東京-大阪 単身赴任 旅物語

2003年10月1日から2012年9月30日まで経験した単身赴任。帰省旅行の思い出と、お得情報を綴っています。

快適 近鉄トレンディ号

2005-08-16 20:20:00 | 夜行バス
復路:8月16日(火)
近鉄あべの橋バスターミナル→京王八王子バスターミナル:トレンディ号
運賃:¥7,385(回数券)


翌日、仕事の場合には、決してムーンライトながらには乗るべきではない。実は、2度ばかりチャレンジしたことはある。しかし、居眠りこそしないものの、はっきり言って仕事にならない。部下を持つ身にとっては、これでは全く示しがつかない。

従って、青春18きっぷのシーズン中は、いきおい、在来線と新幹線とを組み合わせて前日に帰京することになる。しかし、本日は、Uターンラッシュのピーク日である。東京に到着するのぞみは軒並み200%の乗車率とニュースでは報じている。昼間に東海道を移動すると地獄を見ることになりかねない。下手をすると、5~6時間立ちっぱなしの可能性だってある。

そのため、当初、ムーンライトながらで1日早く帰京する予定を立てていた。しかし、移動のために貴重な休日を犠牲にするのが惜しくなってきた。たまたま、前々日に発車オーライネットを見ると、運良く、16日夜の八王子行きトレンディ号1号車に空きがあった。すかさず、予約を入れ、あべの橋駅西改札口にある営業所にチケットを取りに行った。

発車オーライネットで予約すると、コンビニでの発券が可能である。にもかかわらず、わざわざ、あべの橋バス営業所まで赴いたのは理由がある。

一つは、回数券を購入し、回数券で発券するためである。回数券は4枚綴りで¥29,540、つまり、1回あたり¥7,385となる。通常の片道運賃だと、¥8,250なので、800円以上お得である。もっとも、往復割引運賃でも片道あたり¥7,385となるが、この時期、往路は、鉄道の方がコストパーフォーマンスが高いので、夜行バスの利用は復路のみとしたい。

二番目の理由として、可能なら席を選びたい。発車オーライネットは非常に便利であるが、近鉄バスに関しては座席指定ができないばかりか、予約時にどの席に割り当てられているのかが全く分からない。天王寺や八王子や新宿西口にあるバスセンターで発券する場合には、予約時の席の割り当てを確認の上、空きがある場合には席の希望を聞いてくれる。私は、中央部窓側の席が好みである。今回、はからずも、中央部窓側の席で予約されていたため、そのまま発券してもらった。

ところで、Uターンラッシュの真っ最中であるので、トレンディ号は2便運行されており、発車オーライネットの予約には次のように表示されている。

備考欄の”臨時車両”というのが非常にくせ者である。トイレなしと掲載されていることから、通常の4列シートの観光バスタイプの車両で運行されると推測される。実際に乗ったことのある人から聞いた話だと、4列シートのバスで、リクライニングは小さく、また、トイレが無いので途中休憩の時には起こされた。これで500円安いだけ。だったそうである。

4列シートバスなら、東京まで5000円程度が相場である。それよりも、この時期、4列シートバスで東京に向かうくらいなら、ムーンライトながらを使った方がはるかに快適である。また、途中休憩は乗務員交代のため。乗客は車外に出ることはできないが、決して起こされることがなく、そのまま安眠を続けることができる。これが、近鉄夜行バスの大きなメリットである。JRドリーム号や阪急バス、あるいはオリオンツアー、関西バスなど、色々な種類の夜行バスを体験したが、近鉄バス以外の大抵の夜行バスは、一度は夜中にたたき起こされる。臨時車両に乗車すると、他社のバス同様、安眠が妨げられるだろう。従って、臨時車両を利用する際には、十分検討の上、利用されることが望ましいと思う。4列シートバスなら、ムーンライトながら以上に、翌日、仕事にならないのが目に見えているので、私は絶対使わないが。

なお、三連休などで増便される場合でも、臨時車両と書いておらず、トイレ付きで、かつ料金が同じなら、普通の3列シートバスと思って良い。気になるのなら、バスセンターの係員に聞けばよいだろう。

実は、今回、もう一つラッキーなことがあった。当日のトレンディ号は正真正銘近鉄バスであった。

トレンディ号は京王バス近鉄バスの交互運行になっている。つまり、本日近鉄バスが担当すると翌日は京王バス担当という具合である。この違いは非常に大きい。
  • まず、同じ3列シートでもシート自身が全く違う。近鉄バスのシートの方が体にフィットし、安眠をサポートし、腰が痛くなることが少ない。また、腰当て(枕?)も備わっている。シートの違いを端的に示すものとして、近鉄バスは最後部も3列構成であるが、京王バスは最後部は4列になっている(フットレストがない席がある)。
  • 次に、近鉄バスなら紙パックのお茶のサービスもある(一人一個限り)。これは大きな問題ではないが。
  • 三番目に、京王バスは、消灯前につまらない車内設備のビデオを大音響で流し、寝入り端の乗客の安眠を妨げるが、近鉄バスは乗務員が乗客の様子を伺いながら遠慮がちにマイクでしゃべる。
  • 四番目に京王バスの音響設備は概してボロい。深夜、高速走行中、ブレーキ操作に連動して、スピーカからピューという異音を発する車両がある。私は三度遭遇した。そのため、全く眠れなかったことも一度あった。今でも根にもっている。投書しようかと思った程である。
これだけ差があるのだから、できれば、近鉄バス担当日を選んで乗車したいものである。

京王バス近鉄バスかは、バスセンターで発券されたチケットの運行会社名を見ればを見ればすぐ分かるが、コンビニ発券では分かりにくい。近鉄と京王では、座席番号の仕組みが異なり、京王の場合は、1A、1B、1C...と数字(行)とアルファベット(列)の組み合わせになっているが、近鉄の場合は1、2、3...と座席を連番で表記するようである。これを覚えておけば判別可能であろう。


さて、久々に夜行バスで帰京する。
 今宵の宿は、正真正銘近鉄夜行バストレンディ号である


何度となく、訪れたあべの橋バスターミナルであるが、今宵は一段と賑わっている。22時前後は10分おきにバスが発着する上に、各方面とも増便されているようである。

程なく到着したトレンディ号に乗り込む。あべの橋で半分以上の座席が埋まった。なんばOCAT、東梅田と乗客を拾いながら巡航する。車内でパソコンを広げこの駄文をしたためようとするが、電車とは違い振動や揺れが大きく、パソコンが使いにくいことを改めて実感した。高速バストレンディ号よりも、寝台列車サンライズの方が良く眠れるのは、横になれるだけではなく、きっと振動が少ないせいもあるのだろう。とはいっても、先日来の疲れもあり、消灯前に熟睡モードに入ってしまったようだ。


しばらくして、バスが速度を緩めたために、目が覚めてしまった。どこのサービスエリアだろう?、もう一度眠らなくては...と思っている矢先に、おはようございます。バスは定刻通り運行し、あと約10分で、京王八王子バスターミナルに...という、アナウンスがあった。つまり、梅田から八王子まで全く目が覚めることがなく熟睡できたことになる。

京王八王子バスターミナルに到着。少しだけ気怠さを引きずって、しかし、充実感も携えて、バスから降りる。

バスを見送ってから、東京宅へ向かう。30分ばかりベッドで体を横たえてから出勤する。頭は、まだ、休日モードである。

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