風になれたら

SUZUKI Bandit1250Sに乗って風になり
中島みゆきや渡辺美里を聴いて風になり
山を歩いて風になる

大雪山・十勝岳連峰縦走 2019 1日目

2020-01-05 | 徒歩の旅

2019年はほとんど更新がなかったな、と少し反省をしました。そこで昨年2日分だけ書いて放っておいた大雪山・十勝岳連峰縦走のことを見直して完成させようと思います。
と言いつつつも今日はもう1月5日、明日から仕事となりました。まぁ、いいか、今年の冬休みは大晦日の夜から熱が出て体調を崩し、三が日を寝て過ごしたのだからと自分を納得させます。では行ってみましょう。

6/30(日) 晴れ

旭岳裏の黄花石楠花(キバナシャクナゲ)

何度か訪れたことのある北海道の大雪山と十勝岳連峰の山々、いつか北の旭岳から南の富良野岳まで歩いてみたいとぼんやりと考えていた。歩くなら今だな、今年の夏、大雪山・十勝岳連峰縦走に挑戦してみようと思いたった。

咲き誇る高山植物の花を見るためには7月中旬がベストかもしれないが、そこは予定が入っていたので6月末から訪れることになった。この時期は残雪と藪漕ぎが想定されるので余裕を持って5泊6日の行程を組んだ。

山旅が成功するかどうかは準備で決まると聞いたことがある。一度出発してしまえば後は現地でやりくりするしかないからだ。長旅なので出発の1週間前に準備を整えた。コース上に営業小屋はなく途中で食料を補充することはできない。テント泊装備と6日分の食糧に予備食、缶ビールとワインなどを入れて20kgを超える荷物となった。食料はギリギリの量だ。それほど多くの雪は残っていないようだったのでクランポンとアイスアックスは持たず、チェーンスパイクのみ持った。

前日、飛行機で旭川に入って登山口のある旭岳温泉までバスで移動した。その頃毎日雨が降っていて出発は当初の予定から2日ずらしたのだった。晴れていたら登山口でもテント泊にしようと思っていたのだけれど天気予報は雨なので宿にお世話になることにした。

朝起きて窓の外を見ると降っていた雨は朝には上がったようだ。晴れなくても雨にならなければいい。

前泊した大雪山山荘を出発する。登山者向けの宿で暖かく明るい女将がもてなしてくれ、お見送りまでしてもらった。

宿から数分のロープウェイ山麓駅からロープウェイに乗って姿見駅まで10分ほど、久しぶりに期待に胸が高鳴る感情を覚えた。空は雲に覆われていたが旭岳はしっかり見えた。

さぁ、行こうか。これから数日山に入るかと思うと顔がにやけてしまう。旭岳を目指す登山者は結構いたが大きな荷物の登山者はいないようだった。まだ縦走は盛期でないからだろう。

天気予報は何だったのか、頂上が近くなるに連れ空が晴れて行った。これから歩くトムラウシ山、十勝岳連峰の山々が見えた。これを全て歩くのだと思うとテンションマックスである。

有名な金庫岩、本物の金庫なら相当でかい。旭岳の頂上はもうすぐだ。

旭岳の頂上までは人も多いが、そこから先へ行く人の数はかなり減る。長い雪渓が残っている旭岳裏をガシガシと下って行く。スキーやソリがあったら楽ちんだろうな。

千島金梅(チシマキンバイ)?の花にバッタが止まっていた。花の中は暖かいのだろうか。なんとかのキンバイって見分けが難しい。

峰蘇芳(ミネズオウ)、漢字で書いたら読めないな。

赤味を帯びたキバナシャクナゲ、厳しい環境なのでシャクナゲも大きくなることはない。

あー来てよかったと思える一瞬、それが何度も何度も訪れる。

お鉢平の縞々模様が美しい、左から北鎮、凌雲、桂月、黒岳。あちら側から見たお鉢平も美しい。

キバナシャクナゲの他、岩梅(イワウメ)も盛りであった。

蝦夷御山の豌豆(エゾオヤマノエンドウ)だと思う。

北海岳までの稜線は少し風が吹いていた。白雲岳の分岐に着く頃はすっかり曇ってしまったので白雲岳はパスした。

そこから少し行くと雪渓の向こうに白雲岳避難小屋が見えた。その左の雪渓を緑岳に向かうパーティーもいた。

白雲岳をパスしたので白雲岳避難小屋に12時45分に着いてしまった。ガラガラのテント場にテントを張る。この日のテン泊は全部で4張りだけだった。

テントを張ったらダラダラ、いやゆったりと過ごす。雪解け水で缶ビールを冷やして飲んだ。北海道でサッポロビール、ってどこでもサッポロだけど。

夕食はパスタ、ソースはコストコで買ったイベリコ豚のミートソース、これが毎日続くのだけれど飽きない味なのだ。

その後テン場には山岳部の団体とふた組ほどのテントが立てられた。山岳部の方々は大鍋でアルコール類を冷やしていて、その真ん中にスパークリングワインが鎮座していた。羨ましい限りだ。

盛り上がる隣人を他所に横になってラジオを聴いた。ここは驚くほどラジオが入るのだ。AIR-G' (FM北海道)を聴いていたらサカナクションの山口一郎さんが11日前にリリースされたニューアルバム「834.194」の全曲を紹介すると言うもの凄い番組をやっていた。山口さんの話を北海道で聴くことができて本当によかった。その後中島みゆきさんのアルバムを聴きながら眠りについたのだった。

スタートは申し分のない日となった。素晴らしい!

 

コメント
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