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久しぶりの更新は、やはり村上春樹さん。
何かと話題の新刊です。
やはりその題名に、なになにと引き寄せられ、その不穏な感じを抱きつつ
どんどん読み進める読書となりました。
読みながら思ったことは、今までと少し感じが違うということでした。
文体はあまり変わらないのですが、
小さな表現の仕方がとても流麗な感じがして、感銘を受けました。
そのことが、物語にがぜん深みを与えてより濃度が増すように感じられました。
そして、やはり一作ずつ物語がより身近に感じられるように進化している気がします。
正気を保ったまま「地下二階」に降り、
「壁を抜ける」ということを実況してくれてように感じました。
人間の喪失感というのは、怖いものですね。
それにともなう悲しみやつらさやあきらめや・・・
心の底何があるのか、閉じ込められてしまった思いはどこに行くのか・・・。
この作品には、子どもの誕生があるのです。
これまでの作品にはなかったと思うのですが。
読みながら、青豆さんと天吾くんの子どもの事に思いを馳せました。
村上春樹さんの物語についていきたいと心から思いました。。
非常に読み応えのある内容でしたね。
文体については、いつものハルキ節だなと、喜びながら読んでいったのですが、確かに表現の仕方のせいで読みやすかったですね。
『正気を保ったまま「地下二階」に降り、「壁を抜ける」ということ』は、まさに村上文学の神髄ですよね。確かに本作はそれをより進化した形で提示してくれたように思います。
大切な人の「喪失」は、村上文学の重要なテーマですよね。主人公と免色が抱える喪失感は、非常に深いものとして描かれていましたね。
その点で、東日本大震災で大切な人を喪った人々への鎮魂歌にもなっていると思います。
確かに、子どもの誕生というのは、これまでの作品にはなかった新展開ですね。村上さんの心境の変化の表れなんでしょうね。
僕も感想をアップしたいと思っていますが、いつになるやら(^_^;。
ブログを放置状態でしたので、コメント恐縮です。
でもこうしてやりとりができる幸せ、感じております。
本当にありがとうございます。
今『みみずくは黄昏に飛びたつ』を繰り返し読んでいる所です。
川上さんも好きな作家なので、発売を知りとても興奮して予約したことを覚えています。
この本の事もいずれ記事にしたいとは思っているのですが・・・。
オカダさんの『騎士団長殺し』の感想も楽しみにしていますよ~