★ 2010.7.14(水) 布施ラインシネマ10 北館 シネマ1 20:00 F-12



No.059「踊る大捜査線THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」(2010年 141分)

2010-07-13 01:00:15 | 2010年劇場鑑賞
監督 本広克行
出演 織田裕二
   深津絵里
ユースケ・サンタマリア



思えば10数年前たまたまTVを付けたらその日からスタートした織田裕二主演の刑事ドラマが始まったところでした。
あまり連続ドラマとかは見ない方だったけど、ついついそのドラマの初回は最後まで見てしまい、以後最終回までかかさず見てました・・・

「踊る大捜査線」というドラマとの付き合いの始まったのは、そんなたまたま偶然チャンネルを合したのがキッカケなんですが、何と言っても青島刑事の熱い中にある、どことなくトボケ人間味のあるキャラと、超エリートである室井監理官の冷徹なキャラが青島刑事と交わるうちに少しづつ変化していく所が面白かった。
また毎回テンポのいい基本一話完結のストーリーと、スリーアミーゴを筆頭とする個性的な脇役の面白さが一体となり、その面白さは映画版でも衰える事無く、日本映画をリードするスーパーシリーズとなりました(いわゆる流行りの「~THE MOVIE」ものの先駆けとなりました)



(あらすじ)

湾岸署を襲った連続殺人事件から7年。
海外からの要人が降り立つ空港が近くにあり、高速道路や変電所などが立ち並ぶお台場は、テロリストの標的となっていた。
そのため湾岸署は、よりセキュリティー設備が充実した新湾岸署への引っ越しをすることになる。
引っ越しの作業を一任された青島(織田裕二)は、部下と一緒に取り掛かるものの、湾岸署管内で次から次へと事件が発生し……

第1作、第2作とTV版ファンの期待を裏切らないクォリティのあったこのシリーズは7年振りに復活したけど、やはりブランクはあったのでしょうか?
典型的な3作目・・・と言うか、力の落ちたシリーズ物そのものだったような気がします。
そう「ターミネーター3」を見たときの感覚を思いだしたね~ 1、2作目はよかったけど、当然期待してしまった3作目で思わぬトーンダウン・・・

いつものようなパワーが感じられなかったですね。
お馴染のキャラが同じように仕事してくれてるんだが、どこか今までと違う・・・
長さんの不在がこれほどまでに影響するものなのか・・・
見ながら何故、いつもより楽しくないのか・・・?
そんな疑問を抱えながら鑑賞してましたが、ストーリーはいろいろと小ネタが複雑に絡んでて面白そうなんだが、演出のキレというか緩和と緊張感が同居してる今での作品と比べると全然ユルユル感が多くて、ややダレ気味だったと思います。
そして現場の雑草魂がエリート官僚たちに一泡吹かすという、いつもの爽快感がなかったね。



また室井さんと青島君のやりとりがこの作品の見どころなんですが、今回ほとんど絡みなし!
柳葉敏郎にいたっては特別出演的な扱いと言っていいかも・・・
織田裕二と柳葉敏郎と顔を実際に合すのもホント1~2分程度のワンシーンだけと言うのは寂しいね~
やはり噂通り2人は仲悪いのかな~?
元々これがパート3実現の条件だったのかもね~

もうますます面白くなくなる前に映画版は打ち止めにしましょう~
せめて最後のラストダンスはTVシリーズでファイナルシーズンを復活させて締めくくるとか・・・?
と無理な注文をしておきましよう。
ま、地味に活躍するワンさんが面白かったよ・・・



★★★ 2010.7.8(木) 布施ラインシネマ10 南館 シネマ10 19:30 E-4



No.058 「告白」 (2010年 106分 ビスタ)

2010-07-12 00:02:23 | 2010年劇場鑑賞
監督 中島哲也
出演 松たか子
   木村佳乃
   岡田将生



長年・・・と言ってもここ4、5年だが親しんできた東大阪のシネコンの布施ラインシネマ10の南館が9月を持って閉館らしい
駅前にある7スクリーンの北館と駅前の商店街にある3スクリーンの南館からなるこのシネコンなんですが、やはり経営苦しいのかな?
この日見る作品は奇しくも2本とも布施ラインシネマの南館での上映です
まずはただ今大ヒット中の作品「告白」をやっとこさ鑑賞です

(あらすじ)

とある中学校の1年B組、終業式後の雑然としたホームルームで、教壇に立つ担任の森口悠子(松たか子)が静かに語り出す。
「わたしの娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではなくこのクラスの生徒に殺されたのです」教室内は一瞬にして静まりかえり、この衝撃的な告白から物語は始まっていく……



オープニングから淡々と生徒に語りかける松たか子扮する教師が怖いです
さりげなく一部生徒の言われたくない部分に触れて見たり、挑発的になって見たり・・・そんな中、この教師は自分の娘の死について語り出す。

松たか子の恐ろしいまでの冷淡な芝居がこのオープニングを一層と異様な雰囲気にしていていいですね~
青少年によるイジメや自殺、携帯サイトによる犯罪や非行、家庭内暴力に引きこもりに少年法・・・日本で様々な問題が山積となってる事がこの映画に詰め込まれています
二人の男子生徒にこの全ての要素が当てはまってるんだが、いわばこの二人はその青少年問題の縮図のような存在となってるように思います
また木村佳乃扮する過保護なモンスター何たらと言う母親までも登場させます。



そしてそんな生徒や父兄を相手に熱血イケメン教師が出てくるんだがこれがまた青春ドラマのように体当たりで解決する訳もない・・・この映画は心に病みを持った少年たちを更生さすとかでなく、復讐をするというエンターティメントな映画なのです。
そういう意味では賛否の分かれる映画だと思います
私は結構楽しめましたが、HIVを武器に使うところなんかアルカイダでも思いつかないようなネタ・・・ちょいヤバいん違う?

社会問題とかになってる事柄など、いろいろ考えさせそうなネタを振りながら、結局は仕事人もハングマンも真っ青な女教師の復讐劇だったという映画。
良いん違う?こう言う作品も・・・私は好きです。
まぁ~ツッコミどころは多々あるけど、エンターティメント作品としては楽しめました。
やや陰湿だけど・・・



★★★★ 2010.7.8(木) 布施ラインシネマ10 南館 シネマ8 17:00 D-4


No.057 「アデル/ファラオと復活の秘薬」(2010年 107分 シネスコ)

2010-07-07 00:40:37 | 2010年劇場鑑賞
監督 リュック・ベッソン
出演 ルイーズ・ブルゴワン
   マチュー・アマルリック
   ジル・ルルーシュ



そろそろ夏休み映画が出てきました。
今年は「踊る大捜査線」の一人勝ちが予想されますが、そんな夏休みを前にして一本のアドベンチャー映画が公開となりました。
監督は何と言ってもあの「グランブルー」「レオン」のリュック・ベッソン!
面白くない訳ないやないの・・・というのは一昔前の話で、最近はプロデューサー業が多くて、監督作はグンと減りました。
古くは「サブウェイ」や「最後の戦い」、そして代表作ともいうべき「グランブルー」「レオン」・・・どれも当時は興奮して見たもんでしたが、さて今回は?

(あらすじ)

1911年、エジプト。妹の命を助けたいフランス人ジャーナリストのアデル(ルイーズ・ブルゴワン)は“復活の秘薬”の手掛かりをつかむが、宿敵のマッドサイエンティスト、デュールヴー(マチュー・アマルリック)に阻まれてしまう。
ちょうどそのころ、パリでは博物館の卵の化石からジュラ紀の翼竜がかえり、人々を恐怖に陥れていた。



オープニングを見た感じではリュック・ベッソン版「インディ・ジョーンズ」または「ハムナプトラ」をやりたかったのか?と思ってしまいました。
どこかで見たような、またはありそうなアドベンチャーの連続にまったくオリジナリティがなさそうで、「こリゃ~リュック・ベッソンもネタ切れでスピルバーグのエエとこ取りのようなアドベンチャー映画やな~」と思ったら、冒頭に活劇アクションがあっただけで、以後冒頭以上の派手なアクションは無く、ただ後は笑えない三文コメディがタラタラ続きます・・・

これは活劇を期待して見ると(予告や宣伝見る限りでは期待するでしょう)エライ目に合いますね。
寒いベタなコメディをタラタラと見せられのですから・・・ダメやなリュック・ベッソン。
これでいいのか?リュック・ベッソン!



またヒロインの妹を救いたいという個人的な理由による行動も共感しにくいし(またその発端となる事故が実にバカバカしい・・・ま、コメディやからいいか)、そのヒロインもイマイチ魅力がない・・・他の映画で違う役ならまた印象違うかも知れないけどね。
最初の予告では最強のヒロインの誕生の予感させるような煽り方だったけど、まんまとやられた格好だ。
やたらオーバーにドタバタと騒いでるだけのような映画で、絵に描いたような期待ハズレさに今年もっとも長く感じた107分間でした。



★ 2010.7.3(土) なんばTOHOシネマズ スクリーン6 22:45 D-19

No.056 「ザ・ウォーカー」 (2010年 118分 シネスコ)

2010-07-05 00:30:04 | 2010年劇場鑑賞
監督 アレン・ヒューズ
出演 デンゼル・ワシントン
   ゲイリー・オールドマン
   ミラ・クニス


「アイアンマン2」を鑑賞後告白を見ようとしたらなんと売り切れ! あれま~これは油断でしたね
チケットカウンターは先程よりうって変わって長蛇の行列です
代案として仕方なく布施ラインシネマに移動して急遽来週見る予定だった「ザ・ウォーカー」を見る事にしました
大阪市内から東大阪へ移動と言う強行軍です。
これから移動時間含めてピッタリ時間合うのがこの作品なのです。

(あらすじ)

世界で一冊だけ残る本を運び、30年間旅をしている男イーライ(デンゼル・ワシントン)。本に触れる者をためらわずに誰でも殺すイーライだが、彼は旅の目的地を知らず、「西へ向かう」という手掛かりだけを頼りに歩き続けている。
そんな中、彼の前に、本を探し続ける独裁者カーネギー(ゲイリー・オールドマン)が現れ……



まず色調を抑えた画面が終末感をかもしだします
いかにも核戦争で街がおかしくなった・・・て感じが出てますね。
そこに寡黙な一人の旅人が登場。
悪党たちをを一撃でなぎ倒し、辿り着いた街は独裁者が牛耳る無法の街・・・しびれるぐらいのマカロニウェスタンテイストな始まりがとても好みです。

ミステリアスな展開と時折見せるイーライの必殺技・・・早撃ちのガンマンのごとく、あるいは居合いの達人のように切れ味するどいアクションを見せれば見せるほど、この男は何者?何のために本を運ぶのか?と疑問が浮かんできます。
まぁ、正直本の秘密は容易に想像が着くけど、その後の展開が見どころです。
伏線やヒントが後で思い返しては色々と気づくけど、まさかそんな映画とはね~
これもネタバレしそうだからあまり書けないでおきます~



人類が滅びて一部残った人間たちの道しるべになっていくもの・・・これは国や宗教観によって考え方は違うだろうけど、自らの手で滅ぼしてしまったものを、再び自らの手で復活させるには、やはり何か信じるものが必要になるのでしょうね。
信じる者が無く悪行の限りを尽くす無法者らがたむろする元映画館の酒場の雰囲気がとても舞台としては良い感じですね

主人公2人を演じるデンゼル・ワシントンとゲイリー・オールドマンが素晴らしいですね。
デンゼル・ワシントンの寡黙な中に秘めた強い使命感とただならぬ殺気を併せ持った旅人はまさに不死身のジャンゴ!
そして久々に憎々しい悪役を演じたゲイリー・オールドマン・・・この人はやはり悪役が似合いますね~って言うより上手いです!



★★★★ 2010.7.1(木) 布施ラインシネマ10 北館 シネマ1 20:00 L-8


No.055 「アイアンマン2(日本語吹き替え版)」 (2010年 124分 シネスコ)

2010-07-02 23:21:09 | 2010年劇場鑑賞
監督 ジョン・ファヴロー
出演 ロバート・ダウニー・Jr
   グウィネス・パルトロー
   ミッキー・ローク



この日は映画ファン感謝デーいわゆる映画の日です。
どなたでも1000円で見れるという事で、なんばTOHOシネマズは夕方ながら大変なにぎわいです。
私は話題の邦画「告白」を見るのがメインですが、その前に今だ見てない「アイアンマン2」をやっとこさ鑑賞です。
時間の関係上日本語吹き替えでの鑑賞です。

(あらすじ)

パワード・スーツ受け渡しの国家命令を拒否した科学者兼経営者のトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)。
ある日、トニーの前にウィップラッシュ(ミッキー・ローク)なるアイアンマンと互角のパワーを持つ敵が現れたことから、トニーは再びパワード・スーツに身を包みアイアンマンとして立ち上がる。



前作もよかったけど、今回も結構楽しめました。
好調ロバート・ダウニー・Jrがまたまた正義のヒーロー演じてますが、先だってもシャーロック・ホームズをやったばかりで、いつしかアクション俳優見たいになってしまいましたね。
でもこの映画の主人公は相変わらずノラリクライとしたキャラで悲壮感や危機感のかけらもなさそう・・・その辺のギャップが面白いですね。

適役が「レスラー」で見事復活したミッキー・ロークで、彼が画面に出るとどことなくのB級っぽさというか、下品さがナイス!
裕福なセレブである主人公トニー・スタークとの対比が面白いです。
特にモナコGPで大暴れする姿は前半の見どころで、楊枝をくわえてレーシングカーを真っ二つに切り裂く場面は不良度満点!



それと対照的なのが謎の女スカーレット・ヨハンソン!
肉厚な唇にナイスなボディ・・・ヒロインであるはずのグウィネス・パルトローを完全に食ってしまってます。
圧巻のクライマックスは「バイオハザード」のミラ・ジョヴォヴィッチよろしく黒いスーツで白い壁の廊下で悪漢相手に大暴れ!
ミラ・ジョヴォヴィッチより美形度ではこちらの方が上な分
ある意味この映画の中で一番インパクトの強いシーンとなってます。



カン!カキーン!と金属がぶつかり合う超合金世代にはたまらないラストのロボット対決も迫力があります。
アンドロ軍団のようなロボットが大群で襲ってくるバトルシーンともども後半は派手なロボット大戦となります。
でも・・・スカーレット・ヨハンソンがやはり印象が強いな~



★★★★ 2010.7.1(木) なんばTOHOシネマズ スクリーン1 16:25 K-24