風になれたら

SUZUKI Bandit1250Sに乗って風になり
中島みゆきや渡辺美里を聴いて風になり
山を歩いて風になる

玄関少年デビュー

2015-01-16 | 中島みゆき

1/12(月)

有楽町にやってきた。静寂に包まれた休日の深夜。

乗ってきた終電車が離れていった。ん、第53回紅白歌合戦のみゆきさんの登場シーンのオマージュみたい。

目指すはホームから見えるこの先のニッポン放送だ。

ニッポン放送の裏口に近づくと数人の男女が立っていた。

「みゆきさん待ちですか?」と声をかけると、そうですと答えてくれた。

昨年の第65回紅白歌合戦に中島みゆきさんが出演したのだけれど、とにかく素晴らしかった。歌姫登場、女神降臨、涙そうそう、もう感動で舞い上がってしまっていた。

夜会を見た後はニッポン放送の玄関待ち、どうしようかな、と思っていたレベルであったが、紅白を観てしまったら、これはみゆきさんに直接お礼を言わなければと言う思いがふつふつと湧いてきた。

明けたら成人の日で休みなのでこの日を逃すわけにはいかない。

紅白が終わって初めてのオールナイトニッポン月イチで、次の日が祝日、玄関前には100人ぐらいいるんじゃないかと思って、意気揚々と向かったが、寒いせいか待ち人は10数人であった。

 

しばらくして一台の車が駐車場に入って、みゆきさんが降り立った。黒いコートに黒い眼鏡だろうか。

黒髪はポニーテールになっていた。全身黒づくめだが、夜だからそう見えたのかもしれない。

みんなが手を振って声をかけると、ありがとうございますとお辞儀をしてビルの奥に消えていった。一瞬の出来事だった。

常連の方によるといつもは帽子を被っているそうで、ポニーテールは珍しいとのことだった。

 

出待ちの時間まで4時間弱あるので、近くのファミレスに向かった。玄関少年少女の何人かも同じファミレスに向かうようだ。

今日、初めてやってきたというみゆきファンの男性と一緒になったので、放送開始の3時までファミレスでみゆきさんについて話をした。

夜会「橋の下のアルカディア」も初日と楽日に行ったそうで僕と同じだ。

彼は生粋のみゆきファンで、みゆきさんへの愛情がよく伝わってきた。年齢は僕より10歳若かった。

 

3時になってオールナイトニッポンをイヤホンで聞き始めた。残念ながら持ってきた30年もののアイワ製ミニラジオは外では問題なかったが、このビルの中では全く聴くことができなかった。

しかたないのでiPhoneのラジコで聴くことにした。ラジオを聴きながら時々笑う男二人、かなりやばい光景だ。

 

放送終了の前に再びニッポン放送の裏口玄関に向かった。玄関少年少女が三々五々集まって冷え切った道路の脇でラジオを聴く。

最後の曲は「成人世代」、放送しているスタジオのすぐ下で聴いていることを思ったら急に胸が締め付けられた。

これはローティーンの頃に味わった感覚だ。オールナイトニッポンでその日最後の手紙を読んで、みゆきさんの歌が流れて、それを布団の中で聴いていた記憶だ。

 

放送が終わりしばらくしてみゆきさんが出てきた。持ってきた「麦の唄」のCDを取り出して手を振った。

みゆきさんは、ありがとうございます、と頭を下げ車の後部座席に乗り込んだ。

車中のライトに照らされてみゆきさんの顔が白く浮かび上がっていた。この光景は一生忘れないと思う。

車がニッポン放送を後にするのを見送った。

玄関少年、玄関少女たちの顔が晴れやかで穏やかで幸福に満ちていたように見えたのは錯覚ではない。

 

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中村 中「敵か!?みかたか!? 」

2015-01-13 | その他音楽

2014年12月28日(日)

夜会 Vol.18「橋の下のアルカディア」を観たときに一瞬でやられてしまった彼女の声。彼女とは中村 中だ。

夜会が終わって2週間足らずで彼女のライヴがあったので、行ってみようと思った。

会場は夜会と同じく再び赤坂ACTシアターだ。ファンは30、40代の人が多いだろうか。

 

幕が開くとステージ中央に網のようなものがぶら下がっていて、中さんはそこにいるものと思われた。

少しづつ明るくなって、ハンモックのようなった場所に寝転がって歌っていたのがわかった。

 

今回のライヴは最新アルバム「世界のみかた」を中心とした構成であった。

タイトルの敵か味方かは、見る位置や人によって見方は変わるんじゃないか、嫌いな人も愛そうと言う思いから付けたようだ。

うーん、でも嫌いな人と対せても愛せないな。

 

朗読も交えて、悪魔となる男の子を演じたり、天使になる女の子を演じたりした。本人にとっては悪魔でも天使ではない。

まわりの人がそう呼ぶということだ。それが見方によってということなのだ。

 

「同級生」と言う曲でバンドのメンバーも含めて全員でスネアドラムを叩いていたのが可愛かった。

 

当然、夜会の話題もあった。最初は私でいいんですかと恐縮してしまったそうだが、こんなチャンスは滅多にないと言うことで思いっきりやれたのだと思う。

夜会、みゆきさんも石田匠さんも素晴らしかったが、中さんが一番凄かった、と僕は思う。

みゆきさんと共演して感じたことは気力、体力に加えて、知力、知性がすごかったそうだ。

夜会に来られた方はいますか、と聞いたときに少なくない人が手を挙げた。

夜会から魔界へようこそ。と言っていたがみゆきさんも昔は魔女と言われていたと思う。

彼女がギターを覚えたと言う中島みゆきさんの曲を歌った。「おまえの家」渋い選曲だ。 

この歌を聴いて涙が出たのは偶然ではない。

 

くどいと感じる部分もあったが、ライヴがあったらまた行ってしまいそうだ。

感じたのは自由であることの強さと素晴らしさであったから。

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秋晴れの三頭山へ

2015-01-04 | 徒歩の旅

2014/11/22(土) 晴れ

新宿駅からホリデー快速に乗って武蔵五日市駅まで約1時間、そこからバスで1時間15分かけて檜原村の都民の森までやってきた。

都民の森は、奥多摩周遊道路をバイクで抜けるときによく立ち寄っていたけれど、こんな像あったかな。

自転車ゆりーと像だそうだ。ゆりーとはスポーツ祭東京2013のマスコットだそうで、その時に作られたんだな、きっと。

三頭山への登山道入り口、ゆるゆるとした雰囲気が漂う。三頭山はみとうさんと読む、頂が3個ある山なのだ。

少し行ったところに森林館の木工所脇にご自由にどうぞと、袋入りのおが屑が置かれていた。

森林館は木について学ぶ場所のようだ。

しばらく登って行くと、ブナの道が現れる。里山っぽくていい感じだ。

三頭山は1530mぐらいの標高があるので、吹く風は結構冷たい。

富士山を眺められる場所でみんなお昼ご飯を食べていた。我々も少し離れた登山道沿いでお昼ご飯を食べた。

スープジャーで持ってきた温かいシチューが美味しい。

2日前に東京は雨だったが、同じ都内でもここは雪が降っていた。

こんな道は歩くだけで幸せになれる。

森林館まで戻ってきたら竹馬が置いてあった。若い人たちが悪戦苦闘していた。

お、久しぶり。もしかしてと思って、小学生以来かもしれないが乗ってみたら乗れちゃった。

往復で3、4時間と久しぶりの山歩きにはちょうどいい感じだった。

山は日が暮れるのが早いな。

帰りのバスを待つ間、バイク置き場の人たちを眺めていたらおっさんばかりであった。

おっさんよ、寒さに負けるな。 

コメント (4)
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