MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

思い出名画座 Vol.1 「南街会館」 (大阪 ミナミ)

2007-01-30 00:33:01 | 映画館
映画館・・・という言葉の響きが最近懐かしく感じてきましたね。
最近はシネマコンプレックス=シネコンという形態が増え、一箇所で沢山の映画が上映されて、好きな作品を選んで見れるという何とも便利な時代になりました。
大抵は大型のスーパーやショッピングモールなど複合施設として併設されてる場合が多いので映画の合間に買い物や、あるいは買い物のついでに映画を見たりと気軽に映画を見れる環境があちらこちらに出来ました。

しかも割りと地方なんかにそう言う施設が多く出来てるので、今までわざわざ郊外から大都市まで見に来ていた方々にとっては近場で沢山の映画が見れるようになり、映画が一層身近なものになりましたね。
何よりも清潔だし、設備も整っているので安心した環境で子供からお年寄りまで鑑賞できるのがいいですね。

しかし、その反面昔からある老舗の劇場や名画座が大手シネコンの進出により閉館に追い込まれてるのも事実で個人的に寂しい限りです。
たしかに最新設備のシネコンと比べると通路は狭いし、椅子の座り心地も悪い(劇場によっては不潔で臭い・・・)かもしれないけど劇場の大スクリーンで映画を見るという独特の快感が段々と味わえなくなりつつあるのは残念ですね(シネコンでもスクリーン大きいけど、大劇場の巨大スクリーンの迫力はシネコンでは味わえない)
そんな思いでせめて私が子供の頃からある意味お世話になった{映画館}や今だ頑張ってる映画館を記事としてここに思い出を書き残そうと思って「思い出名画座」のカテゴリーを立ち上げました。
そしてその第1回として思いで深い大阪はミナミの大劇場である南街劇場をメインとした今は無き「南街会館」から紹介したいと思います。

そもそもここは日本で初めて映画興行が行われた場所で、1897年2月15日に映画と言うものが初めて日本でこの南街会館のある場所で公開されたそうです。
1階の南街劇場の入り口横にその事に付いて記載された「映画興行発祥の地」をうたう碑文のプレートがありました(後に知ったんですがね)



地下に「なんば東宝」1階に「南街劇場」3階「南街シネマ」6階「南街スカラ座」と「南街文化」と5つ入る南街会館(晩年は南街シネマプレックスと名称が変わったが)ですが何といってもメインは1階の南街劇場でした。



私が子供の頃当時は大阪キタには北野劇場とOS劇場(シネラマを売りにしてた全席指定と言う私には特別な劇場と言う印象・・・2回しか行ったことなし)と言う代表的な大劇場があり、ミナミには今は歌舞伎や芝居を上演してる松竹座、唯一今でも頑張ってる千日前国際劇場、そしてこの南街劇場がミナミ地区の代表的な劇場でしたね。

その南街劇場ですが、私が子供の頃は2階席もあり、1000人以上のキャパを誇るまさに大劇場でした(うろ覚えで自信無いけど3階もあったかな?) 後に改装され1階のみになりましたが(1階と2階が分断され2階席が別の劇場になった!)それでも900人程のオオバコでしたよ。
そして何よりもスクリーンがデカイ!半端なスケールではなかったですね。
これぞ大劇場の大画面でしたね。前方の座席で見ようもんなら視界からスクリーンがハミ出したもんでしたよ・・・さすがに設備の整ったシネコンでもこの大画面は無理だと思いますね。



子供の頃から大作はココで見るようにしていました。
記憶を辿ればここで初めて見た映画はたしか戦争超大作「ミッドウェイ」ではないかと思いますが、超立体音響センサラウンド方式という上映で迫力ある大画面と大音量で当時小学生だった私の映画魂に火を着けるのには充分でしたよ~

それ以後ここの劇場では色々な映画を見ました。
最初の「スターウォーズ」が公開された時の地下の商店街まで伸びた長蛇の行列も凄かったし「地獄の黙示録」のドルビーステレオの迫力に圧倒され(ヘリのプロペラの豪音とワルキューレが頭上でこだました時の感動は今でも覚えてます)、生まれて初めてオールナイト興業を見に行った「オーメン」もここの先行オールナイトだったな・・・
またあの大画面でマイナーなB級映画「ドッグ」とか「テンタクルズ」や残酷ドキュメンタリー「グレートハンティング」なんかもやってました。

大人になっても大作はココでと決めてたので「エイリアン2」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「ロストワールド」「アルマゲドン」etc・・・ 「タイムライン」を持って閉館になるまで数多くの映画を体験させてもらいました。

南街劇場と比べると他の劇場は小さく感じますが それぞれ思い出深いですね。
地下の「なんば東宝」は東宝系の邦画専門劇場で百恵友和のシリーズや東宝チャンピオン祭り、金田一耕介シリーズなど物心ついた私は良く見に行った思い出がありますね。
「犬神家の一族」の時などは満員で立ち見の人で溢れかえりドアが開いたままで外からスクリーンが見えたもんでしたよ~



後に改装に伴い南街劇場の二階席を改造してそちらに移転し「南街東宝」として新たにオープンしましたね。
何分に元々は二階席だった為急斜面なスタジアムのような座席だったんで場所に寄ると見にくい席がありましたが今となっては良き思い出ですね。

三階の「南街シネマ」は聞く所に寄ると昔はストリップを上演してたとか・・・?
たしかに横に広く二階席もあって他の劇場とは構造が少し違いましたがね。
思えば南街会館で初めて映画を見たのがこの劇場でしたね。
たしか「ダンボ」だったかな・・・兄に連れて来てもらった記憶があります。

ここでは「ルパン三世」「カタストロフィー世界の大惨事」「ピラニア」T・バートン版「猿の惑星」「エイリアン」などなど、どちかと言うとB級映画を中心とした作品が比較的多かったイメージがありますね。
いつもここで鑑賞する時は二階席で見る時が多かったですね。
空いてるのでリラックスして見れましたからね(何となく妖しげな空間だったが・・・)

六階に二館あり、その一つ「南街スカラ座」は南街劇場の次に座席数が多い劇場でした。
ここでは南街劇場同様に洋画の大作が結構上映されてましたね。
しかし席が多い割にスクリーンが小さいのが玉に傷で、私の感覚では前列の5列目あたりが一番見易かったと思います。
それほど館内の大きさに比べスクリーンが小さく奥まってたように思います。
「タイタニック」の先行オールナイトがこの劇場と聞いて見に行くのを辞めた事もあったなぁ~



大作からB級、はたまた昔は女性映画(女性を主人公にした映画や恋愛物は昔そう呼ばれてたね)など幅広いジャンルの作品が上映されてました。
ここで印象的なのはブルースリーの「死亡遊戯」が上映されたとき、当時は各劇場入り口に入場券を売っていたんですが、「死亡遊戯」の券を求めて六階から一階まで階段に行列が出来てたこと・・・あれは凄かったな~

その隣にある「南街文化劇場」は南街会館では一番小さい劇場で割りと小作品が上映されてたけど、「ロッキー大会」とか二本立ての名画座的な扱いにされたり、南街劇場などで公開されてた大作が次回作の都合でこの劇場に回されたりと何かと便利に使われてたようでした。



2004年2月に閉館となりましたが 最後に見た映画は南街劇場の「タイムライン」で パンフの表紙には「南街会館 ありがとう、映画のような50年」と記されていて 限定数だったらしく私が買った時には最後の一部でしたよ・・・

閉館記念のイベントで浜村淳のトークショーや 「七人の侍」や「アラビアのロレンス」「ベンハー」などのワンコインでの名作上映などを開催してましたが、見に行けなかったのが心残りだったな~



現在はなんばマルイとして全く新しい商業施設として昨年秋にオープンしましたが、その中にTOHOシネマズなんばとして9スクリーンのシネコンとして再び大阪ミナミ地区の映画を盛り上げてくれてます。

形は違えどまた新しい歴史と伝統が生まれて行くことでしょう・・・ TOHOシネマズなんば直行の1階エレベーター横にある、かつて南街劇場の入り口にあった「映画興業発祥の地」をうたう碑文のプレートが今でも燦然と輝いている限りはね

「ブルーサヴェージ セカンドインパクト」

2007-01-29 00:12:12 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)
巨大鮫が襲いかかってくる「ブルーサヴェージ」の続編らしいが、それ自体未見です。
たぶん全然シリーズでも何でもないんだろうね
予告編が入ってたけどあっちの方が面白そうやがな・・・

「ブルーサヴェージ セカンドインパクト」ですが、ゆる~い鮫映画を見せられた感じですね。
水着ギャルがわんさか出てきて軟派野郎たちとビーチでドンちゃん騒ぎ!しかも夜はパーティで盛り上がる・・・でも何かいつもと違って健全やぞ・・・そうそうお約束のエッチな場面がない!
大体決まって馬鹿カップルがエッチしてるところを襲われたりするんだけどね~
TVムービーだからかな?
主人公の男女が2人とも奥手でシャイなキャラなのもそのせいかな?
この2人にやりたいモード全開の色男が横槍を入れて来たりして、ビーチに咲いた2人の恋の行方は・・・っておいおい鮫はどこ行った!?

後半ビーチにイタチザメが襲撃!それも何十匹と群れで襲いかかってくると言う、映画としてもあり得ない展開に苦笑い!鮫、出て来過ぎやで・・・
それも外海で撒き餌をして鮫をおびき寄せて危機を回避するという地味な作戦で解決しようとするのは映画的にはダメ!
もっとハッタリでもいいから派手にやらかして欲しかったね。

途中ヒロインが海で鮫に囲まれ、ジッとしてたら襲われないという場面が出てきたけど、ホントかな~?
泳いでる鮫が体が触れるぐらい接近してたが・・・う~ん、真に受けて真似したらエライ目に遭いそう・・・



★★

No.008 「幸せのちから」 (2006年 米 117分 シネスコ)

2007-01-28 01:18:58 | 2007年劇場鑑賞
監督 ガブリエレ・ムッチーノ
出演 ウィル・スミス
    ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス
    タンディ・ニュートン



今年もアカデミー賞の話題の出る季節になってきましたね~
日本では菊地凛子さんの助演女優ノミネートや「硫黄島からの手紙」の作品賞ノミネートなど色々話題になってますが、この作品もウィル・スミスが堂々の主演男優賞にノミネートされてますね。
しかも今回は親子で共演って事でも話題です(ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス・・・なまえ長っ!)
賞を取ればお父ちゃんは鼻高々やね~ どうなるんでしょうか???

(あらすじ)

骨密度を測る新型医療機器のセールスマンとして生計を立てるクリス(ウィル・スミス)は、大儲けを見込んで買い取った機器を思うように売ることができず、家賃や税金を払えない状態に陥ってしまう。妻のリンダ(タンディ・ニュートン)にも去られた彼は、証券会社の正社員を目指して養成コースを受講しようとするが……。

「MIB」や「バットボーイ」などのイメージとはガラリと変わった雰囲気のウィル・スミスですが、実在の人物を演じるということで難しい部分もあったと思いますが、貧困にあえぎながらも幼い息子の為に奮闘する父親役を上手く演じてたと思いますね。
ま、賞を取れるかどうかは知らないけど・・・

{アメリカンドリーム}と言う言葉がありますが、この作品もどん底から這い上がり億万長者になったクリス・ガードナーの成功のドラマ。
まさにアメリカンドリームを実現した男の話ですが、この作品はその奇跡の原動力にもなった息子とのドラマを大きくクローズアップさせて描いています。

男の成功のドラマというよりは親子の絆と愛情を描いた事で、暖か味のある感動作として見れましたね。
もっと億万長者にのしあがって行く過程まで描かれるのかと思っていたけど、そこまでは描かずあくまで親子の部分の話が中心で、その中でガードナーの微妙な心情などが実に細かく描かれていました。
親子共々住むところを追われて、仕方なく駅のトイレで一晩明かす場面での眠ってる子供を抱きながらガードナーが涙を流す場面などは彼の男として、または父親としての悔しさややるせなさが滲み出てましたね~

ラストでの人ごみの中で見せる何とも言えない彼の喜びを噛み締める表情は胸にジ~ンと来るものがありますね。
子供を持つお父さん方が見ると何とも感慨深いものがあるのではないでしょうか・・・
単にサクセスストーリーとして描かず、サクセスストーリーが生まれる原動力となる部分である親と子の絆と愛情の部分を描いた暖かい感動作で、彼にとって幸せのちから=子供と暮らせる生活・・・この子が居るから頑張れると言う、愛するものや大事なものと一緒に居ることの大切さを教えてくれる作品でしたね。



★★★ 2007.1.27(土) アポロシネマ8 スクリーン3 21:05 E-3

No.007 「ディパーテッド」 (2006年 米 152分 シネスコ)

2007-01-27 00:55:11 | 2007年劇場鑑賞
監督 マーティン・スコセッシ
出演 レオナルド・ディカプリオ
    マット・デイモン
    ジャック・ニコルソン



久々のレオナルド・ディカプリオ主演の作品はあの香港映画の傑作「インファナル・アフェア」リメイク作。
トニー・レオンが演じた潜入捜査官の役所で、対するアンディ・ラウが演じた警察官になりすましたマフィアのスパイをマット・デイモンが演じる・・・香港から舞台をアメリカに移して、果たしてどんなリメイクになるのか製作段階から興味深々でしたが、レオナルド・ディカプリオ主演というビックスターの主演にジャック・ニコルソンやチャーリー・シーンの大物を脇に固め、監督がマーティン・スコセッシ・・・こんな大作リメイクになるとは思いませんでした。

(あらすじ)

犯罪者の一族に生まれたビリー(レオナルド・ディカプリオ)は、自らの生い立ちと決別するため警察官を志し、優秀な成績で警察学校を卒業。しかし、警察に入るなり、彼はマフィアへの潜入捜査を命じられる。一方、マフィアのボス、コステロ(ジャック・ニコルソン)にかわいがられて育ったコリン(マット・デイモン)は、内通者となるためコステロの指示で警察官になる。

このリメイクを見た印象はまず役者がそれぞれの持ち味を出して良かったということですね。
レオナルド・ディカプリオは細かい心理描写や微妙な表情の変化を上手く出していて、元々芝居は上手いと思ってたけどますます俳優らしくなってきましたね。
対するマット・デイモンも、この人は地味な印象がいつもあるけど、傲慢でこ憎たらしいとこなんかを良く出してましたね。
オリジナルである香港版ではトニー・レオンとアンディ・ラウの2人の独特の色気と野性味のようなもの感じたりしたけど、さすがこの2人にはそんな感じは微塵も無かったけど、かえってその方がアメリカっぽくて良かった気もします。

忘れてはいけないのがボスのコステロを演じたジャック・ニコルソン!
相変わらずの堂々たる怪演ぶりで、迫力一杯に演じています。
オリジナルのエリック・ツァンも良かったけど、ジャックの存在感はさすがですね。
大物の悪党なんだけど、どこか荒削りで人間味があるとこは彼の芝居にピッタリはまったキャラだと思います。
これがロバート・デ・ニーロあたりだと非情な暗黒街のボス風で冷徹さが全面に出てたと思います。

152分という長尺ながら飽きさせない展開は良かったけど、ただ前半は少ししんどいかな~?と思いましたね。
中盤あたりからは俄然テンポも速くなり、トントンと話が進行したので終わって見れば長さはそんなに感じさせなかった(もう少し短くても良かったな~)

見てて気づいたけどマフィアのスパイであるマット・デイモンがボスに情報を漏らす場面でやたら警官が回りに居てるのに堂々と携帯で話するのはいかがかな?そんなにスパイが堂々と電話しないやろ・・・
そしてラストはオリジナルとは若干異なるけど、この辺はオリジナルを見てる人と見てない人とは多少温度差があると思いますね。
ま、アメリカ映画らしいと言えばそうかも知れないですね
でも私としてはまさに「無間地獄」なオリジナルの方のラストが好きですよ・・・



★★★★ 2007.1.25(木) TOHOシネマズなんば スクリーン1 17:20 N-26


「NeXt」

2007-01-24 00:17:56 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)
未公開のサスペンススリラー映画で、DVDのパッケージがどことなく「SAW」を連想させる感じでついつい目を引くような感じ・・・
勿論、内容は全然違いますがね~さえない男が隣人の会話を盗聴していたら偶然に殺人を目撃・・・というより聞いてしまった。
次々と犠牲者が増え、やがて男にも名指しで殺人鬼から狙われる!

部屋の中に気づかないうちに死体が置かれていて、動揺した男は警察に通報するどころか隠蔽に走り、真犯人の代わりに死体を山に埋める始末・・・滑稽な主人公の行動に笑ってるうちに終盤は展開の読めない展開になっていく・・・てとこまでは良かったが結局はまぁ、よくある結末でやや肩透かしな1本・・・

狭いアパートを手持ちカメラで縦横無尽に見せるシーンなどはまずまずだが、ただ何してるのかわからない時もあるので・・・酔う!



★★

「 夕闇にベルが鳴る 」

2007-01-22 01:14:49 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)
「夕暮れにベルが鳴る」のリメイクかと勘違いしそうだが、まったく別の作品です。
しかしそのプロットは「夕暮れにベルが鳴る」同様のお馴染みのアメリカの都市伝説を使ってます。
ほぼ全編かけて「夕暮れにベルが鳴る」の冒頭の場面を再現されてます。

ベビーシッターに執拗にかかってくる悪戯電話・・・やがて警察に逆探してもらえば電話はそこの家の中から発信されている・・・この設定だけで1時間ぐらい引っ張りましたね~(「夕暮れにベルが鳴る」の方は10分ぐらいだったけどね)

中盤まで適度なスプラッターを交えて結構緊張感のある演出だけど、少ししつこいかな・・・そんな事で前半は妙に疲れてしまいましたね。
このまま終われば何とも困った映画やな~となるんですが、後半30分のガラリと変わった雰囲気は結構見ものでしたよ~
ただ犯人の設定の仕方の強引さはチョットいただけないね~



★★★

No.006 「インビジブル2」 (2006年 米 91分 シネスコ)

2007-01-22 00:43:05 | 2007年劇場鑑賞
監督 クラウディオ・ファエ
出演 クリスチャン・スレイター
    ピーター・ファシネリ
    ローラ・レーガン



ケビン・ベーコン主演でポール・ヴァーホーヴェンが監督したSFスリラー「インビジブル」の続編。
前作は目を見張るようなCGによる透明人間の変身シーンに正直度胆を抜かれた記憶が当時ありましたが、今回のパート2はド~ンと落ちて(?)B級感一杯の作品のようですな~
もちろん前作がお金の掛かった大作であったとしても続編はガラッとB級になってもそれなりに面白さ堪能は出来るハズ・・・でもポール・ヴァーホーヴェン関連では監督した「スターシップ・トゥルーパーズ」の続編「スターシップ・トゥルーパーズ2」(これはポール・ヴァーホーヴェン自身が関わってないようだが)がトンでもない駄作だったんで、今回の続編は製作に関わってるとは言えどうかな?

(あらすじ)

ある怪事件を捜査するターナー刑事(ピーター・ファシネリ)は、犯人が次に狙う女性科学者の警護を請け負う。しかし、軍に捜査を阻まれ特殊部隊の攻撃に遭ったターナーは、彼女に真相を問い正す。そして、犯人は軍の陰謀により透明人間となった特殊部隊員で、彼女が作った副作用を抑える血清を必死に追っていることを知る。

前作の目を見張るような凄い映像は出てこず、ひたすら透明人間の見えない状態が続く!
それ以外の役者は透明人間に襲われたり、突き飛ばされたりと一人芝居を繰り返してるようで滑稽に見えてきたな~
しかも主演としてクレジットされてるクリスチャン・スレイターはほとんど出てこない(と言うより画面に映らない?)
大半が声だけで、たまに少し顔を見せる程度で、しかも91分の上映時間のうち顔出ししてるのはトータルで5分もあるかないかの僅かな出演。(これやったら別にクリスチャン・スレイターやなかってもエエやん!)

前作ほど製作費がかかってない分、凝ったVFXで見せるよりも透明人間そのものの存在感を全面に出した事でスリラー的な要素がよく出てたと思います。

よもやの透明人間対決があったりしてなかなか楽しませてくれるけど、やはり1作目の凄い映像を見てるとついつい比べてしまうんですね。
パート2でなくこれがまったくの新しい映画だとしたら結構評価が高くなったと思うんですがね~
B級SFアクションスリラーとしてはそこそこ楽しめる映画です。



★★★ 2007.1.20(土)天六ユウラク座 23:50 中央通路際端

No.005 「王の男」 (2006年 韓国 122分 ビスタ)

2007-01-21 02:46:48 | 2007年劇場鑑賞
監督 イ・ジュンイク
出演 カム・ウソン
    イ・ジュンギ
    チョン・ジニョン



当初見にいく予定だった正月映画「王の男」。
2006年の最終作の予定だったのが諸事情により年を越してしまいました。
他の劇場ではレイトのみだったり一日2回ぐらいだったりとどこも縮小気味の上映になってるけど アジア映画中心に上映してる動物園前シネフェスタ4では今でも一日中やってるので助かりました。
でもここも3月に閉館・・・寂しくなるね~

で、やっとこさ鑑賞出来た「王の男」ですが噂にたがわぬ見応えのある作品でした。
この作品見て思いだしたのが中国映画の大傑作「覇王別姫 さらばわが愛」。
あの映画も二人の芸人の数奇な運命を堂々たる演出で見応え充分の作品だったが、今回の作品「王の男」もスケール的には「覇王別姫~」に譲るけど負けず劣らずの見応え充分の人間ドラマとなっておりました。

(あらすじ)

16世紀初頭、地方の旅芸人一座の花形チャンセン(カム・ウソン)と女形のコンギル(イ・ジュンギ)は、一座を抜け漢陽へ向かう。彼らはそこで宮廷をからかった芝居を上演し、民衆の心をつかむ。だがある日、王の重臣(チャン・ハンソン)に宮廷で芸を披露し、王(チョン・ジニョン)が笑わなければ死刑だと言い渡される。

髭づらで気骨のあるチャンセンと水も滴りそうな色気をかもしだす女形コンギルの対象的な二人が主役だが、幼馴染みと言うよりもそれ以上の深いつながりを感じとれます。
特にチャンセンのコンギル対する身を呈してまでかばおうとする姿勢はもう愛しい人を守ろうとする愛情を感じとれます。
王に気に入られて、まさしく[王の男]となったコンギルに対する悲痛な思いは痛いほど伝わりました。
またチャンセンとコンギルと王のある意味三角関係を軸に運命に翻弄されて行く芸人たちと王て有りながらも亡き先王の影にどこか翻弄されていく ・・・登場人物それぞれの運命のドラマを見せてくれます。

宮殿に繰り広げられるチャンセンとコンギルらによる絢爛豪華な芝居のシーンはまさに京劇を見るかのような迫力があり印象的です(最初はお粗末な小道具でしてたのに)

コンギルを演じたイ・ジュンギの何とも綺麗な顔立ちはまさに女性的で、このコンギルの役にはピッタリでしたね。
そういえば「覇王別姫 さらばわが愛」のレスリー・チャンも独特の色気があったな~ま、あちらは{ホンモノ}でしたが・・・



★★★★ 2007.1.18(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ4 18:55 最後列右端

No.004 「ラッキーナンバー7」 (2006年 米 111分 シネスコ)

2007-01-20 01:44:23 | 2007年劇場鑑賞
監督 ポール・マクギガン
出演 ジョシュ・ハートネット
    ブルース・ウィリス
    ルーシー・リュー



早くも正月第二弾の映画が公開されました。
最近は本当に回転が早くなりましたね~ やはりシネコンや単館系など時間差を付けて複数の映画が上映出来るようになって 次から次に新作が公開されて行きますね。
見るのが中々追い付かないですね。
そして早くも期待の大きい作品が公開されました。
それがこの「ラッキーナンバー7」と言うクライムサスペンス。

(あらすじ)

ニューヨークにやって来た青年スレヴン(ジョシュ・ハートネット)は友人に間違えられ、大物ギャングのボス(モーガン・フリーマン)に拉致されてしまう。ボスは借金返済の代わりに敵対するギャング、ラビ(ベン・キングズレー)の息子殺害を命令。しぶしぶ了解したスレヴンは、その後まもなく今度はラビに誘拐される。

ジョシュ・ハートネットやブルース・ウィルス、モーガン・フリーマンなどなどハリウッドのトップスターが名を連ねれてるが、そうそうたる名前だけ見てたら大作感を感じるけど実際は単館系で公開してもおかしくないような感じの作品でした。
(ちなみにルーシー・リューの役は別に彼女でなくても良かったと思いましたね・・・)

こういう作品が一番感想書きにくいんですね~ とにかくネタバレしないように書かないと行けないし、でもこの作品の良い所を書こうと思うとどうしてもネタバレしてしまうんですね~ 結末を伏せたとしてもそこまでの展開すら厳禁だと思うので困りますね(ネタバレ警報出して おもいっきり改行して書いても良いのでしょうがね・・・)
私はいつもこう言う映画の時はほとんど予備知識を入れずに見たい方なんでヤボな事は止めておきます。

正直面白かったです・・・話にどんどん引き込まれて行くし、混沌とした展開が徐々に整理されていくのは練りに練られた脚本と演出の巧さでしょうね。
これこそまったく内容の予備知識ゼロで見て頂きたい作品ですな。
ただ残念だったのは今回鑑賞前に少しこの映画についてある予備知識が不覚にも頭に入ってしまったために最後のオチがわかってしまった事・・・別にネタバレだった訳じゃないけどヒントとしてわかってしまった!
改めてこのテの映画はやはり雑誌やマスコミ媒体は避けた方が良いですね

タランティーノ風に映画の小ネタ(007ネタ!)も少し入れてるところも映画ファンを二ヤツつかせそうなクライムサスペンスの佳作です。
ラストに流れる♪「Kansas City Shuffle」が実に小気味よく聞こえる・・・



★★★★ 2007.1.18(木) アポロシネマ8 スクリーン4 16:15 L-4

「STAG スタッグ」

2007-01-16 00:36:34 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)
地底に生息する巨大甲虫と人間の戦いを描くサバイバルモンスターパニック!
何と言っても甘いCGで描かれる巨大甲虫(クワガタ見たいなやつ)の暴れっぷりが見所!
小さくチョコマカ動く小型から一番出番の多い中型に最後は大型と大小合わせての波状攻撃に人間たちは肉片と化していきます。
意外とスプラッターシーンも多く手足がハサミで切断されたり、切断された胴体から内臓が飛び出たり・・・モンスター物にしては結構気合が入ってます。
ただ巨大甲虫軍団も案外アッサリ殺されていくのもやや寂しいね。

でもどことなく「エイリアン2」のパクリ的な作品で最後もきっちり巨大なクイーンが登場します。
ストーリー云々はともかく甘いCGによる巨大甲虫軍団の殺戮ぶりを堪能せよ!

主役がイマイチ地味やな~と思ってたら「青い珊瑚礁」でブルック・シールズの相手役だったクリストファー・アトキンズだった(後で知ったんだが)う~ん・・・やっぱ地味



★★★