MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

「チャーリーとチョコレート工場」

2005-09-30 01:52:09 | 2005年劇場鑑賞
最近のT・バートン作品では私は一番よかったですね
一見ファミリー向けっぽいタイトルですが・・・まぁ勿論大人から子供まで楽しめる映画ではありますが、よく見ればどう見ても怪人ぽっい工場長ウォンカや同じ顔した小人の大群、ドロドロに溶けるチョコレートの城、燃える人形の片目が焼け落ち・・・ファンタジーに彩られたグロテスクさを感じるバートンワールド炸裂と言ったとこでしょうか。

1人だけ特別な賞品が貰える工場見学に選ばれる裕福な子供たちのワガママ&悪態ぶりと普通の良識のある貧しい少年の好対照なとこを見せながら一人一人悪ガキたちが消えていくとこなんかは、賞の選考に脱落と言うよりはまさに「消されて行く」感覚。
こんなダークなとこもバートン監督らしいとこですね
単なるファンタジー映画でなくT・バートンの色がよく出た作品です

一人が消えていく度にウンパルンパによるダンスが始まるが、真上からのショットがあったりとミュージカル風の絵になってますね
結構この踊り行けますね~ 曲も盟友(?)D・エルフマンがバートン映画らしいスコアを書き、さすが息があってますね

ジョニデ相変わらず怪演してますな~!さすがノリノリで演じてる感じで次回作のバートンアニメの吹き替えが楽しみですな

ところでチャーリー君よ、ゴールドチケット手に入れたのはいいけど拾ったお金でチョコ買ってるやんけ・・・俺は見てたぞ!


★★★★ 2005.9.29 パラダイススクエア

「深 紅」

2005-09-23 01:28:34 | 2005年劇場鑑賞
これはなかなか深いテーマを扱った心理サスペンスですね
一家惨殺事件でたった一人生き残った娘がやがて女子大生となり、すでに逮捕され死刑判決を受けた加害者の一人娘に素性を隠し接近していく・・・
被害者の娘の泰子(内山理名)の視点(立場)からこの作品は描かれるが、そこに見えてくるのは被害者の娘=泰子と加害者の娘=美歩(水川あさみ)、立場は違えど大きく背負ったそれぞれの「重荷」と「深い傷」は彼女たちの人生を大きく変えていく

修学旅行中に事件を知らされ旅行先から死体安置所までタクシーを飛ばし駆けつけ、それがトラウマとなり時折起こる発作に苦しめられる被害者の娘。
父親の罪を自らも引き継ぐ運命にあると思い、自分も何らかの罰を受けることを心の中で模索する加害者の娘・・・出会ってはいけない二人だが、泰子の行動により二人は親密にかかわり友情さえ芽生えていく・・・この辺の微妙な心理描写を内山理名と水川あさみが実にうまく演じております。

夫の暴力に苦しめられ、やがてその暴力が原因で流産までしてしまった美歩に夫殺しを唆す泰子。
ここから皮肉にも泰子のように家族(お腹の子)を亡くしそれを奪った者(夫)に対して殺意を抱く美歩・・・この辺が人間の運命のやるせなさを感じます
自分も殺人者になることで父親の犯した罪共々重責を背負うこと決心する美歩と彼女も父親同様に殺人者になることで復讐を果たそうとする泰子。
だが泰子は美歩の嘘のアリバイを作り、犯行の片棒を担ぐ事になるこれまた皮肉なこと!
悲しいまでにそれぞれの「重荷」が二人を翻弄し苦しめていく。

罪と罰、愛と憎しみを二人の女のそれぞれの心の葛藤通して描く、どこか悲しいサスペンス映画(でもラストでチョイ救われた気分・・・)

途中で一家惨殺の場面が出てくるが、犯人役の緒方直人のハンマーを振り回して母や子を殺し、チェーンソーで家を切り刻むブチ切れ具合は、マサカー度満点でなかなかよろしい!


★★★★ 2005.9.22 動物園前シネフェスタ4

「Be Cool」

2005-09-16 03:33:30 | 2005年劇場鑑賞
前作「ゲットショーティ」がイマイチだったので、今回もあまり期待はしてなかったんだですが、いざ蓋を開けて見ると業界の裏ネタや有名人が実名でバンバン出てきてなかなか面白いですね。

J・トラボルタ演じる映画プロデューサーとして成功した元取立て屋のチリ役が結構ハマッてて中々貫禄があります。
そのトラボルタとユマ・サーマンとのダンスシーンはあの「パルプフィクション」を彷彿させる息の合ったステップを見せてくれていて、この映画の一つの見せ場になってますね。
また若手歌手のクリスティーナ・ミリアンが新人歌手役で登場。
彼女とエアロスミスのライブシーンはさすがのスケールで圧倒され映画とは言え夢の競演が実現してます

また出演してる役者が一癖ある面々・・・ビンス・ボーン、ハーベイ。カイテル、セドリック・ジ・エンターテイナー、冒頭いきなり死ぬジェームス・ウッズ、途中まで気が付かなかったザ・ロックなどなど
悪役も個性的で強面てのロシアギャングは実はカツラをかぶってたり、筋肉派のデカイ用心棒は実は売れない役者で単細胞なゲイ(ザ・ロック様!)だったりと悪役たちもどこか憎めなくて本当に悪どい奴は出てこない。
ここらがこの作品をコメディとして単純に楽しめた要因の一つですな
また何かと大物スターがチラチラ登場してたりして業界モノらしい雰囲気がよく出ていて、そんなリアルなトコがまたいいね

エンドロールで皆楽しそうにそれぞれダンスを踊ってるとこなんかは、みんなこの映画の撮影を楽しんでた雰囲気が良く出ていて実に微笑ましい光景でした


★★★★ 2005.9.15 布施ラインシネマ5

「トラブルINベガス」

2005-09-15 14:50:11 | 2005年劇場鑑賞
K・ベイシンガー主演のゆるいコメディー映画
今さらながのプレスリーネタですが、逆にこんな映画まだ作られるほどだから、さすが永遠のカリスマは健在といったところです。

ベイシンガーの前で次々死んでいくプレスリーのソックリさん!どこへ逃げても付きまとうプレスリーの影・・・その死に方の不自然さが一つの笑わせどころで、あの大物スターもカメオで出演(勿論、プレスリーのソックリさん役で登場し、劇中一番ぶざまな死に方!)
しかしベイシンガーはこう言った小さい仕事が最近多いね~


★★★ 2005.9.9 天六ホクテンザ1

「サマータイムマシンブルース」

2005-09-10 02:42:22 | 2005年劇場鑑賞
遠い過去や未来に行くのでなく、壊れたクーラーのリモコンを取りに前日に時間旅行・・・その夢のないあまりにも日常的な目的のバカバカしさが笑わせます
現実的な現代の若者らしい設定が妙にリアルに感じます

昔ながらの銭湯に古びた名画座、うどん屋しながら薬局だったり・・・都会にはないのどかな田舎の夏の風景がどことなくレトロな感じで、そこにタイムマシーンと言うアンバランスさがまたいいですね。
そんな設定の中で登場するSFクラブの面々のキャラがなかなかのオトボケぶりが私は気に入りましたね
ボンクラ大学生たちが繰り広げる小さなバックトゥザフュ-チャー!そう言えば映画館に「バックトゥ~」のポスター張ってましたね!相変わらず遊ぶね~この監督は・・・大学の建物の時計も「バックトゥ~」の大時計とかぶるんだが、やはり意識してんな

タイムスリップ物は辻褄あわせが難しいんだが、そんな小難しいことを考えさせないノリがこの作品を面白いものにしています。
パターン的に展開が読めてしまうんだが、まぁ反則技など使いそうにないし肩の力を抜いて楽しめる作品


★★★★ 2005.9.8 動物園前シネフェスタ4

「山猫は眠らない3 決別の照準」

2005-09-09 01:00:23 | 2005年劇場鑑賞
プックリ肥えたトム・べレンジャーがまず目をひきます。
もう、B級スター街道まっしぐらな彼ですが、しかし今回はその太り気味の親父ぶりがこの作品にいい味を出してます(役作り?それともケガの功名・・・?)衰えたスナイパーの哀愁やかつての仲間を暗殺しなければ行けない因果な宿命に戸惑う姿が妙に中年太りの姿にリアリティを感じてしまい、男の深い悲しみがべレンジャーの表情から滲み出てます。
これは過去のシリーズの中では一番いいかも?と言うより彼のここ数年の作品の中では一番面白かったですね。

また強面な顔がどことなく腑抜けたように見えるのも地で行ってるのかな?
トム・べレンジャーはもう終わった!と思ってたんですが役柄がピタッとはまるとこれだけいい味が出せるんですね~


★★★ 2005.9.3 天六ユウラク座

「奥さまは魔女」

2005-09-09 00:58:39 | 2005年劇場鑑賞
昔のTVドラマをそのままリメイクするのでなく、それをリメイクする物語なんですが、二コールキッドマンの魔女ぶりはオリジナルを彷彿させるような雰囲気が出ててまずはよかったですね。

気軽なラブコメて感じで、マイケルケインやシャーリーマクレーンなどの重鎮どころも肩の力を抜いて楽しんでそうな感じ・・・
個人的にはスタンドアップコメディらしく笑い声も入ってたらよかったのだが・・・ま、これは無理かな


★★★ 2005.9.1 アポロシネマ3


「ランド・オブ・ザ・デッド」

2005-09-09 00:57:07 | 2005年劇場鑑賞
待望のロメロ御大のゾンビサーガ最新作が見れると感激もひとしお!
昨今のゾンビ映画(「ドーンオブザデッド」や「バイオハザード」等)になかった皮膚食いちぎりや手足丸かじり等の残酷描写があり、さすがは本家の貫禄でゴアな刺激に敏感な近頃の女子供に手加減なし!

過去の3作品は結構時代性にあったテーマが見え隠れしたが今回はあまりその辺は深く私は感じませんでした
むしろシリーズ中一番派手でアクション色が強く感じて、まぁそれはそれでいいとしましょう!

装甲車でゾンビ相手に大暴れする展開は何かジョン・カーペンターの映画を思わす雰囲気でしたね~
装甲車の名前が「デッドレコニング号」てこれ前にロメロが撮る予定だったゾンビ映画のタイトルだったと記憶しますが・・・

正直作品としては、「普通に面白い」程度で過度な期待は出来ないけど、ただロメロの新作ゾンビ映画て言うだけでもうOKですな
しかし最近のゾンビ映画の中では気合の入った映画であります

ホラーブログ「紅い深淵~」でもくわしくレビューしてますのでそちらも御覧ください


★★★★ 2005.9.1 動物園前シネフェスタ1

「フライ、ダディ、フライ」

2005-09-09 00:55:07 | 2005年劇場鑑賞
娘を襲った大物政治家の息子に復讐を誓う父親の物語・・・こう書く堤版「狼よさらば」を連想してまうが、そんな映画でもなく復讐心がいつの間にか父親としての威厳とプライドを取り戻そうと涙ぐましいトレーニングに励む中年親父の物語。
走って走る堤真一が体当たりの熱演で運動不足の情けない中年親父から「灰とダイアモンド」の一節を口にしながら決闘に挑むラストまで普段のイメージとは違った役を演じております

通勤バスと毎晩競争する姿がサラリーマンらしいトレーニング法で、またそれに乗り合わせてるのが田口浩正や徳井優と相変わらずキャスティングに笑う


★★★ 2005.8.25 国際シネマ

「マルチュク青春通り」

2005-09-09 00:53:11 | 2005年劇場鑑賞
韓流青春映画だが、軽々しく甘~いラブコメと思いきや学生服の男子が所狭しと流血の大乱闘を繰り広げる展開にクォン・サンウ目当ての韓流おばちゃんたちもやや引いたかも?

いわば韓流「パッチギ」のような作品で、「パッチギ」は年代を象徴するように音楽(フォーク)が作品の中に重要なポイントして使われてたが、この作品も年代を象徴するようにブルース・リーが重要なポイント!(これはドラゴンになりたいバカ学生の物語でもある)

ケンカに明け暮れるウシク(若き日のヨン様そっくり!)が休み時間になると教室で「ドラゴン怒りの鉄拳」ごっこ(道場破りの場面)をしたり、ヒョンスの自宅の部屋にはブルースリーのポスターが張ってあり、夜な夜な思いついたようにヌンチャクを振り回すと言う当時としてはありふれた男子だったりと70年代後半の男子学生の描写は日本も韓国もいっしよだったんだな~と思いました。

またこの二人が同じ女学生に恋をするが積極的なウシクとは対照的にシャイで奥手なヒョンスと二人のキャラが明確になってからこのドラマがバカ学生の青春ドラマから血を血で洗う壮絶なバイオレンスな展開と実に幅の広い展開になりここら意外と面白くみれましたね。

可憐な女学生ウンジュの清楚な雰囲気はこの作品にホッとさせる部分があり彼女の存在がこの映画でもかなり重要な役割になってます(彼女がキッカケで話が大きく動くんだが)

風紀係りの皮を被った悪どい影の番長に戦いを挑むヒョンスが、それまで女学生相手にラジオのリクエストを通じて想いを告白したりしてた優男が「ドラゴン魂」に目覚める後半はヌンチャクを大量購入し「ドラゴンへの道」ばりに腕立て伏せや怪鳥音とともにサンドバック相手にトレーニング!殺傷能力MAXの金属製のヌンチャクに黒いビニールテープを巻き戦闘モード満点のしびれる展開!
まさか見る前にこんな展開になろうとは思いませんでした(実はどんな話かも知らんと見てた・・・)おまけに鏡の前で「タクシードライバー」ばりにガンを飛ばす練習も忘れない周到さ・・・(学生かばんにヌンチャクを忍ばせてるとこが健気やね)しかし肝心の決闘で不意打ちはいけません!(実際のケンカはそうも言うとれんのだろうが・・・)

時代はブルースリーからジャッキーチェンに移り友達に「酔拳」を見に行こうと誘われても、「いや、俺はリー派だから」と拒む一途さに最後は泣けました・・・アチョー


★★★★ 2005.8.25 動物園前シネフェスタ1