【全国有機農法連絡会 フォトニュース ブログ版】

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1年に一度のサクランボ、お届けできませんでした。

2021年06月22日 | くだものの生産者

 

 遅霜被害のお知らせから、阿部さんのサクランボ全滅へと二週にわたって窮状のご報告をしてきました。
 スタッフ総出でこの未曽有のサクランボ被害にあたろうと打ち合わせを重ねました。設定品を準備してくれる生産者は、阿部さんと高橋さんです。山形市と寒河江市、場所は違いますが遅霜はこの場所を直撃しました。
 阿部さんは降霜対策にサクランボ園地に撒く水を農業用水から引いていて、この水がまだきていなかったと言います。その用水が頼りの水でした。それがなければスプリンクラーの水も使えません。「いや、今回は水があってもダメだったのではないか。水をかけてもかえって凍ってしまう、4月27日の遅霜はかつてないほど強い霜害でした。ああこれはもうだめだと、その時点で今年のサクランボは諦めました」「これまで父の代からサクランボを手掛けてきて初めての現象でした」
 高橋さんの園地は最上川沿いの堤防の辺りで水は豊富、気温が下がってくるとポンプで水をかける、しかしそれが逆に気温を下げることになったのではとまわりからも言われました。
 「農協で温度変化に対応したサーモスタットで水をかける設備もあるが、投資額が高すぎる」と、こちらも声に元気がありません。
 何とか晩生のものをとスタッフ総出で奔走しましたが先週も間に合わず。
 年に一度のサクランボ、こうした事情もあり結局お届けできず、終了してしまいました。
 たかがサクランボ、されどサクランボなのです。「何としても」の願いをかなえることができませんでした。申しわけありませんでした。 心配していたご自宅用は最後の一粒までと昨日も出荷スタッフが出勤してようやく完了しました。


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