趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

『1Q84』 村上春樹

2009年06月09日 | 村上春樹
時をさかのぼる旅のようでした。
一つ一つのあいまいな記憶を
湧き上がるアブクのようなエピソードを
思い起こさせる物語。

行きつ戻りつ続けてきたので
順序良く並べ替えられたわけではありません。
まだ、始まったばかり。
まだまだまだまだ続いていく、物語。

いつもと違う、と感じていました。
心が同時軸に沿っていく感じがしたのです。
このままついて行ければ、と思っていました。
青豆さんにも、天吾くんにも。
でも、いつの間にかはぐれてしまいました。

はぐれてはしまいましたが
いつの間にか自分の記憶の物語の中にいました。
意外とはっきり思い出せるものは少ないです。
そこに浮かび上がるものは
記憶の断片。
散らばったピースの数々。
子どもの頃の自分の気持ち。
親の都合に付き従う子ども達の健気な瞳。
そして、懐かしい映画。

1984年は、私にとって大切な年。
でも、そこにquestion mark を付けたらどうなるのだろう。
合わせ鏡のように反対側があるとしたら。

今とても‘シンフォニエッタ’が聞きたいです。
たまらなく、とても。。


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2 コメント

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1Q84 (オカダ)
2009-06-10 18:16:56
Pokeさん、こんばんは。
『1Q84』、読まれたんですね。

>はぐれてはしまいましたが
>いつの間にか自分の記憶の物語の中にいました。

Pokeさんにとってはそういう小説だったのですね。僕は物語の世界にすっかりはまってしまって、自分の記憶を思い出すことはありませんでした。天吾、青豆とも、自分の子どもの頃と共通点が全然ないせいかもしれません。

1984年は僕にとっても転機となる年でした。ときどき、もしあのとき○○していたら、と考えることがあります。そして、結果オーライだと思うようにしています。

「シンフォニエッタ」、今YouTubeで聴きながらこのレスを書いています。確かに勇壮な曲ですね。CDもすごく売れているそうです。僕もちゃんとCDで聴いてみたくなりました。
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悩みながら (Poke)
2009-06-11 18:04:10
オカダさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
ページを行きつ戻りつしながら読みました。読み終わって沸き起こる気持ちを書きたい、と思っていたのに、時間が経つにつれ段々分からなくなってきました。
このコメントも、本当は昨日の夜中に書いたのですが、なんか違うな~と削除してしまいました。

>Pokeさんにとってはそういう小説だったのですね
はい、本当に最近のものから小さい頃のことまで色々なことが蘇る物語でした。
青豆さんと天吾くんと共通点があるとすれば、心の閉じ方、だと思います。体験してきたことは違うのですが、長く自分の心を閉じてきました。そこのところに最も強く惹かれているのかもしれません。

>1984年は僕にとっても転機となる年でした。ときどき、もしあのとき○○していたら、と考えることがあります。そして、結果オーライだと思うようにしています。
私も同じですよ~言っても詮無いことですが、もしも○○だったら・・・と考えることも嫌いではありません。後悔、というのとは違うのですが。。
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